エッセィ『たったひとつだけで』
子育てを始めてからの私は、
「夜泣きで抱っこし続けるのがしんどい」
「こまぎれ睡眠でしんどい」
「家事が思うようにできなくてしんどい」
「リラックスできる時間ができなくてしんどい」
とへとへとでした。
育児誌やネットの成功例をみるたびに、
「同じ様にうまくできない自分」が情けなかったです。
(うまくできないと叱られるという幼少期のトラウマが原因)
心も体も疲れ果ててしまい、
自分のことを「このダメ人間!」と追い詰めた先に
小さな小さな私が「ダメじゃないよ。諦めないで」って
闇堕ちしないように踏ん張ってくれました。
急に今までの自分から変わるのは難しい。
だけど、
『たったひとつだけでいい』なら、
ダメな私でもできるはず。
そう信じたい私がいました。
「眠くても笑顔でいってらっしゃいをする」
「30分散歩する」
「好きなCD聴きながらストレッチする」
ささいなことでも何かを新しくできたら〇。
上手にできなくても、挑戦できたら〇。
小さな小さな積み重ねとともに、
少しずつ心も体も元気になっていきました。
🌹
それから十年ほど経ち、息子が不登校になった時。
同じように心にも体にもダメージを受けました。
すっかり遠ざかっていた『一日一新』を思い出して、
再実行しながら息子に声をかけ続けました。
「1カ月前に食べれなかった量を食べれるようになったね❣
お母さんも今日は〇〇をやってみたよ。
お互いに頑張ったね!(ハイタッチ)」
「勇気を出して外に出られてめっちゃ頑張ったね❣
お母さんも今日は△△にチャレンジしてみたよ。
二人とも頑張ったね!えらーい!(ハイタッチ)」
「勇気出して担任の〇△先生と電話で話せたの凄いね❣
お母さんも勇気出して今日は◇◇をやってみたよ。
うちらめっちゃ頑張り屋さんやね!(ハイタッチ)」
なんてことない声掛けですが、
子どもの一日の頑張りに〇をすること、
自分自身の頑張りにも〇をすることが
その時の私たちには大切な積み重ねでした。
それが着実に自信と快復に繋がっていきました。
思い返すと、しんどかったけれど愛しい日々です。
そして今もまだ、『一日一新』を続けています。
今日より新しい一日に新しいことをひとつ。
成功するしないはどうでもよくて、
挑戦できたら〇というルールも変わりません。
ささいなことで大丈夫です。
たったひとつだけで大丈夫です。
何かあたらしいことを始めてみませんか?
たったひとつだけ
じぶんでいることに疲れたら
たったひとつだけ
今日とは違う何かを始めよう
洗面台の鏡の中の自分に
優しい声をかけてみるとか
「ありがとう」の声を
少しだけ大きくするとか
体に良さそうなハーブティを
のんでみるとか
小さな変化を重ねよう
勇気を出し続けることが
君をしなやかにしていくよ
ためらう気持ちから一歩
自分を信じてひとつだけ
たったひとつだけ
それだけでいいんだ
今月は「ウェルビーイング」をテーマに、
経験をもとにして得た気付きや価値観を
エッセイにまとめてきました。
この記事が5本目でシリーズのラストとなります(*- -)(*_ _)ペコリ
読んで下さった皆さまの心に届いたら嬉しいです(^^♪
1.エッセイ『言ノ葉は波にのって』
2.エッセイ『言ノ葉は波にたゆたう』
3.エッセイ『信じる』
4.エッセイ「ごめんなさい」と「ありがとう」
関連マガジン:
優しいお気持はありがたく、ちゃっかり頂く方針にしました💖