零れないように

大学に入学して1年経ったんだってね。

そんなことを新入生に言ってもわかるわけもないのに

ふとした時に会話の中で、「あー1年も経ったんだな~」なんていう独り言をつぶやいたりしてる。

別にマウントではない。

そこまで滑稽な行為はしないが、少なからず自分自身が2年生になったことをなんとかして受け入れようとする準備段階なのかもしれないなという、10秒で考えたこじつけで納得しようとしている自分もいる。

一年前の自分に手紙を書くとするならば、

1年間は寮に居続けてみな。と声をかけると思う。

入寮前日まで、当たり前のようにご飯を食べて、勉強をして、洗濯してもらって、最低限の友達がいる環境で特段苦労も抱えないまま、比較的のびのびと暮らしてきた。

でも自分の知らない土地で知らない人と生活を送ることなんて、ぶっちゃけ耐えられないと最初から思っていたし、現に耐えられてなかった。

寮で交流会が行われようが、小さいパーティーをしようが、父母の多くとも2人しか周りにいないコミュニティに比べると、50人なんて圧倒的に感じて、「欅のみんなは家族みたいなものだよ」なんて言われても、気持ち悪くて、反吐が出そうだった。反吐が出た。

でも1年間暮らしてみたら、思ったよりも悪くなくて、。

でも、ぶっちゃけ家族かと言われるとそうでもないし、

ここがあなたの家です。帰ってこれる場所です。

なんて言われても、結局はたまに欅に寄って
後輩、パパさんママさん、27Aprilのみんなと喋ったりするくらいにしか想像できないし、なんなら来ないかもしれない。

逆に、一年後に同じ環境で文章を書いたとしたら、「いや、一年前とは違って、今は欅のみんなは家族だと思います」って答えるかもしれないね。知らないけど。

でも、とりあえずここで暮らすしかないわけで、メンバーも大きく変わることはないわけで。

だからこそ、「欅のみんなは家族です」って言うために、28新入生のイベント、履修の手伝いをするわけではないけれど

少しでも少しでも、寮っていう環境は悪くないぞって思ってもらいたくて

ちょっと耐えられないかもしれないなって思っても少しだけでも寮に残ってみようって思えるように、新入生にどこか寄り添えるところはないかなと探ってみたり。。。

そんな簡単には見つからないんだけど。

とりあえず、今日も寮でちゃんと寝てて、ご飯もそこそこ安定してつくれてて、友人にも基本的には恵まれている環境なので、

享受できるこの残り三年という時間は捨てないように零れないようにゆっくりと包み込みたいと思う。


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