オンラインHDFについて

話し好きの看護師さんがいろいろ教えてくれました。

HDと比較してHDFの方が良いはずなんだけど、本当に良くなっているのか判断するのは難しい。血液検査のβ2-MGの値がわかりやすいが、それ以外の値についても、HDF導入前後でどう変わったかを判断できる人がほとんどいない。

以前はクリニックに移ってきた時点ですでにHDF導入済みの人が多かったが、最近やっとクリニック内でHDF移行する人が出始めたので、(特に若い世代の)効果に興味がある。

ダイアライザー(ヘモダイアフィルター)前で透析液を加えて、すぐにその分を除水する仕組みだが、そう単純にいかないことがある。特に(80代以上など)高齢者では除水できるまで時間差があることがあり、HDFの効果が期待できないこともある。

前希釈と後希釈を比較すると、前希釈の方が患者の体への負担が少ない傾向にある。後希釈だと透析液を加えてすぐ返血してしまうので、負担が出やすのではないか。

HDとHDFの透析回路の差

前回はしっかり追いきれなかったんですが、今回はしっかり回路の差を見てきました。捕液は透析監視装置の専用ポートから供給されていて、2番目のポンプを通って、脱血側のチャンバーで血液に混入するように接続されていました。これなら、従来の透析回路に捕液ラインのチューブ1本を加えるだけで済むので、コストを抑えられるようです。もちろん、患者をベッドに案内する前にプライミングは終了しています。

患者として何か変わるか?

何も変わりません。従来通り、透析前体重とドライウェイトからどれだけ除水するかを決めるだけで、捕液量は決まっているし、その分を併せて除水するだけだし、脱血側から返血側までの回路内でとじているので、患者側はまったく変わりありません。

まだ2回目ですから、効果がわかるわけでもありません。β2-MGの定期検査はあと数カ月後(7月の予定)ですから、そこまで待たないと数値的には把握できないかもしれません。過去のβ2-MGの値を並べてみました。
2019.08 42.2
2019.10 43.0
2019.11 40.8
2020.01 34.5
2020.04 35.1
2020.07 34.9
2020.10 38.2
2021.01 36.1
2021.04 34.4

腹膜透析に週1回の血液透析を併用し始めたのが2019年6月、透析条件が決まって、大学病院から維持透析施設に移ったのが2019年8月です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?