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突破力〜無理なく限界を突破するための心理学〜 DaiGO

 本書は、”自分の思考のクセに気づき、効率よく成功に導くための方法論”です。人間には、気づかぬ間に心を乗っ取り、間違った行動へと導く「思考のクセ」=バイアスがかかっている。しかし、ほとんどの人間はこのバイアスの存在を知らず、頑張ればなんでもできると思って、時間を消耗している。

 まず、このバイアスは大きく分けて2つの問題点に集約される。一つ目が『現状維持バイアス』自分の心に変化への恐怖を植え付け、いつの間にか、行動を縛り付けてしまう。これは、人間が狩猟採取をしていた時代に植え付けられた。当時の厳しい環境下では、新たなチャレンジは命取りになる。だから、現状のまま暮らし続けて、生活が立ちいかなくなった時点で重い腰をあげるのが最適解であった。こうやって生き抜く内に、変化は恐ろしいと考えるプログラムが書き込まれた。

 二つ目が『隠れナルシストバイアス』。これは、自分には平均より上の能力があると無意識に考えてしまう。これにより、「自分にもできそうだ」と考えて実行に移さず、いたずらに時間を過ごしてしまう。 

 本書はこのバイアスから逃れるための方法をたくさん紹介している。そのなかでも、僕がオススメする方法を何個か紹介していく。まず一つ目が『日単位プランニング』そもそも人間は遠い将来のことを考えるのが苦手な生き物。つまり、未来のでき事を小さく見積もり、目の前の誘惑に飛びついてしまう。だから、1年後というより365日後と日単位で考えた方が未来の自分との結び付きが強く感じられる。

 二つ目が『いつ・どこで・どのように』を計画する方法。事前に細かな計画を立てるほど、短期的な欲望に対して強くなり、バイアスの影響から逃れやすくなる。例えば、”運動をするぞ”と思った場合、①明日の6時。②家の外で ③ジャージに着替えて、運動靴に履き替え、懐中電灯を持って、でかける。という風に。基本的に何も考えずに取り組めるまで細かく計画することが大切。少しでも疑問があると、その直後から面倒な気持ちが湧き上がりバイアスにハマる可能性が高くなる。だから、『どのように』の部分が疑問なく取り組めるまで計画する。

 三つ目に『計画に休憩を入れる』。あらかじめ作った休憩ポイントが、冷静な判断力を取り戻す時間として使える。休憩のおかげでより深い情報処理が促され、視野が広がる。目標に関係ないことをすることがポイントでそれ以外だったらなんでもOK。また、新しいことにチャレンジすることにより、ストレスが減り、凝り固まった脳が解放され、新しいアイディアが生まれる。

 本書は、成功者の成功論のように曖昧な成功法を語るのではなく、心理学のデータに基づいて述べられている。なので、成功者が述べた”こうしたら、成功するよ”というような本とは一線を画する本になっている

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