塩見直紀(Local AtoZ Maker/半農半X研究所/総務省地域力創造アドバイザー/美術博士)

著書⇒半農半Xという生き方【決定版】他 /近著⇒『塩見直紀の京都発コンセプト88~半農…

塩見直紀(Local AtoZ Maker/半農半X研究所/総務省地域力創造アドバイザー/美術博士)

著書⇒半農半Xという生き方【決定版】他 /近著⇒『塩見直紀の京都発コンセプト88~半農半Xから1人1研究所まで』(2023.3)『半農半X的 これからの生き方キーワードAtoZ』(2023.6)/●noteコンセプト⇒みんなが持つ宝物系メモやcardの交換、社会資源化の模索

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siomemo657「半農半X的 これからの生き方キーワードAtoZ」

2023年6月26日頃より、書店に拙著が並びます。AtoZマニアが書いた初めてのAtoZ本です。10年ほど前より、古典的編集手法AtoZにひかれてきました。本書は「これからのキーワ…

siomemo991「ジェンダー史10講」

苅谷剛彦さんの『知的複眼思考法』(1996、2002)にアメリカの社会学者タルコット・パーソンズが「コンセプトとはサーチライトである」と、概念の働きをサーチライトに例え…

for serendipity1011「歴史上の哲学者たちは、誰でも、何らかの問いを立て、それに自らの概念をもって取り組んだ人たちなのです…

國分功一郎さんの『目的への抵抗~シリーズ哲学講話』(2023)より。 歴史上の哲学者たちは、誰でも、何らかの問いを立て、それに自らの概念をもって取り組んだ人たちなの…

siomemo990 イシューからはじめよ~知的生産の「シンプルな本質」

2023年、急に再読したくなったのが、楠木建さんの『ストーリーとしての競争戦略』(2010)でした。『イシューからはじめよ』(2010)も同じく、再読したくなり。この2冊、…

for serendipity1010「何に答えを出すべきなのか」

安宅和人さんの『イシューからはじめよ~知的生産の「シンプルな本質」』(2010)より。序章と1章はときどき読むべし、です。僕たちもやりたいことがいろいろあるけれど、…

siomemo989「ドゥルーズ~没後20年 新たなる転回」

哲学者ドゥルーズが哲学を概念の創造と定義したことを知って以来、そのことをもっと知りたく、いろいろな本を読んで僕なりに追いかけていますシリーズ。昨年観たA~Zまでの…

for serendipity1009「詩を書く事は自分を削りとる事です」

2024年の中原中也賞の記念講演で詩人・井坂洋子さんのお話を拝聴→井坂さんのエッセイ集『詩はあなたの隣りにいる』(2015)を拝読。→文中で紹介されていた詩人・永瀬清子…

siomemo988「私塾のすすめ~ここから創造が生まれる」

羽生善治さんの「高速道路論」を世に広めた梅田望夫さんの『ウェブ時代をゆく~いかに働き、いかに学ぶか』(2007)を2023年、再読。梅田さんの他の本からも学んでおこうと…

for serendipity1008 大正の時代精神は「改造」への意欲であった

関川夏央さんの『白樺たちの大正』(2003)、第6章 彼らが思った「美しい町」より。 大正の時代精神は「改造」への意欲であった。そして、それをになったのは新興する「中…

siomemo987「聞き書き・関東大震災」

作家・森まゆみさんのこの本(2023)のプロフィール欄に「中学生の時に大杉栄や伊藤野枝、林芙美子を知り、アナキズムに関心を持つ」とありました。今、僕(塩見直紀)は(…

for serendipity1007「マーケットは自分でつくるもの」

上野千鶴子さんの『こんな世の中に誰がした? ~ごめんなさいと言わなくてもすむ社会を手渡すために』(2024)より。僕(塩見直紀)はこの本を社会構想、ソーシャルデザイ…

★noteでワークショップ142「余命」

自分の「ミッション」「X(エックス)」を見つめたり、確認したり、新たな切り口やインスピレーションと出会うきっかけづくりのために、noteでワークショップができないか…

siomemo986「目的への抵抗 シリーズ 哲学講話」

1991年ころ、「新概念創出能力」ということばに出会う。以来、僕(塩見直紀)の関心事項に→あるとき、哲学者ドゥルーズが哲学を概念の創造と定義したことを知る→それを追…

for serendipity1006「哲学というのは基本的に問いを立てて、その問いに概念をもって答える営み」

國分功一郎さんの『目的への抵抗~シリーズ哲学講話』(2023)より。 「哲学というのは基本的に問いを立てて、その問いに概念をもって答える営み」(23p)

siomemo985「父が息子に語る壮大かつ圧倒的に面白い哲学の書」

「子どものことと哲学のことを書いたらどうか」という他者からの提案が種となって、本書(2023)は生まれたそうです。これから、そして、いま、子育て中の方にぜひ読んでほ…

for serendipity1005「人は天才に向かって進むべきか」

詩人・佐々木幹郎さんの『中原中也~沈黙の音楽』(2017)より。 一九二三年一月頃と推定されるが、中也は毛利碧堂に対して、「防長新聞」歌壇欄を通して質問の手紙を送付…

