最近面白かった、話。
私のnoteはよくちょいとカッコつけた文章をつらつらと書いていることが多いのだが、今日は超日記チックな話を書こうと思う。
私は人と飲むのが好きである。
なかなか一人で飲むことはしない。
人と話す時にコミュニケーションを円滑に進めるための道具として酒を飲んでいる。
もちろん友達や、先輩色んな人との飲みの場を楽しんでいるが、私がひとつ誰にも言ってない飲み相手がいる。
それは私の父である。
「なんだ家族かよ。」と思った方もいるかもしれないが、家族と飲むというより、この場合は父と二人で飲むことを指すのだ。
別に母が嫌いとかではないが、母と2人で飲んだことはない。(単純に照臭いのかも。)
だが、父とはそれなりに2人で飲んできた。
家飲みをしたり、母が出かけている時に2人で近所のジョイフルに徒歩でふらっと飲みに行くおっさん的酒飲みプレイングもしたことがある。
そして、我々は酒がある程度回り始めるとひとつの話題を話し出す。
それは、
「最近自分がやばいと思っているミュージシャンは誰か?」という話題である。
父は、父が私くらいの年に聴いていたバンドを聴かせてくれる。
今の時代、YouTubeで調べたらすぐに出てくるのに当時自分のお金で買ったCDをデッキで聴かせてくれる。
私の父の音楽の嗜好は、父曰く、「変わってる。」らしい。
父の学校の友達などがアイドルや日本のバンドを聴いている中、洋楽のバンド、しかも、どちらかと言えばマイナーめ。
外国のバンドが英語で歌ってる歌詞の意味は全く分からず、メロディーで好きになったと、父は言う。
なのに、日本の聴いてる歌手はというと大川栄策。そう演歌なのだ。
演歌はもちろんメロディーも大事だが、歌詞の情景や心情が歌の肝である。
日本の曲と外国の曲で全く逆のポイントで好きになっているのだ。変である。実に変。
だけど、私も少しばかり似ているところがある。
私は、演歌こそ聞かないが、好きな音楽はロック。
なんというか、ちょっと斜に構えて、舐め腐ってて、鬱憤が今にもこう爆発しそうな曲やバンドが好きである。
そんな私とロックの出会いはもちろん、父が理由。
いつの頃か忘れたが、幼い頃家族で行ったカラオケで父が歌っていたブルーハーツの「少年の詩」。
この曲は、サビで「そしてナイフを持って立ってた」と連呼する当時の私には衝撃的な歌詞。
しかし、その歌詞を歌う父にビリッと来た。
これだ、これが私が求めていた音楽だと思った。
普段はおちゃらけている父を初めてかっこいいと思ったのだ。
そんな私と父を結びつけるロックだが、最近おもしろいことがあった。
ここから先が本題なのだが、話を戻そう。
この間、私と父が2人で飲んでいた時、いつものように「最近自分がやばいと思っているミュージシャンは誰か?」という話題になった。
私は、「Måneskin」というバンドを紹介した。このバンドはイタリア人の4人組バンドでまああまり軽い言葉で括りたくはないが、やばいバンドである。
バンドによくあるボーカルが異彩なカリスマ性を放つバンドは他にもあるが、このバンドは全員がそのカリスマ性を持っているし、なんと言っても華がある。
初めて彼らの曲を聴いた時、私が初めてブルーハーツでロックと出会った同じ感覚に陥ったのだ。
そして、その熱量をそのまま父に伝え、曲を聴かせると、
「かっこいいね。」と一言だけ。
でも、その目は、あの日ブルーハーツを初めて聴いたときの私と同じ目をしていたのだ。
それから、父の鼻歌定番曲に「Måneskin」の
I Wanna Be Your Slaveが追加された。
私が初めて聞いた「Måneskin」の曲である。
「Måneskin」のかっこいい曲をまあ、ざっと紹介したつもりであるが父が気に入った曲は奇しくも、息子と同じ曲だったのだ。
よく遺伝で顔や体型が似ることがある。
私は良く、母系の顔つき、体型であると会う人みんなに言われるが、好きな音楽の感性は珍しく父に似たようだ。
次飲んだ時は、どんなバンドや曲を紹介しようか。
「Måneskin」の新曲が出たら、父と一緒に聴こうと思う。
(この文章は数ヶ月前に書き上げてたまま下書きに入れたのを忘れていたのはここだけのは、な、し)
では、また。
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