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生きてると

『川柳の仲間 旬』同人の樹萄らきさんはエッセイも書かれていて、252号では「音」というタイトルで音楽に親しむことについて、再生機器を軸にして様々なエピソードが展開されている。音楽はタイムマシーンだ。
レコード、ラジオ、ラジカセ、テレビの音楽番組、カセットテープ、ビデオ、walkman、CD、MD、配信の利用までを振り返れば、ずいぶん変化の激しい数十年間。

昨日、神戸国際会館でTheStreetSlidersのライブがあり、会場でLPレコードのジャケットを久しぶりに目にした。でかい。こんなに大きかったかな?と驚く程のサイズ感。手元にあったレコードは引っ越しの際にすべて処分したので家にはもう残っていない。カセットテープのメーカーごとの音の違いや、CDの音を初めて聴いた時の違和感と新鮮さも忘れられない記憶。そのCDの音を初めて直に耳にしたのは神戸三宮地下街<さんちか>のお店だった。そのさんちかを通過して、地上に上がると神戸国際会館が現れる。
私のTheStreetSlidersデビューは神戸文化ホールで、当時14歳。同じ神戸で約40年後に同じバンドのライブを楽しむことができるなんて想像もできなかった。しかも当時と同じ友達と。バンドメンバーが全員、生きていてくれたからこそ、のことだけれど私達も(特に阪神淡路大震災の被害を受けた街と人々)ちゃんと生き延びてきたのだと思う。

演奏は、80年代の頃よりもずっとずっと素晴らしい内容だった。
こんなことってある。生きてると。



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