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LT(閾値)強化法

今回はLT(閾値)強化法について私の指導法を開示いたします。
強化期として取り組む場合は、スピード強化期を経てから約4~6週間取り組むと効果が実感できます。

世界トップレベルはLT以上の強度で走ってる?

世界のマラソンのトップレベルは30年前は2時間8分や9分でした。
が、今やキプチョゲが2時間を切ったように(※エキシビジョントライアル)
2時間さえ壁ではない時代。
2時間1分や2分少しで42km走れるスピードと3時間から4時間切るスピードでの速さが違うことは当然ですね。
速さは違えど運動生理学上、キプチョゲが無酸素代謝域の強度で走ってるんでしょうか?。
無酸素系の代謝は長くて10秒、解糖系も1分程度しか持たない、これは明白。つまりとてつもなく速いけれどキプチョゲがダッシュし続けている訳ではありません。
まあ100m17秒は人によっては全力でも走れない速さですが、キプチョゲが100m全力スピードを維持してマラソンを走ってるわけじゃないのは事実です。

マラソンの理想強度は?

マラソンは高い乳酸処理能力の強度の範囲内で走るのが理想です。
そのレベルが個人個人違うだけです。
キプチョゲは乳酸を処理できる能力が速いスピードでも長けている、1km2分54秒でもその能力が高く、優れてるという話です。
 
でもやるべきこと、やらなきゃいけないことはほぼ同じです。
有酸素能力という土台を作って、スピードを鍛えたら、あとはそれらをまとめていくだけ。

人間は生きていく限り、糖や脂肪からエネルギーを得ます。その際、糖は分解される過程で乳酸という物質が発生させます。
乳酸は平素はごく微量に出るだけですから、日常生活では困りません。
但し、運動する際は別です。
乳酸の発生度合いにより運動は影響を受けます。
特にマラソンでは乳酸というものを理解しておくと、練習の幅が広がります。

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