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siomemo657「半農半X的 これからの生き方キーワードAtoZ」

2023年6月26日頃より、書店に拙著が並びます。AtoZマニアが書いた初めてのAtoZ本です。10年ほど前より、古典的編集手法AtoZにひかれてきました。本書は「これからのキーワード」をAtoZで26、抽出したものです。 タイトルは『半農半X的 これからの生き方キーワードAtoZ』、版元は農文協です。現代農業増刊号『青年帰農~若者たちの新しい生きかた』(2002)で甲斐良治編集長から原稿依頼があり、初めて6000字ほどで半農半Xを詳述させていただいて20年。思いがけないこ

siomemo991「ジェンダー史10講」

苅谷剛彦さんの『知的複眼思考法』(1996、2002)にアメリカの社会学者タルコット・パーソンズが「コンセプトとはサーチライトである」と、概念の働きをサーチライトに例えたとあって、僕(塩見直紀)は影響を受けたのでした。そのサーチライトの例として苅谷さんがあげていたのが、「ジェンダー」という概念です。「ジェンダー」という概念の登場によって、照らされるところは大きく変化していきます。もっと早くジェンダー本を拝読すべきところでしたが、最近、姫岡とし子さんの本(2024)とめぐり合い

for serendipity1011「歴史上の哲学者たちは、誰でも、何らかの問いを立て、それに自らの概念をもって取り組んだ人たちなのです」

國分功一郎さんの『目的への抵抗~シリーズ哲学講話』(2023)より。 歴史上の哲学者たちは、誰でも、何らかの問いを立て、それに自らの概念をもって取り組んだ人たちなのです。(23-24p)

siomemo990 イシューからはじめよ~知的生産の「シンプルな本質」

2023年、急に再読したくなったのが、楠木建さんの『ストーリーとしての競争戦略』(2010)でした。『イシューからはじめよ』(2010)も同じく、再読したくなり。この2冊、同年生まれなのですね。序章、1章は年に1度、読み返すべきかな。

for serendipity1010「何に答えを出すべきなのか」

安宅和人さんの『イシューからはじめよ~知的生産の「シンプルな本質」』(2010)より。序章と1章はときどき読むべし、です。僕たちもやりたいことがいろいろあるけれど、「何に答えを出すべきなのか」ということ、よく考えなきゃです。

siomemo989「ドゥルーズ~没後20年 新たなる転回」

哲学者ドゥルーズが哲学を概念の創造と定義したことを知って以来、そのことをもっと知りたく、いろいろな本を読んで僕なりに追いかけていますシリーズ。昨年観たA~Zまでのキーワードへのインタビュー映像「ジル・ドゥルーズのアベセデール」(國分功一郎監修、2015)。2024年も観てみます。

for serendipity1009「詩を書く事は自分を削りとる事です」

2024年の中原中也賞の記念講演で詩人・井坂洋子さんのお話を拝聴→井坂さんのエッセイ集『詩はあなたの隣りにいる』(2015)を拝読。→文中で紹介されていた詩人・永瀬清子さんの詩集『あけがたにくる人よ』(1987)より。  詩を書く事は自分を削りとる事です。  すこしも自分を削りとっていない詩は世の中に多い。みせびらかす詩、ことばだけの詩は更に多い。  しかしただそれらはこちらに乗り移らないのです。  つまり身を削っても人に乗り移る程のことを書きたい。  今はただそれも願いに

siomemo988「私塾のすすめ~ここから創造が生まれる」

羽生善治さんの「高速道路論」を世に広めた梅田望夫さんの『ウェブ時代をゆく~いかに働き、いかに学ぶか』(2007)を2023年、再読。梅田さんの他の本からも学んでおこうということで昨年は『シリコンバレーから将棋を観る~羽生善治と現代』(2009)なども拝読。既読かもしれないこの本(2008)も読んでおきます。本書でも出てくる「私淑(ししゅく)する」ということばが流行り、「リスペクト」や「推し」のように使う時代が来たらと思います。

