ごんぎつね その後二次創作
自分の言葉をごんがどう受け取ったのか、兵十にはわかりませんでした。実際のところ、彼の言葉には失望の色がありました。おっかあに先立たれ、気にかけてくれる人のいないと思い込んでいた自分に、くりを、まつたけを、形ある愛情を足元にぽつんと置き去ってくれた、まだ見ぬ何者か。友人の加助にこの話をしたとき、加助は「そりゃあ、神さまのしわざだぞ」と何でもないように言いました。彼の言葉を、馬鹿げていると切り捨てる気持ちは起こりませんでした。以来兵十は、玄関に置かれた山の恵みの向こうに、ありも