見出し画像

アイドルオタクが突然フィルムカメラを始めた話

自分のことをジャニヲタと括っていいのかと言われるとよく分からないけど、便宜上今回はあえてそうすることにする。

ジャニヲタの中でもJr.担は特に現場の数が多くて、更にオタクの数に対してキャパが少ないことの方が多いため、なかなかチケットが当たりにくい。最近は別の現場と交換するために、自分は行かないけどとりあえずチケットを申し込む層が増えて、益々チケットが当たりにくくなった。
こうなるとどうしても自力ではチケットが当たらない場合がよくある。この時、どうすればいいのかというと、

①誰かにチケットを譲ってもらう
②積んでチケットを入手する
③諦める

以上の三択になると思う。
自分の場合、友達と呼べる人がほとんどいない上に、ツイッターのフォロワー数も少ないため、①は限りなく難しい。②に関しては単純にそれだけのお金がないのと、オタ活にそこまでの金銭的な価値を見出せないため難しい。そうすると自然と③の選択肢しかなくなるのである。

ただし自分は面倒なオタクなので、公演がある日にただじっと自宅にいて、公演のレポが流れてくるTLを楽しく眺めていられる程、心が強くない。どうしても自分が公演に入れないことに対して、入れる人を妬んだり、行った人の感想を見て悲しくなってしまう。いい加減いい年なのだから上手く気持ちの整理をしたいのに、未だにできないことの方が多い。この時、入れない現場のことをなるべく考えたくないため、あえてわざと入れない現場と同じ日程で、入ろうと思っていた現場とは違う現場に行くようになった。

自分はジャニーズのオタクの他に、ハロプロのオタクと(ゆるめの)観劇オタクの掛け持ちをしている。ハロプロに関しては1年中どこかしら現場があるから、行ける範囲の現場に行く。観劇オタクに関しては、前もって興味のある舞台をあらかじめ調べておいて、都合がつきそうな日程で行くようにしている。
誤解されないように言うと、ジャニーズの現場に行けなかった埋め合わせとしてではなくて、行きたいという気持ちの度合いとしては、ジャニーズも、ハロプロも、演劇も、全部同じ熱量である。

少し話が脱線するが(どちらかといえばこの話題がメインなのだけど)、去年の秋頃から、現場に行く時に写ルンですを持っていくようになった。きっかけは2つあって、1つはTwitterのフォロワーさんが写ルンですの写真を載せていたこと。もう1つは私の推しであるアンジュルムの川村文乃ちゃんがブログで写ルンですの写真を載せていたことである。川村文乃ちゃんのブログに関してはこちらを読んでほしい。(https://ameblo.jp/angerme-ss-shin/entry-12383989331.html
写ルンですって、コンパクトだし、軽いし、持ち運びも楽だから良いのでは?と思って、試しに1つ使ってみることにした。ちょうどこの時期、1ヶ月で数回都内に行く機会があったので、その時の空いた時間の暇つぶしも兼ねて撮ってみた。撮った写真はこんな感じ。

きっとプロの人から見たら酷い写真なんだろうけど、適当にパシャパシャ撮った割には雰囲気がいい感じに撮れている気がする。調子に乗ってもう1つ、今度は年末に舞台を3作品観る機会があったので、これも空いた時間の暇つぶしで撮ってみた。

なんだか良い感じ。当たり前だけどフィルム写真って現像するまで出来上がりが分からないし、現像する手間暇がかかるけど、逆にそこが面白いと思ってしまった。

ここで先程の話に戻る。今の自分の趣味はほとんどが現場の予定や、推しのコンディションに左右されるものなので、それらの原因でオタ活が上手くいかない時に安定して楽しめる趣味が欲しいとずっと思っていた。この“フィルムカメラ”という趣味は、何かの要因に左右されずに自分のペースでゆるく楽しむことができる良い趣味なのでは?ということに気がついた。

こうして現場の度に写ルンですを持っていくようになっていたのだけど、1つ思うことがあった。写ルンですの本体が約880円、現像代とプリント代(+データ化代)が約2000円と、そこそこな金額になる。写ルンですのコンパクトで持ち運びがしやすいところは好きだけど、使い続けていくと画質とか、暗い時の写りとか、そういった細かい部分が気になるようになった。とはいえフィルムカメラの一眼レフは写りが良いけど、金額は帝劇のチケット数枚分だし、見た目もゴツくて気軽に持ち運びできるようなものではない。調べていくうちに、フィルムのコンパクトカメラを買うのがベストなのではないかと言う結論に辿り着いた。

しかしここで問題。フィルムのコンパクトカメラを売っている店舗が地元にない。唯一の手段がカメラの◯タムラの店舗取り寄せなのだけど、それも購入を決めてから取り寄せするシステムになるので、買う前に現物を見ることができない。通販で中古品を買うのはリスクが高い。悩んだ末に、都内のカメラ専門店で現物を見て買うことに決めた。

中古品とはいえそこそこのお値段だから、もう少し写ルンですで撮り慣れてからでいいかと思っていたのだけど、中古品ってタイミング次第で欲しいものが売り切れてしまうことがよくあるので、思い立ったが吉日と思い、先日秋葉原のカメラ専門店でカメラを購入した。ありがたいことにお店の人がフィルムの入れ方や巻き戻し方などの操作方法も教えてくれた。

OLYMPUSのTRIP35を購入。選んだ理由としては、見た目がレトロで可愛い。サイズ感がちょうどいい。操作がシンプル。カメラ専門店で勧めてもらったフィルムも購入して、早速パシャパシャ撮ってみた。

楽しい。写ルンですとはまた違った雰囲気で、当たり前だけどこっちの方が画質が良い。これは地元にあるカメラ専門店で現像してもらったのだけど、色味やコントラストの強弱を細かく指定できることを知った。しかもプリントするとおまけでデータCDもついてくる。(カメラの◯タムラだとデータ化は別料金になる。)フィルムが安いものだと1本あたり500円程度で買えるので、使い続ければ写ルンですを何度も買うより安い。フィルムカメラはカメラとフィルムの相性で写真の雰囲気が変わるのも楽しい。

今までは現場と現場の空き時間はカフェでお茶していたりしたのだけど、カメラが趣味に追加されたことで、会場周辺の街並みを写真に収めたり、良い感じの公園で季節の花を撮ってみたり、今までと違った時間の使い方ができるようになった。
そしてせっかくなのでフィルム写真用のインスタアカウントも作ってみた。写真が上手い人の投稿を見て、面白いと思いつついいね!ボタンをぽちぽち押すのが楽しい。
そこそこの期間アイドルオタクをやっているけれど、別のジャンルで新たな趣味を開拓できたのが楽しいし、つくづく自分のセンスのなさを実感しているので、頑張ってセンスを磨いていきたいと思う。