白鉛筆

小説を書いています。 読んでくださる皆様、ありがとうございます。

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    六角形の祓い師が登場する作品をまとめたものです。

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    連作短編のSHINONOMEシリーズをまとめています。

最近の記事

【白4企画】 『人気noterの方とのコラボレーション作品』について、正式にオファーの上、ご快諾をいただきました。 皆様、あの方ですよ。^_^ ありがたいことに、作品のコラボに加え、今後思わぬ広がりもありそうな予感。 どうぞ楽しみにお待ちください。

    • 【白4企画】 「????」としていた企画の内容が決まりました。 公表できるのはまだ先になりそうですが、楽しみにしていただければと思います。 ちなみに今週末、音声配信を収録予定です。あめんぼあかいなあいうえお。^_^

      • 【白4企画】白鉛筆が4歳になります。

        2024年6月で、白鉛筆が4歳になります。 いつも作品を読んでくださる皆様、本当にありがとうございます。 才能豊か、様々な形で創作に携わる方が集う、noteの世界。 4年間、もっぱら小説を書き公表してきた白鉛筆ですが、 「あんなことがやってみたいな」 「あの人がやっているあれ、面白そうだな」 と、時に小説以外のアウトプットに興味を持つこともございました。 しかし、食指が動いたとしても、 「自分には無理だ」 「小説に専念した方がいい」 と頭から追いやり、「いつかチャ

        • 【ピリカ文庫】可逆性セレナーデ弍號機

          深夜だと言うのに、コインランドリーには人がいた。 四車線の大通りに面したガラス張りの店内、中央のベンチに女性が一人座っている。洗濯が終わるのを待っているのだろう、傍らに大きな袋を置き、スマートフォンで動画を見ているようだった。 この時間なら誰もいない、と高を括っていたところ、失敗した。今から他の店舗に行こうにも、時間がかかる。何より外は雨。入ってきた扉側、無数の水滴が張り付いた全面ガラスを見やり、これ以上は勘弁、と心が折れた。 仕方がない。やるしかない。 私は濡れた傘

        【白4企画】 『人気noterの方とのコラボレーション作品』について、正式にオファーの上、ご快諾をいただきました。 皆様、あの方ですよ。^_^ ありがたいことに、作品のコラボに加え、今後思わぬ広がりもありそうな予感。 どうぞ楽しみにお待ちください。

        • 【白4企画】 「????」としていた企画の内容が決まりました。 公表できるのはまだ先になりそうですが、楽しみにしていただければと思います。 ちなみに今週末、音声配信を収録予定です。あめんぼあかいなあいうえお。^_^

        • 【白4企画】白鉛筆が4歳になります。

        • 【ピリカ文庫】可逆性セレナーデ弍號機

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        記事

          【#あなスパ】兎と犬と鳥と神

          noteで配信されている人気ラジオ番組、『すまいるスパイス』が3周年を迎えられます。 その記念企画である、リスナーが心に残った放送を投稿する『#あなスパ』。 素敵な回、貴重な回、恐れ多くも自分の名前を出していただいたありがたい回(『推しについて話そ?』はありがたすぎてもはや別腹)がある中、それでもひとつを選ぶとしたら、白鉛筆はやはりこちらを挙げます。 紫乃さん(現在は卯月紫乃さん)がパーソナリティーを務め、ゲスト二人の創作に纏わるあれこれを掘り下げるコーナー、『創作につい

          【#あなスパ】兎と犬と鳥と神

          【雑談】『すまいるスパイス』で推していただきました。

          ありがたいことに、この度『すまいるスパイス』の新企画、『推しについて話そ?』で取り上げていただきました。 コッシーさんと豆島 圭さんという、むしろ推される側のお二人から『推し』として語っていただけるというこの企画。 もう、ドッキリを疑い監視カメラを探すレベルで、惜しげもなく褒めちぎっていただいています。 本当にありがとうございます。 「果たして白鉛筆以外に需要はあるのか」と心配になる内容ですが、コッシー×豆島 圭の2ショットトークが聴けるだけも十分価値はございますので、白

          【雑談】『すまいるスパイス』で推していただきました。

          【掌編】チルアウト、三千世界。

          十八歳。世界が散った。 誕生日には毎年、ケイちゃんのお母さんがプレゼントを送ってくれた。ケイちゃんは私が関西に住んでいた頃の友達で、と言ってもそれは三歳までの話であり、正直、私はその顔すら思い出せない。しかし母親同士が仲が良く、住む土地が離れてからも「ケイちゃんはブラスバンドを始めたらしい」だとか「ケイちゃんが中学受験に受かったらしい」だとか、数年おきにちょくちょく情報がアップデートされていた。その度私は脳内で顔が黒く塗りつぶされたマネキンに管楽器を持たせたり合格通知を受け

          【掌編】チルアウト、三千世界。

          【掌編】ヒーロー

          仕掛けられた時限爆弾。目の前には赤い線と青い線。どちらかを切れば今すぐ爆発、どちらかを切れば君は助かる、そんな劇的なシチュエーションにあるとして。 その爆弾に対し、君が取り得る選択肢は、およそ四つ。 ①赤い線を切る ②青い線を切る ③赤い線と青い線を切る ④赤い線も青い線も切らない 一番危ういのは、もちろん③。どちらかを切れば即爆発なら、どちらも切れば即爆発だ。君の身体は木っ端に砕け、確実に助かることはない。 ①と②のリスクは同一。爆発の確率は50:50。手掛かりも保証

          【掌編】ヒーロー

          【雑談】シロクマ文芸部活動日誌(2024.1〜3)

