kaysen

私が見たはずの夢を本当に見たのはいったい誰なのか…

kaysen

私が見たはずの夢を本当に見たのはいったい誰なのか…

最近の記事

王様の耳はロバの耳?

世界の間抜けぶりを笑ってはいけません 間抜けは文化であり、人生の潤滑油であります #1 マイケル・ジョーダンは大学時代補欠選手だった #2 ムーキー・ベッツは体が小さすぎるという理由でリトルリーグに入れてもらえなかった #3 デイヴィッド・ボウイは無名時代、デモテープを持ってレコード会社を巡ったが、こんな音楽売れるわけないと門前払いを食っていた #4 日本の文学界も選考委員も、村上春樹の作品は賞に値するほどのものではないと判断した #5 森林を破壊して太陽光パネル

    • 日本平和?

      天使 「平和憲法守ってきたおかげで日本は約80年間も戦争をしていないってさ」 悪魔 「第2次世界大戦後、1950年に朝鮮戦争が勃発。いわゆる冷戦の始まりや。アメリカ軍はどこから出兵したんや?」 天使 「日本じゃきに」 悪魔 「ベトナム戦争では沖縄からB52が飛び立ち、絨毯爆撃し、ナパームで焼き尽くした。もちろん戦争に必要な物資も日本が調達した。湾岸戦争、アフガニスタン、イラクなど中東紛争。後方支援などというあいまいな表現でごまかしながら戦争に介入してきたやないか」 天使 「で

      • 隣の宇宙は広く見える?

        天使 「宇宙広いわ」 悪魔 「そうか?」 天使 「どっからどう見たって広いでしょうに」 悪魔 「それはお前の認識であり概念や」 天使 「臨界うざい」 悪魔 「古代人にとっては目に見える範囲が宇宙や。水平線や地平線の向こうまで行くと落ちてしまう。ほんの100年前まで宇宙は静止していると考えられていた。1990年に打ち上げられたハッブル宇宙望遠鏡の観察によって、初めて宇宙が加速しながら膨張していることを人類は知った。さらに2021年に打ち上げられたジェームズ・ウエッブ宇宙望遠鏡の

        • 胡蝶の夢は誰の夢?

          悪魔 「なあ、てんてん」 天使 「思い付きで呼び名変えないでよ、あー坊まー坊天気予報」 悪魔 「お前が存在することを証明するものはなんや?」 天使 「神様でしょ」 悪魔 「神を証明するものは悪魔であるわしや。悪魔を認識するのは人間で、人間を認識するのは動植物や昆虫、微生物やウイルスで、最終的にすべてを認識するのは遺伝子や。遺伝子を生み出したのは生命体である地球や。ええとこまで回帰してきたな」 天使 「遺伝子は何にも言わないけれど」 悪魔 「遺伝子がいちいちもの言うてみい、八百

        王様の耳はロバの耳?

          神様は天才が嫌い?

          天使 「おばさんがゴソゴソ何か探してるみたいだけど」 悪魔 「19世紀の数学者ベルンハルト・リーマンの家政婦をしてた人や。生前リーマンの残したメモを彼の死後、ゴミと一緒に焼いてしもうたんや」 天使 「おばちゃんやってしまったのね」 悪魔 「無理もないわ。リーマンが真の評価を得始めたのは20世紀になってからや。誰も理解できんまま結核を患って39歳で死んでしもた」 天使 「それで思い出したけどインドの天才数学者シュリニヴァーサ・ラマヌジャンも相当かわいそうだったわ」 悪魔 「そう

          神様は天才が嫌い?

          地獄変?

          神 「悪魔よ、お前の悪事の数々、多くの人々が気づいておる。いい加減やめてはどうだ」 悪魔 「大丈夫ですよ旦那。こっちには優秀な弁護士が沢山いるさかいに」 天使 「こっちってどこなん?」 悪魔 「地獄に決まっとるやないか。こっちが増えすぎて困っとんねん。せやから神の兄貴ひがんでいちゃもんつけてきよるねん」 天使 「最近神様見ないわ思ったら、そうゆうことね。隅に追いやられている感じ?」 神 「これこれ、そんな子と遊んではいけません」 天使 「だって誰とでも仲良くしなさいってママが

          地獄変?

          神々の黄昏

          天使 「もううんざりだわ戦争。どうなん」 悪魔 「…」 天使 「何とか言いんちゃいや」 悪魔 「めんどくさいんや説明するのが」 天使 「ええけん」 悪魔 「そもそも生の欲動とは戦うっちゅうことや」 天使 「戦争って死の欲動でしょうに」 悪魔 「そうや破滅願望や。人類滅亡すれば平和になるやろ」 天使 「わけがわからんとよ」 悪魔 「生の欲動と死の欲動のせめぎ合い。摂理や」 天使 「人類のほとんどは戦争に反対なのにどうしてこうなるの」 悪魔 「それは教えられんなあ」 天使 「風吹

          神々の黄昏

          メトロポリスってなんなん?

          天使 「最近東京の街見てるとフリッツ・ラングや手塚治虫の描いたメトロポリスやリドリー・スコットのブレードランナーみたいね」 悪魔 「そうやな。人類滅亡を定期的にわめいてくる予言者と違ってSF作家はほんまに当ててきよるからな」 天使 「アーサー・C・クラークとスタンリー・キューブリックの2001年宇宙の旅におけるAIと人間のはざまに存在する矛盾はまさに近未来予言だったわよね」 悪魔 「東京は完璧な労働システムを構築したんや。東京で暮らし、寿命が尽きるまで働くことがステータスであ

          メトロポリスってなんなん?

