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“世界一周物語第13話”少年はバックパッカー憧れの地インドはコルカタへ。

インドはコルカタに入国。そしてある紳士なインド人と出会う。

インドに入国するには、ビザの申請が必要だった。
なので、時間も1ヶ月ほどかかる。
なので、ミャンマーへ行く前に申請をしていて、タイへ帰ると、ビザがおりていた。

タイのバンコクから、インドの東部の街コルカタへ向かう飛行機に乗る。
コルカタの街は、ザ・インドだった。
めちゃくちゃ話しかけるてくる。

マリファナはどーだ?
宿はどーだ?
女紹介するぞ。

とどこからもなく、インド人は声をかけてきた。
道に牛は歩いてるし、牛のウンコはそこら中にある。想像通りのインドがそこにはあった。僕はコルカタに数日間滞在した。


数日コルカタに滞在しただろうか!?
僕はいつも通り、何をするアテもなく、街を歩いていると、いつも通りインド人が話しかけてくる。まあ、テキトーに話して、バイバイしようと思っていた。

しかし、これが大きな間違いだった。

その日に出会ったインド人は一味違った。
今まで、僕に話しかけてきたインド人はいつも話しかけてくるインド人と違って身だしなみがきっちりしている。髪の毛もしっかりと整えられ、喋り方もいつも喋るインド人とは違って、しっかりとした口調だ。30歳前後の男性だった。


そのインド人がお茶でもどう?奢るよ。と言ってきた。(以下そのインド人を紳士くんと名付ける。)


『奢るよ』
の一言に貧乏旅行中に少年は負けてしまった。

お茶一杯30円もあれば飲めるのに。バカだった。
紳士くんとお茶をすることに。

インド人の紳士君と、日本で働いていたというインド人のトヨタ君の連携プレーに少年は翻弄される。

紳士君と地元の大衆店へ行くことに。
紳士君とチャイを飲みながら、色々と話す。

ふと、紳士君はふと、
インドでやりたいことはあるのか?

その質問に対して、
僕はインドの田舎に行ってみたい、
そう話した。


そうすると、お店の隣のテーブルに座っていた別のインド人が僕達の話に入ってきた。
(以下そのインド人をトヨタ君と表記する。)

おい、そこの日本人、田舎に行きたいなら、俺の友達がコルカタの田舎に住んでいるから紹介するぜ、と言ってきた。

その場で、その友達へ電話して、その日に行くことに。仕事が早い。

そして、トヨタ君は日本で住んでいたそう。
そして、トヨタの従業員証明書も見せてくれた。だからトヨタ君だ。

今振り返ると、多分日本で働いてはいなくて、お手製の従業員証明書だったと思う。

少し、怪しいなと思っていた少年ではあった。

しかし、トヨタ君は日本で働いていたし、紳士君は身だしなみもしっかりしてるし、英語も堪能だった。しかも、紳士君とトヨタ君はたまたまお店で出くわして、僕を騙せる筈はないと彼らを信じる事にした。

日本語も少し喋る、しかも従業員証明書も持っている。しかも、隣の席に座っていて、たまたま居合わせた人だった。

これは運命的な出会いだと思い、僕はその田舎に行くことになった。

そして、その日の夕方の電車のチケットを買ってきてくれた。冷静に考える隙を与えないのが彼らのやり方だったのだろう。

仕事が早い。笑笑

インド人が、世界的な企業のCEOになっているのは納得がいく。頭はキレるし、インドという国に生まれたハングリーさがインド人にはあるんだな〜と。

少年が望んでいたインドの田舎街へ。


そして、停まる駅を書いた紙を渡されて、その日の夕方に僕はその田舎に行くことに。

一瞬たりとも、冷静に考える隙を与えない紳士君とトヨタ君。

僕はその駅に着くと、迎えが来てくれていた。15歳ぐらいの若い男性だった。

そして、その迎えのバイクに後ろに跨り、3分ぐらいバイクで走った所に家があった。
バイクで通り過ぎていく道の両脇には土でできた家があった。

そして、子供が遊んでいる。そうそう、こういう所に来たかった。
少年はワクワクしていた。

その家に着くと、10人ぐらいで住んでいる家族だった。そしてそこのボスらしき20歳代の男性が色々紹介してれた。彼は少し英語が喋れた。

家族構成はよくわからないが、子供からお年寄りまでたくさんで住んでいた。
もちろん英語を喋れるわけもなく、意思の疎通はボディーランゲージ。

そして、僕に一部屋あてがってくれた。下は土が硬められただけ。
高さ1mぐらいのベットが一台あるだけの場所。電気もなかった。

夜ご飯は、小枝の薪を焚べて調理していた。
そして、その食事を一緒に食べた。
少量のお米とスープと野菜が炒められたものが出された。
すごく、簡素なご飯だった。

僕達がインドの食事でイメージするようなカレーとか、ナンとか、チャイとか、そんなものは食卓には上がってこなかった。

そして、食事を終えて、使っていいよとあてがってくれた部屋に帰って眠る。

電気もなし、暗い室内、何かジメジメしている、すごく怖かった。
が、目を瞑ると一瞬で眠っていた。
あっちこっちで劣悪な環境で寝て来たのでだんだんと慣れてきたのだろう。

寝ている所に、部屋のドアをノックスする音がした。そうすると、大丈夫か?と心配する家族たち。
聞くと、僕は悲鳴をあげていたのだ。寝言で夜中に叫んでいたらしい。
その時の夢は、ベットの下からゴキブリが這い上がってくる夢だった。
それを気遣ってくれて、様子を見にきてくれた。
そして、また眠りにつき朝を迎えた。


日本人のお前、バイクを買わないか?


その朝、この街を観光しないのかい?とそこのボスに問われる。
もちろん、したいと伝える。だったら、ここは田舎だから、バイクがないと、観光できない、とボス。

だから、中古のバイクを買うことを勧められた。中古のバイクを買って、ここを離れる時に売ったらいいとの事だった。
値段は12マンぐらいで買って、それぐらいの値段で売れるとのこと。

少年は何か怪しいなと思う。
ここに1週間も1ヶ月もいるつもりではないのに、バイクなんて買わないといけないのだ?と疑問に思った。

これはもしかして騙されている?と勘づいた。
それで僕は断った。そして、僕はその日のうちに逃げるようにその家から立ち去った。
帰りもバイクで送ってくれた。そして、最後バイバイと挨拶してくれた。
宿泊とご飯のお礼の日本円で1000円ぐらいのお金を渡した。ただそれだけだ。


果たしてこれは騙されていたのか? 
本当の田舎体験だったのか?
未だによく分からない。
バイクが12万円は妥当と言えば妥当だ。

今振り返っても、
騙されていたのか?
本当に田舎を体験させてくれたのか?
よくわからない。

東南アジアが旅しやすいというのは、銃が市民の間で出回っていないという事があるのかな〜って思う。もしこの出来事が、他の国だったら、完全に身包みを剥がされていたな〜って思う。

世界一周は
西回りがいいのか? 
東回りがいいのか?
そんな事がよく言われるが、西周りで旅に慣れてながら、ディープな国へ行くのがいいように思われる。


まあ、ともあれ、その田舎町を離れ、次の目的地のタージマハルがある街へ向かう電車に乗り込んだ。次回へ続く。

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