          「●●●」から始まる小説・詩歌・エッセイを書きませんか。 人気noterの小牧幸助さん主催の企画『シロクマ文芸部』では、毎週末、上記のようなお題が提示され、それに従いクリエイター達が作品を持ち寄り、読み合い、楽しんでいます。 今回は2024年1〜3月の期間、白鉛筆がこちらの企画に参加した作品について、簡単な振り返りをしていきたいと思います。 よろしければお付き合いください。 ◯『sister』 2024年初めての作品。 前作『羊頭狗肉』が自分としては良作であったため

          【雑談】シロクマ文芸部活動日誌(2024.1〜3)

          【雑談】45ヶ月が経ちました。

          noteを始めて、45ヶ月が経ちました。 いつも読んでくださる皆様、スキ・コメント・フォローをくださった皆様、本当にありがとうございます。 42ヶ月が経過したその後、公表した作品(シロクマ文芸部参加作品を除く)は計4作。 今回はそれらにつき、恒例のあとがきを書いていきたいと思います。
よろしければお付き合いください。 ①『告白水平線』(カバー小説) 椎名ピザさんの同名小説をカバーした作品。 ご本人発案の「小説をカバーしよう」という大変面白い企画に参加させていただきま

          【雑談】45ヶ月が経ちました。

          【短編】SEVENTH HEAVEN⑤ -一つ目-

          始まりは、母を祝う。子種を宿し、育て生む大地を讃える。 次に、父を祝う。子種をもたらす、雨の恵みに感謝を捧げ。 さらには祖と裔。受け継ぐ過去と、続く未来を想い、尊ぶ。 そして己。此処で鳴る心臓、脈打つ命、巡る心を是と捉え。 最後に祝うは、それら全てを創りし神。世の理を統べる者。 祓いをこの世の禊と捉え、穢れなき世界、それを象る者たちを祝福する。 「それが、祝詞」 あの子の声で、七代目が言う。混乱の中、いつの間にか外され床に落ちていた猿轡を拾い、軽く弄んだ後、つまらなそう

          【短編】SEVENTH HEAVEN⑤ -一つ目-

          【短編】SEVENTH HEAVEN④ -出鱈目-

          桜色のワンピースが似合う、そんな女の子になりたかった。 髪を伸ばし、可愛いもので身を固め。ふわふわのシュシュや、パールピンクのネックレス。爪もリップも艶々にして、明るい色をほんのり添えたい。 しかし、違った。生まれ持った私の素地に当てがわれたのは、寒色系のボーイッシュ。柔らかく華やかなものよりは、強く凛々しくが似合うらしい。 純血の祓い師という立ち位置も相まって、私のそうした印象は過度に演出され、周囲に映った。『守られるお姫様』でなく『戦う女騎士』。イメージは肥大化し、一

          【短編】SEVENTH HEAVEN④ -出鱈目-

          【短編】SEVENTH HEAVEN③ -賽の目-

          朧月のように淡い灯りを、懸命に辿る。 ミノから聞いた住所は、見知らぬ地方の見知らぬ地名だった。実家から今住んでいる街へ向けた道中、新幹線を途中下車して、さらに地下鉄に乗り換える。最寄とされる駅で降りると、中心街の喧騒はそこにはなく、転がしているスーツケースの音が嫌に響いた。 『私のところにも退去命令が出ました。おそらく直に、監視の目もつく。連絡を取ることが難しくなります』 持参してきた荷物ひとつで屋敷を出され、顔も見たことがない者の車に乗り、最寄りのバス停で降ろされる。

          【短編】SEVENTH HEAVEN③ -賽の目-

          【短編】SEVENTH HEAVEN② -裂け目-

          卒業の時までに、学外で制服を着る機会がどれほどあるだろう。 せいぜい修学旅行や冠婚葬祭ぐらいではないか、と思っていたのだが、しかし、 「えー普通に休みの日とかでも着てる子いるよ。ディズニー行ったり。そうだ、うちらも行こうよ。制服ディズニー。ショーちゃん、ランド派? シー派? タートルトークあるのって、どっちだっけ」 まさにその制服に着替え終わった彼女が、二倍の台詞量で応酬してきたので、すぐさま疑問を引っ込める。 まったく。これから一大イベントが始まると言うのに、次なるス

          【短編】SEVENTH HEAVEN② -裂け目-

          【短編】SEVENTH HEAVEN① -縫い目-

          春と風を引き連れて、その子は私の前に現れた。 すなわち、出会いと変革。 紆余曲折と悲喜交々を経て、念願とも言うべき高校生活を手に入れた私だったが、しかし待っていたのは孤立と虚脱だった。 真新しい制服に身を包み、近代的なガラス張りの校舎へ踏み入ってはみたものの、中にいたのは良くも悪くも、ただの『子供』であった。里にいた同年代と比べ、姿形は幾分垢抜け、立ち振る舞いもこなれた風である一方、本質的な部分は変わらず、むしろより幼なげな印象を受けた。 稚拙で。未熟で。視野が狭い。

          【短編】SEVENTH HEAVEN① -縫い目-

          【掌編】プレデターございます

          『寝取った』などとは人聞きの悪い。 『寝』はしましたけど、『取っ』てはいません。 あらあら。そんなに怖い顔をなさらないでください。綺麗なお顔が台無しです。ほら、窓硝子をご覧になって。鬼のような形相ですわ。 どうやらよっぽど、あの人を愛していらっしゃるご様子で。ご安心を。御二方の間に割って入り、貴女からあの人を奪うような真似は致しません。誓ってそんなつもりはない。一筆書いてもよろしくてよ。ふふ。 あの人と床を共にしたのは、ただただ私がそれをしたかったから。それだけの話です

          【掌編】プレデターございます