見出し画像

【水曜日のしかけ#13】1秒フィードバック指示完了後は『復唱して!』

水曜日はマネジメントに関する「7秒しかけ」を紹介していきます。

今回は、上司の皆さんが日頃から実践しているメンバーへのフィードバック力が更に向上する7秒しかけです。

その名も1秒フィードバック

7秒しかけの中でも特に簡単即効果を期待できるしかけです。

今日ご紹介するのは、指示完了後に『復唱して!』

・ 指示したとおりに仕事をしてくれない
・ 指示を完全に受けてないので手戻りが多い
・ 指示を完全に理解していないのに質問してこない

このようなメンバーをもって頭を悩ませている上司の方は多いと思います。

7秒しかけ指示完了後に『復唱して!』を実践することで、メンバーは指示通りに仕事をしてくれますし、手戻りが無くなり生産性が向上します。

そんな部下が一人もいない上司は、ここまで読んでもらいありがとうございます。

そうでない上司の方は一読してもらえると嬉しいです。

0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!
④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。
具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 1秒フィードバック指示完了後は『復唱して!』

当たり前すぎますが、上司がメンバーに的確な指示を出す力は上司のベーシックスキルになります。

どうして、上司の指示通りにメンバーは仕事をしてくれないのでしょうか?

次の3つの原因が考えられます。

原因①:上司の指示がメンバーに100%伝わっていないから。
原因②:100%伝わったが、理解していないから。
原因③:100%伝わり理解したが、実力不足だから。

原因③は、メンバーの能力把握力、任せる力不足を上司が解消していくしかないですね。別の機会に7秒しかけを紹介します。

原因①の場合は、上司の指示を受ける時にしっかり聴いていない場合は聴かせるしかないですね。指示中に『今聴いてる?』とフィードバックし聴かせましょう。

上司の指示を受ける時はしっかり聴いているが、その後忘れてしまう場合はぜひ、7秒しかけ指示中に『メモとって!』を実践してください。

原因①が解決したかどうかの検証と、原因②の解決には1秒フィードバック指示完了後は『復唱して!』を実践しましょう。

具体的には次のような会話のイメージになります。

上司:『鈴木さん、仕事頼みたいんだけど今いいかな?』
鈴木:『はい、大丈夫です』

上司:『ありがとう、じゃあA社の仕事をお願いします』
鈴木:『はい、かしこまりました。具体的にはどのような仕事ですか?』

上司:『A社の提案書を作成してもらいたい。納期は5月15日で・・・、  鈴木さん、今聴いてる?』

鈴木:『すみません、他の事考えてました』

上司:『ちゃんと聴いてね、もう1回言うよ、A社の提案書を作成してもらいたい。納期は5月15日で、A社の課題を解決できる提案を商品と価格別に3パータン考え作成してください、・・・鈴木さんメモ取って!

鈴木:『かしこまりました(ふせん/メモ帳を出す)、メモを取ります』
(しばし鈴木さんがメモ作成中)

上司:『X社の提案書を参考にするといいよ、提案金額は1000万を超えないよう考えてください。これで指示は完了です』

鈴木:『はい、かしこまりました』

上司:『鈴木さん、それでは復唱して!

鈴木:『はい、今回の依頼はA社の提案書作成で納期は5月15日、A社の課題を解決できる提案を1000万以下で考える、以上だったと思います』

上司
:『えぇー!鈴木さん、私の指示を全部受け止めてないよ!メモ見てもう一度言って』

鈴木:『はぁ…(メモを見ながら話し始める)マネジャー、すみません、私のメモはこれで全てです』

上司
:『そっか、じゃ漏れた点をもう一度言うよ、しっかりメモ取ってね!提案は商品と価格別に3パターン作成する、X社の提案書を参考に作成する』

鈴木:『かしこまりました』
(鈴木さんメモ作成中)

上司
:『じゃ、もう一度復唱して!

鈴木:『はい、漏れた点だけ復唱します、提案は商品と価格別に3パターン作成する、X社の提案書を参考に作成する』

上司:『ありがとう、提案の3パターンってイメージわいてる?』

鈴木:『すみません、あまり理解できていませんので教えてください』

上司:『商品と価格別に3つのパターンというのは、わかりやすく言うと「松・竹・梅」みたいな感じだけど、イメージわく?』

鈴木:『なるほど、飲食店にある「松・竹・梅」のイメージですね、理解できました。お客様のニーズに合わせ商品を組合せ、高い・普通・低いの3つの価格帯にわけ提案を考えればいいですかね?』

上司:『はい、その通りだね、これで指示は完了です!15日までによろしくお願い致します』

鈴木:『はい、マネジャー、かしこまりました』

こんな感じでフィードバックすれば、原因①「上司の指示がメンバーに100%伝わっていないから」の解決と、原因②「100%伝わったが、理解していないから」も解決できるかなと思います。

気にいってもらえたら、ぜひ指示完了後は『復唱して!』実践してください。

2 アンカー(指示完了後は『復唱して!』を思い出させるきっかけ)

きっかけがなくてもメンバーにフィードバックできる方は
指示完了後は『復唱して!』を実践してください。

実践するのに不安がある方は、人すなわち「メンバー」をきっかけにしましょう。

★ XXさんに指示をした!
⇒ 指示完了後は『復唱して!』を実践する

さて、誰なら一番フィードバックしやすいですか?
全メンバーの中から次の条件にあてはまるメンバーを選んでください。

・ 指示通りに仕事をしてこない
・ 手戻りが多い
・ 指示の内容に疑問があっても質問してこない
・ フィードバックされてもへこまない
・ フィードバックを素直にきく

3 今すぐ準備しましょう

指示完了後は『復唱して!』を実践するには次の準備が必要です。
今すぐ準備しましょう!

① 週4回以上の実践状況のチェックシート作成
前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)を実践する準備です。準備の例を次に示します。

・ 「XXさんに指示完了後は『復唱して!』と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)

・ 1枚のふせんに指示完了後は『復唱して!』と4回のチェック欄を書く
(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)

② ①のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る

4 いつから実践しますか?

指示完了後は『復唱して!』いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!

・ 今から
・ 明日から
・ 来週の月曜日から

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
指示完了後は『復唱して!』実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。 

1秒フィードバック指示完了後は『復唱して!』の紹介は以上でおひらきです。
皆さんの指示を出す力、フィードバック力UPを心から願っております。

実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!

今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。

1秒フィードバック指示完了後は『復唱して!』の7秒しかけを気に入ってもらえたら、「日刊7秒しかけマガジン」のフォロー頂けると嬉しいです!

それでは、また明日!!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?