スクラムイベントについて考えてみた~スプリントレトロスペクティブ~


はじめに

この記事はチームスピリット Advent Calendar 2023の23日目の記事です。
ぜひ他の記事もご覧ください。★ミ
改めましてこんにちは、みきです。普段あまり記事は書かないのですが、年の瀬でせっかくなので最近の悩みから学んだことをアウトプットしてみようかと思い、筆を取りました。同じく悩んでいる方の一助になったら幸いです。

この記事で書くこと

この記事は「スプリントレトロスペクティブ」について、どう活用するか悩み、考え学んだことを書きます。

ダイジェスト
「スプリントレトロスペクティブ」は大きな変化を起こすより小さな変化に目を向ける必要があることに気付いた、という内容です。

背景

今年2023の夏にスクラムマスターになったので、改めてスクラムイベントについて考えました。その中でも1番時間を費やして考えたのが「スプリントレトロスペクティブ」です。以下から「スプリントレトロスペクティブ」は「ふりかえり」と書きます(長いので)。

「ふりかえり」の目的

「ふりかえり」の目的は、「チームで学ぶ時間になること」としました。我々は必ず成功するとは限らない不確実性の存在する物事に立ち向かっています。不測の事態によって困ったこと、ありますよね?困った経験を学びとし、次に挑戦するときには、よりクオリティを上げて臨めるようになりたいと考えています。
以前やったものよりも良いものがアウトプットできたらワクワクしませんか?更にそれが継続的にできたら、もっとワクワクしませんか?それをチームで実現したいため、「チームで学ぶ」ことをしたいと思いました。
チームで学ぶことができるタイミングが「ふりかえり」になるのかなと、漠然と考えていました。

「ふりかえり」に対する焦り

チームメンバー全員の時間をわざわざ取って実施しているんだから、何か成果を上げなければ、という意識が向いたみきは、「ふりかえり」を行ったことによって出てきたアクションに気を取られるようになりました。

・前回出たアクション実行されていなくない…?
・今回の「ふりかえり」のアクション出てなくない…?

この時のみきは、学んだのであればアクションが出るはずでは?アクションが実行されてないのなら、学びの意味がなかったのでは?…と、アクション、つまり大きく変化することに目が向いていました。目に見えた変化が見えないと感じ、次第に「ふりかえり」は意味がないのではと思うようになりました。
当時はスクラムイベントを回せていないという不安感と焦りで、何か手を打たなければとばかり思っていました。その結果、もういっそ「ふりかえり」をやめて業務の作業時間を確保した方がいいんじゃないか…なんて考えたりしていました。ただ、風習というのは1度手放すと戻すのが難しくなるためやめることの提案は躊躇しました。
また、チームメンバーからも止めません?という発言も無かった事もあり、ひとまずは続けることを選択しました。その際に、ひとまず続けるか。という考えのきっかけをもらった記事はこちら。

「ふりかえり」を続けるために

みきは「ふりかえり」の目的を「チームで学ぶ時間になること」としていました。これは個人にも言えることで、みき自身が「ふりかえり」を学び、次に活かしたいと思いました。ということで、みき自身が「ふりかえり」を学ぶ為にやったことは以下です。
① 「ふりかえり」に全力で参加する
② 「ふりかえり」そのものを学ぶ

「ふりかえり」に全力で参加する

読んで字の如くです。
よくやってしまう事としては、片手間で業務してしまう…Slackを見てしまう…という「ふりかえり」に集中していないようなことは、まず一切やめようと(今までしてたんかーい)。
また、全力でやらないと楽しむことはできないと思いました。みきにとっての「ふりかえり」は単なる反省会ではないと思っています。むしろスプリント中でやったことを祝い、労う会。つまり、打ち上げのイメージの方が近いです。
打ち上げ、せっかくなら楽しくやりたいので全力を心掛けました。

「ふりかえり」そのものを学ぶ

敵を知り己を知れば百戦危うからず
「ふりかえり」を知り己を知れば何度戦っても勝つことができる…(今回の場合は、味方に付ける方が良さそうかも。)ということで、勉強を始めました。個人的には下記が参考になったので、重宝しています。

「ふりかえり」のポイントと、「ふりかえり」のマイドセットは興味深かったです。

「ふりかえり」のポイント

・まずはプラスに目を向ける
・良いところをより伸ばす
・少しずつ変えていく
・失敗を恐れずに
・問題のコアを解決しよう

特に印象に残ったのは「少しずつ変えていく」のためこちらを深掘ります。

少しずつ変えていく
一度に多くの変更をすると、「何か上手くいったのか」「何が上手くいかなかったのか」が分かりづらくなります。また、変化が大きいアクションの場合、実行するための心理的ハードルが高くなってしまいます。変化に慣れていくためにも少しずつ実践していくのが良いです。

「ふりかえり」のマインドセット

「ふりかえり」をするために必要なマインドセットは6つあります。
[1] 受容する
[2] 多角的に捉える
[3] 学びを祝う
[4] 小さな一歩を踏み出す
[5] 実験する
[6] 高速にフィードバックを得る

全てを書くと長くなりそうなため[1]と[4]だけまとめます。

[1] 受容する
大事なのはあるがままをチームで受け止めること。「ふりかえり」の際に、成功したこと、失敗したことに向き合う必要が出てきます。特に失敗したことについては自分が関わった事柄である場合、向き合うのは難しくなります。メンバーの失敗について向き合う時は、個人の失敗ではなくチームの失敗と捉えられると良いです。個人の非難をしても次の改善には繋がらないです。

[4] 小さな一歩を踏み出す
一歩ずつ変化することが大事です。問題が起こっているときに全てを解決しようとした場合、問題が大きすぎて手を出せなかったり、問題が解決できずモチベーションが下がるという事態があります。一気に全てを解決しようとはせず、どこか一箇所でも良いので問題を切り崩すようにするのが大事です。少しずつの改善を続けることで、成長することのモチベーションが生まれ、前よりも大きな改善ができるようになります。

おわりに

「ふりかえり」は、今も続けています。有難いことに「ふりかえりをやろう」と声をかけたら集まってくれるチームメンバーがいます。劇的な変化が起こったわけではありませんが、確実に変化は起きているので続けていく価値は十分にあると今は感じています。
忙しい中時間を割いてくれるメンバーや自分のためにも、「ふりかえり」を加速できる方法はこれからも模索していきたいです。

最後まで読んでくださりありがとうございました。


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