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【気ままな読書日記】Audible 相場師一代

是川銀蔵先生は実践と学びの人。

先生のモットーは徹底的な研究と分析。
だけどそれだけじゃなくて、先生は超叩き上げバリバリの起業家でもある。学術的な理論と実践経験の抱き合わせ、ってのが先生最大の強みっぽし。
当時、百発百中謎のチート現る!と噂になって界隈を大きく賑わせていたそーですが、そりゃあそんな人とまともに渡り合える人は少なかろう。所謂一般投資家さんたちを眺めて「新聞が先生程度」とクスリされておられますが、ふつーはだいたいそうなんですよ、先生っ。

理論とリアルの両方を統べる男、最強相場師是川銀蔵。
先生はマルクスをも超えた(かもしれない)。

マルクス、レーニンの理論は経済の実態を把握せず、理論的にすべりすぎていることがわかったのだ。
資本主義の経済変動に時代を超えた原理的な一つの一定の大きなリズムがある。私が飲み込まれた金融パニックもこの経済変動の一つの波にすぎないという結論に至った。その結果、資本主義は崩壊せずという確信を得、同時にマルクス、レーニンの説く共産主義には絶対にいかないということを掴んだ。経済の実態は学問で説かれるような決まりきった変動はない。ひとつとして同じ形の経済変動はないというのが経済の実態だ、という一つの法則を私は発見したのである。
資本主義経済は絶えず次なる状態に移行していく波動を繰り返す。金融パニックが起こったりするのはそこにおける利潤の追求の技巧(※ギコウ?キコウ?聴き取りに自信なし)そのものが混乱をおこさせるもので、利潤を追求する以上は経済の変動は不規則ではあるが一定の大きなリズムで起こるのは避けられない。所謂経済変動は経済の実態からくる自然現象なのである。たとえば経済の波が下降線を辿っていてもそれは永久的な下降ではなく、下ることが次への状態に移行するエネルギーになる。また経済が上昇線を辿っていればそれは次の状態として下降へのエネルギーを蓄えつつある。経済変動の波に大きな差があるのはその時の政治をはじめとする経済を取り巻く環境条件に変化があるためなのである。
経済には永遠の繁栄もなければ永遠の衰退もない。これこそ資本主義経済の本質なのだ。

第三章 好事家魔多し【3】より

これほど濃ゆい人生を送れる人ってそうはいないんじゃないか。
聴いてよかった。物凄く面白かった。映画になったら必ずみにゆく。

⭐⭐⭐⭐⭐


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