          差別に終わりはないのか?

          天使 「米国のアカデミー賞見てたらロバート・ダウニーJrやエマ・ストーンやジェニファー・ローレンスが露骨に東洋人無視してるの見たわ」 悪魔 「ジェニファー知っとるで。ギャラの男女格差訴えとったけど、こんなことが許されていいの?私46億円しかもらってないのよ。やて」 天使 「だもんで」 悪魔 「昔からこの賞は白より白いゆうてな、東洋人が脚光を浴びるなんかありえへんねや」 天使 「音楽界のグラミー賞はどうなのよ」 悪魔 「かつてスティーヴィー・ワンダーがあれだけ世界中に支持されて

          差別に終わりはないのか?

          やっぱ電気の時代か?

          天使 「ねえねえ悪魔ちゃん」 悪魔 「お前わしのキャラを破壊すな」 天使 「地上であれだけ盛り上がってたEVってどうなん」 悪魔 「世界中で電力逼迫しとんねん。迷惑でしかない」 天使 「でも環境に優しいって」 悪魔 「世界の電力供給のほとんどは化石燃やして作っとんねん。あとリチウムイオン電池大量に廃棄したらどうすんねん。猛毒や。」 天使 「今日はよくしゃべるのね。自然エネルギーってのもあるじゃん」 悪魔 「すべて自然破壊や。ええか、日本の国土の75パーセントは森林や。そして周

          やっぱ電気の時代か?

          この世は平等か?

          米国人 「よくそんな自然災害だらけの国で生きて行けるもんだ」 日本人 「災害に遭う確率と銃で撃たれる確率を計算したんですよ」 悪魔 「兄貴、あんたも意地が悪いな」 神 「私を兄などと呼ぶでない」 天使 「どしたん」 悪魔 「日本人は体も小さい、なんでも小さいゆうて笑うてる民を見たんや」 天使 「言語道断」 神 「日本人には高い知性を授けた。人を見下す者の○○が小さいのは明確であろう」

          この世は平等か?

          悪魔の選択

          悪魔 「想像してみ」 天使 「どしたん」 悪魔 「お前らの国に敵が攻めてきとるんや」 天使 「だる…」 悪魔 「このままやと国土は焼き尽くされ多くの民が犠牲になるんや」 天使 「国破れて山河在り」 悪魔 「そこでや。わしの持っとる最終兵器を選ばれし者に授けることにする」 天使 「一発逆転てこと?」 悪魔 「そのボタンを押せば、かけがえのない故郷も愛する人たちも救うことができるんや」 天使 「救いたいけど、相手を犠牲にするってことよね」 悪魔 「考えている時間はないで。さあどう

          悪魔の選択

          星の墓碑銘

          1945年8月8日、ソビエト連邦は中立条約を破棄、8月9日未明、満州国へ侵攻を始めた。 開拓移民の子として、この地新京で生まれ育った山下大輝は5歳を迎え、妹の春子は3歳の可愛い盛りであった。 父は軍に召集され一か月以上音信が途絶えたままであった。 大輝にとって母淑子と三人の暮らしは不安でもあり、何より父の帰りを待つ日々の寂しさは小さな胸を締め付けていた。 押し迫ってくる恐怖は音もなく色もなく、そのことがかえって息をひそめて待ち構えている家族の呼吸を重くしていた。 8

          星の墓碑銘

          ナルキッソスの休日

          「あのね、私妊娠したの」 「そう…」 「だから今日はお別れに来たの」 「どうして?」 「小さな私が膝の上に座って、信じられないほど愛らしい笑顔で私に抱きついてくるのよ」 「小さな僕かもしれない」 「やがて私とそっくりに成長し、街を歩くの」 「だから別れなければならない理由は何?」 「小鳥のように歌い、妖精のようにはしゃぐの」 「ご主人には話したの?」 「昨日離婚が成立したわ」 「君の人生は君のものだけど、裕福な夫と別れ、ロックスターの僕を捨てて、ひとりで

          ナルキッソスの休日

          賢者と真実の泉

          深い森にひとりの賢者が暮らしておりました。夜明けの穏やかなシンフォニーと淡い光に包まれて、彼は何者かの声を聴きました。 「街の酒池肉林の様は見るに堪えないものである。今日より七日間で戒めの書を書き上げ、山を下りなさい…」 賢者はもう何年も里に下りていないので、その様子を知る由もありませんが、千里先も見通せると自負する彼には、その混沌は手に取るようでありました。 もとより彼の隠遁は、そのような世俗の醜悪な愚かさによって自身が汚されるのを拒絶したからに他なりません。 気の

          賢者と真実の泉

          半藤一利のいちばん長い日

          2021年1月12日、自らを「歴史探偵」と名乗り、日本の最後のジャーナリストであり作家であった半藤一利氏が永眠しました。 1930年、東京下町向島に生まれた氏は、ひ弱な文学少年ではなく、やんちゃな、いわゆる悪ガキタイプの子供でした。 1945年(昭和20年)3月の東京大空襲において、焼夷弾によって燃えさかる火の海を逃げまどい、中川で溺れかけていた人を助けようとして、当時まだ中学生だった氏は逆に引きずり込まれ、川面がどちらかさえも分からなくなるほど意識がもうろうとし、死の直

          半藤一利のいちばん長い日