マガジンのカバー画像

マジカルアトモスフィアな愚痴

4
わたしは手品師であることに優越感を感じ、同時に劣等感も感じている。マジシャンは特別な仕事。わたしにしかできない仕事。そう思い込んでいる。と、同時にこの職業は河原乞食のように水物で… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

存在するための手品がしたい。

わたしは自分のことを手品師などと名乗りたくない何者にもなれない手品師のアリスです。

人前で仕事としてマジックを演じたのはゴールデン・ウイークのたった2日だけです。そのあとは家で引きこもって生きてるのか死んでるのかよく分からないハッピーライフを送っております。とっても楽しいです。

そういうわけで、こうして引きこもって方向性を見失ったまま、マスターベーションのようにマジックの練習をしているのですが

もっとみる

手品を見せて、自分がすごい人間だってことを伝えたくなる欲望。

手品は難しい。手品が好きすぎると「人が見たいと思っている手品」と「自分がやりたい手品」が区別できなくなってくる。

手品は現象が強い。がゆえに、フォーカスがそこに当たりすぎて演者の存在意義が消えてしまう。「わたしの代わりはいくらでもいるもの」的な綾波レイ状態になってしまう。っていうか、現状の手品界隈はそうなってしまっている気がする。

技術的に上手いか下手かで言えばそりゃ上手い方がいいに決まってい

もっとみる
おむずかりエピソード。

おむずかりエピソード。

 わたしはマジシャンである。あまり自己の職業をカテゴライズしたくないが、この場では分かりやすくそのように定義しておく。

 ところで職業としてマジックを行う場合、無料で出演するのは《基本的に》やめた方がいい(たとえテレビジョンの仕事でもわたしは金銭を要求する。そうでなければ、向こうが『売れないマジシャンを使ってやっている』などと勘違いをして、マジシャンはこの値段が相場なのだと認知してしまうから)。

もっとみる

マジカルアトモスフィアな前書き

 マジカルアトモスフィアというのは、テキトーに言うなれば、『魔法っぽい雰囲気』という意味です。マジックのコンテストなどの審査基準としてよく使われますが、人前で演技する時にも結構重要な要素かもです。
 オーラ? っていうか、もっと明確な言い方をすれば、存在感? 『こいつなんかすごいことやりそう』みたいな感じがマジカルアトモスフィアなんですが、しかしけれども、居酒屋とか酔客相手にマジックする仕事の場合

もっとみる