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【火曜日のしかけ#19】忍法枕詞【提案編】

火曜日は仕事力大全の応用に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。

今回は、先輩や上司への提案が通りやすくなる超シンプルな7秒しかけ
忍法枕詞【提案編】」を紹介します。

枕詞」は忍者の術ではないのに「忍法」をつけています。
7秒しかけで忍法というネーミングをつける基準は次の2つです。

【言動の場合】
・ 良い行動だが、あまり実践されていない
・ 実践するきっかけにしたい

提案する時に枕詞(クッション言葉)を活用すると、
・ 先輩や上司に提案を聞いてもらえる
・ 先輩や上司に耳の痛い提案をすることができる
・ 先輩や上司に提案して叱られることがなくなる

このようなメリットがあるのですが、残念ながら先輩や上司への提案時にあまり活用されていません。

そこで、「忍法枕詞【提案編】」とネーミングし実践してもらいたいと考えました。

既に先輩や上司への提案時に枕詞を活用している方は、ここまで読んでもらいありがとうございます。

まだ活用していない方には一読してもらいたいです。


0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!
④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。
具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 「忍法枕詞【提案編】」とは

枕詞(クッション言葉)とは、広辞苑では「前置きのことば」と定義されていて、本題の前に置くことで雰囲気を和らげる言葉です。

特定の後の上にかかって就職または口調を整えるのに用いることば。転じて前おきのことば

広辞苑

今回の7秒しかけ「忍法枕詞【提案編】」は、先輩や上司に提案する時に活用してもらいたい枕詞です。なお、提案以外の枕詞は次回以降に紹介していきます。

例えば、次の会話のシーンを読んでください。

【ダメな提案例】
佐藤:
『マネジャー、指示通りにやったら上手くいきません!マネジャーの指示が良くなかったのではないでしょうか』

上司:『佐藤さん、何言ってんの!佐藤さんのやり方がおかしいんじゃないの!ちゃんと仕事しなよ』

佐藤:『はぁ…』


いかがですか?
佐藤さんは、いきなりマネジャーの指示の悪さを指摘しています。
『白潟さん、たしかにこれだと提案は通らないですね』

そうなんです。
普通の上司であれば佐藤さんからのこのような提案には聞く耳をもたないでしょう。

人は間違っていることを直接指摘されると、次のような3つの要因で聞く耳を持たなくなります。

① 自己防衛メカニズム
間違いや欠点を指摘されると、自己防衛の本能が働きます。

② 批判に対する感情的な反応
批判や否定的なフィードバックに対して、感情的な反応を示すことがあります。

③ プライドや自己イメージの影響
人々は自分自身を良い状態で維持しようとし、他者からの批判や指摘が自己イメージやプライドを傷つける可能性があると感じる場合、その指摘に耳を傾けることをためらうことがあります。


これら3つの要因から人は間違っていることを直接指摘されると、それに対して耳を傾けるのではなく感情的な反応をすることがあります。

しかし、枕詞(クッション言葉)を活用することで、感情的な反応を和らげ建設的な対話を促進することができます。

もちろん、上司とメンバーの関係性が深く、お互い何でも言い合える関係になっている場合は例外かもしれません。

ここで、7秒しかけ「忍法枕詞【提案編】」を活用してみます。

【良い提案例】
佐藤:
『マネジャー、私が間違ってるかもしれませんが指示について提案させて頂いてもよろしいですか?』
上司:『いいよ、どうぞ』

佐藤:『はい、現在、マネジャーに指示頂いた企画書の目次案通りに企画書を作成しています。ズレていたら申し訳ございません、この目次案だと企画が採用されにくいのかなと感じています。』
上司:『どうして?そう思ったの』

佐藤:『この企画を採用するメリットが最初に合った方がいいのかなと思いました』

上司:『なるほど、メリットを最初にもってくるか!佐藤さんいい提案だね、ありがとう。ごめんね私の指示が良くなかった。佐藤さんの案で企画書もう一度まとめてください』

佐藤:『はい、かしこまりました。マネジャー提案を受け止めて頂き本当にありがとうございます!』
上司:『いえいえ、こちらこそ申し訳なかったね』

ここまででいかがですか?
『白潟さん、これなら提案は聞いてもらえるし提案内容が良ければ採用されますね』

はい、そうなんです。枕詞(クッション言葉)には不思議な力があります!

忍法枕詞【提案編】」は、他にも次のようなことばがあります。

・ 間違ってるかもしれませんが…(紹介済み)
・ ズレていたら申し訳ございません…(紹介済み)
・ 的外れな提案かもしれませんが…
・ 申し訳ございません…
・ お叱りを頂くかもしれませんが…
・ お耳に痛い話かもしれませんが…
・ レベルの低い提案で恐縮ですが…
・ バカな提案ですみません…
・ ポイントを外しているかもしれませんが…

効果のあるしかけですが、活用する時に1つだけ留意点があります。

★3回枕詞を言った方が良い場合もある
先輩や上司との人間・信頼関係が深くない場合、すぐにカッとなるような上司の場合は、2回でなく3回枕詞を使った方が提案を聞いてもらえると思います。

先ほどの会話の例だと、次のように3回目の枕詞を使った方がいいです。

上司:『どうして?そう思ったの』
佐藤:的外れな提案かもしれませんが(3回目)、この企画を採用するメリットが最初に合った方がいいのかなと思いました』

気にいってもらえたら、ぜひ、7秒しかけ「忍法枕詞【提案編】」を活用してください。

2 アンカー(「忍法枕詞【提案編】」を思い出させるきっかけ)

きっかけがなくても言える方は「忍法枕詞【提案編】」をすぐ実践してください。

実践するのに不安がある方は、人すなわち「先輩や上司」をきっかけにしましょう。

★ XXさんに提案!
⇒ 
忍法枕詞【提案編】を実践する

さて、誰なら一番提案しやすいですか?
全先輩や上司の中から次の条件にあてはまるメンバーを選んでください。

・ 人間関係ができている
・ コミュニケーションを良く取ってる
・ 提案を聞いてくれる
・ 提案しても叱られない

3 今すぐ準備しましょう

忍法枕詞【提案編】」を実践するには次の準備が必要です。
今すぐ準備しましょう!

① 使う枕詞を事前に決めておく
〇〇さんに「忍法枕詞【提案編】」を言うために、活用する枕詞を事前に決めておきましょう。

事前に決めたら実践できる方は、ここまでで準備完了です。

それでも実践が不安な方は、次の準備をしてはどうでしょうか。

② 4回以上の実践状況のチェックシート作成
前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)を実践する準備です。準備の例を次に示します。

・ 「XXさんに「忍法枕詞【提案編】」と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)

・ 1枚のふせんに「忍法枕詞【提案編】」と4回のチェック欄を書く
(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)

③ ②のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る

4 いつから実践しますか?

忍法枕詞【提案編】」いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!

・ 今から
・ 明日から
・ 来週の月曜日から

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
忍法枕詞【提案編】」実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。 

忍法枕詞【提案編】」の紹介は以上でおひらきです。
皆さんの提案が先輩や上司に届き採用されることを心から願っております。

実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!

今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。

忍法枕詞【提案編】の7秒しかけを気に入ってもらえたら、
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それでは、また明日!

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