for serendipity1008 大正の時代精神は「改造」への意欲であった

関川夏央さんの『白樺たちの大正』(2003)、第6章 彼らが思った「美しい町」より。 大正の時代精神は「改造」への意欲であった。そして、それをになったのは新興する「中流」家庭の息子や娘たちであった。(213p) 参考  『白樺たちの大正』目次 明治十五年以後生まれの青年 「改造」への衝動 女たちの「大正」 学習院という空間 「友情」のコスモポリタニズム シベリア出兵と日本社会の変質 彼らが思った「美しい町」 或る青年たちの夢 「大水路」の建設 夫、父、家長としての志賀直

siomemo987「聞き書き・関東大震災」

作家・森まゆみさんのこの本(2023)のプロフィール欄に「中学生の時に大杉栄や伊藤野枝、林芙美子を知り、アナキズムに関心を持つ」とありました。今、僕(塩見直紀)は(大正生命主義的な)大正時代のマイブームが来ていて『白樺たちの大正』や『日本人は何を考えてきたのか 大正編』など、関連本をいろいろ読んでいます。金子みすゞや中原中也の本、大正時代のベストセラー『懺悔の生活』などを読むのも、だからですね。大正時代を中心とした気になること年表をメモ中なのですが、1923年(大正12)の関

for serendipity1007「マーケットは自分でつくるもの」

上野千鶴子さんの『こんな世の中に誰がした? ~ごめんなさいと言わなくてもすむ社会を手渡すために』(2024)より。僕(塩見直紀)はこの本を社会構想、ソーシャルデザインの観点から最初は読んだのですが、人生100年時代を歩むための探究テーマの定め方を伝えてくれる本でもありました。「マーケットは自分でつくるもの」という上野さんのことばは意外でもありましたが、自分が追い求めていることへの共感者を増やすことはとても大事なことなのですね。上野さんの『情報生産者になる』はおすすめです。

★noteでワークショップ142「余命」

自分の「ミッション」「X(エックス)」を見つめたり、確認したり、新たな切り口やインスピレーションと出会うきっかけづくりのために、noteでワークショップができないか。そんな小さな試みを週1でおこなっています。 2023年の夏、山口県下関市内に生まれた「まちライブラリー月いち下関」。いろんな方が本を寄贈くださり、知らない本がライブラリーに増えていく不思議を感じています。写真は近隣の方が寄贈くださった五木寛之さんの『余命~これからの時間をいかに豊かに生きるか』(2015)。

siomemo986「目的への抵抗 シリーズ 哲学講話」

1991年ころ、「新概念創出能力」ということばに出会う。以来、僕(塩見直紀)の関心事項に→あるとき、哲学者ドゥルーズが哲学を概念の創造と定義したことを知る→それを追いかけ、A~Zまでのキーワードへのインタビュー映像「ジル・ドゥルーズのアベセデール」(國分功一郎監修、2015)を見たり、千葉雅也さんとの対話集『言語が消滅する前に』(2021)などを読んだり。タイトルへの関心もあるけれど、「哲学と概念」のことを探究したく、2023年の國分さんの本『目的への抵抗』を拝読。

for serendipity1006「哲学というのは基本的に問いを立てて、その問いに概念をもって答える営み」

國分功一郎さんの『目的への抵抗~シリーズ哲学講話』(2023)より。 「哲学というのは基本的に問いを立てて、その問いに概念をもって答える営み」(23p)

siomemo985「父が息子に語る壮大かつ圧倒的に面白い哲学の書」

「子どものことと哲学のことを書いたらどうか」という他者からの提案が種となって、本書(2023)は生まれたそうです。これから、そして、いま、子育て中の方にぜひ読んでほしい本です(550頁ほどあるので大変ですが、読みやすいので安心を)。世界のみんなが哲学者になる時代を予感させてくれる本かも。 以下、目次メモ INTRODUCTION 考える技術 ●第1部 道徳を理解する Chapter 1 権利──「わがまま」を言う権利はないのか? カントを使って考える トロッコ問題、「鉄

for serendipity1005「人は天才に向かって進むべきか」

詩人・佐々木幹郎さんの『中原中也~沈黙の音楽』(2017)より。 一九二三年一月頃と推定されるが、中也は毛利碧堂に対して、「防長新聞」歌壇欄を通して質問の手紙を送付していた。投稿歌と一緒に手紙を同封したらしい。中也の「冬の日暮るる頃」と題した短歌八首が掲載された同年二月七日の「防長新聞」歌壇欄の末尾に、碧堂による次のような紙上回答がある。    「御手紙拝見しました十六才の貴下としては感心します人は天才に向つて進むべきですがしかし文学だけでは先々中々世に立つて行く事は苦難で