(第23回)白杖の種類や選び方について

・前置き:白杖には複数の種類があることと自分に合ったものを選ぶ事が非常に重要

こんにちは
今回は白杖についてお話ししたいと思います。
この記事は視野狭窄が進み始めてきた人に読んでほしいと思って書いています。
その理由は、私自身の体験からの話になるのですが、自分に合った白杖を使わないと結構不便だったりストレスがかかるからです。
白杖を持とうと思った当初は、通販で適当なものを買って使っていたのですが使い方も選び方も全く知らなかったので、日常の歩行で使いにくくて「なんだこれ使いにくいいなあ」と思って使っていました。
後日、歩行訓練士さんから白杖の選び方と白杖の使い方を教えてもらって、自分に合った白杖を使用することで移動が非常に快適になる事を知りました。
その思いから今回の記事を書いています。
もし、まだ白杖を持っていない人がいて、これから持とうと検討している方は白杖の種類と選び方をとにかく知ってほしいです。
何もわからずに適当なものを使うと本当に不便です。
白杖の使用はまだ…と考えていらっしゃる方も、一応は、白杖にもいくつか種類があるとうことだけは知っておいて頂けると後々役立つと思います。

・白杖の種類について

視覚障害者が使う白杖にはいくつかの種類があります。
以下に、白杖の種類とそれぞれの特徴をご紹介します。

・直杖(ちょくじょう):連結部分のない一般的な白杖です。
基本的なタイプで、継ぎ目がありません。

・折りたたみ式:白杖のシャフトを4段折りまたは5段折りに分け、折りたためるようにしたものです。外出時に持ち歩くのに便利です。

・スライド式:通常の白杖のようにじゃばら折りではなく、ラジオのアンテナのように各部品をずらして収納します。歩行方法に合わせて調整できます。

IDケーン・シンボルケーン:視覚障害者であることを知らせるために作られた白杖です。シンボルとして持ち歩くため、軽量な素材で作られています。

・支持ケーン:視覚障害と身体障害の方が主に使います。体を支えることが目的で、松葉づえに似ています。

・白杖の先端部分にもいくつか種類がある。

先端の部分(石突)にもさまざまな種類があります。

・スタンダード: 鉛筆のような形をしている石突。
・ティアドロップ式: 涙型で引っかかりが軽減される石突。
・パームチップ式: キノコの傘のような形をして、衝撃を和らげます。
・ローラー式: 路面に滑らせて歩行する方に向いています。

途によって、白杖の種類を選ぶことができます。

・個人的経験談:ストレートチップからローラーチップを経てパームチップへ

私は最初は通販サイトで「白杖」と検索して適当にヒットしたものを購入しました。白杖に色々な種類があるのは知りませんでした。
折りたたみ型のストレートチップ型の白杖でした。
これが個人的には使いにくかったです。
当時の私は周辺視野が欠け始めており、膝から下の足元あたりが見えなくなっていました。
外出時に細かい道の段差や車止めなどが認識でき無くなってきたので、それらを白杖でカバーできないかなと思ってました。
そういった細かい地面の情報を把握したいと、直感的に白杖の先端を地面に置き、左右に滑らせながら歩くことで地面の情報を把握したいと直感的に思っていました。
ですがストレートチップだと、アスファルトの地面を滑らせた時にアスファルトの細かい凹凸に引っかかってしまい、体がつんのめってしまうことが多々あり、不便でした。
次に、通販サイトでローラー式を購入しました。
ローラー式は地面を滑らせて使用できるので、前面の地面の情報が把握しやすく、便利だと思いました。
ただ、常に地面を滑らせたり、ローラー部分が回転しているので、石突部分の摩耗と劣化が激しく、購入から数ヶ月以内でいつのまにかローラー部分が壊れて外れていました。
ローラー式は耐久性に問題あるなあと思ってしばらく白杖の使用自体を敬遠していました。
そして数年たち、いよいよ白杖を使わないとなった時に、市役所のサイトで歩行訓練の提供の情報を見つけ、市役所を通して歩行訓練士の方と相談することになりました。
その時に白杖に複数の種類があることを知り、歩行訓練も兼ねて実際に触らせてもらいました。
その中でパームチップの存在を始めて知り、これが自分の厚き方に非常にマッチしました。
先端がきのこの傘のように少し広がっており、また、白杖本体と石突の接続部分にクッションが挟まれており、石突を通して伝わる地面の情報が適度に伝わるのがとても便利でした。
白杖本体と石突の間のクッションが衝撃をある程度吸収してくれて、石突が地面に触れた時の感覚が適度に白杖を持つ手に伝わってきます。
このパームチップの利便性に惚れ、現在はこの折りたたみ式のパームチップの白杖を使っています。
素材もカーボンで軽く、手や腕の負担が軽いです。
東京の高田馬場にある、日本点字図書館で「セガワケーン折りたたみ式パームチップ」というのを使っています。
リンク:日本点字図書館用具ショップページ

セガワケーン(折りたたみ)パームチップ式

あとがき:白杖の種類を知ることと、見えてる内には一度歩行訓練しとつながっておこう

白杖の種類の紹介と、個人的な白杖の使用歴を書きました。
個人的主観になりますが、見えているうちに一度は歩行訓練士とつながっておくといいと思っています。
早すぎると思っていても、知っておくことで後々困った時に慌てずに落ち着いて選択肢を検討したりできます。
備えておくと、慌てたりいざという時の対応のストレスが非常に軽減されます。これが本当に精神衛生の面で大事だと思っています。
白杖も、可能なら日本点字図書館や日本ライトハウスの施設などで複数の種類に触れてみるといいと思います。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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