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矢澤にこという女に励まされた話

 頑張らなくちゃいけないけれど、なんとなくやる気にならない。そんな時には筆者お気に入りの応援ソングを聴くようにしている。例えば「人にやさしく」や「もっと遠くへ」…次は「やんちゃ坊主」あたりが似合いそうな選曲だね。
 筆者の場合は高校・大学受験や、就職活動の頃はこの手の応援ソングにお世話になったことを覚えている。就職活動が終わって、仕事を始めてからも何かと頑張らなくてはいけない日々。それなりに満足を覚え、なおかつ充実していたと感じたのは大きな変化が無かったからだろう。
 そんな筆者にも2024年に大きな変化が訪れた。故郷が震度6の地震に見舞われる波乱に満ちた幕開けを迎え、精神的にもかなり不安定。そして新卒で入って、なんとなく勤め続けていた会社の退職が決まった。会社には籍を置く形にはなるものの、本格的に転職活動を始めることとなった。
 転職活動というのはとにかくやることが多い。就職活動でお世話になったはずのリ〇ナビへの登録。求人要綱を見てエントリー。履歴書や職務経歴書への記入。会社とのメッセージのやり取り。面接…溜まっている有給を使用して転職活動を行うとなると、何もしていないと逆に不安になって来るのだ。とにかく身体や頭を動かしていないと不安に駆られる日々。
 本当に頑張らないといけないことは承知なのだが、毎日転職エージェントから洪水のようにメッセージが届いたり、面接で自分自身の物足りなさを実感すると少しやる気が削がれることもあるのは事実だ。そんな「頑張らなくちゃいけないけれど、なんとなくやる気にならない」状態を救いかけた出会いがあった。
 筆者のお気に入りの応援ソングの1つに「No brand girls」という曲がある。ラブライブシリーズを通して筆者が最も好きな曲なのだが、ハードロックの曲長から繰り出される「壁は Hi Hi Hi 壊せるものさ Hi Hi Hi 倒せるものさ」という聞いている人間の背中を押してくれるような歌詞。初めて聞いて10年以上が経っても、聞くたびに勇気を与えてくれる点も好きだ。この曲の歌詞は壁を打ち破って、次の人生のステージに行かなければいけない筆者の今置かれている状況にものすごく合致しているのだ。
 履歴書や職務経歴書を書くとき。そして面接に挑む前には必ず聞くようにしているのだが、転職活動中のある日秋葉原に立ち寄った時に転機が訪れた。ちょうど秋葉原の街でラブライブ無印に関するイベントを開催していたのだ。「未だに無印のイベントをやってくれるのはありがてえ」なんてことを思いながら、店先に立っている告知用の旗を眺める。
 ラブライブ無印だと”かよちん”こと小泉花陽や”のんたん”こと東條希がお気に入りなのだが、筆者の視線は”にこにこにー”こと矢澤にこに吸い寄せられていた。確かに彼女の外見やキャラクターはお気に入りなのだが、何か無意識的に視線が吸い寄せられたのだ。思い返せば、この頃の筆者は「無条件に元気をくれる子」に飢えていたのだと思う。


 小泉花陽に関しては、筆者がショートカットの2次元キャラが三度の飯より好きなこと。そしてどこか筆者に似ている性質がある所にも惹かれた。そして東條希は…筆者は本来年上の落ち着いた女性がタイプだと理解する。「元気をくれるタイプ」に関してはビジュアルは好きになることはあったが、身体と心がこんなにも求めることは今までになかった。 元々リーダーシップ気質の自信家で、挫折経験を抱えながらもスクールアイドルとしての生き様を見せる矢澤にこ。そんな彼女はμ’sのメンバーを励ます場面が多かったことをぼんやりと思いだす。アニメやPSvitaのゲームのストーリーを見ていると、今の筆者に刺さるようなセリフのオンパレードだ。
「ビビっている場合じゃないわよ!せっかくのチャンスでしょ?」

後日、SEGA改めGigoにμ’sメンバーのパネルを見に行き、気が付くと矢澤にこのアクリルスタンドを購入していた。 

人生どのタイミングでどんな出来事が起きるかは、当人にも予想がつかないものである。筆者は転職活動のタイミングで矢澤にこに励まされて、勇気をいただいている。後々見返した時には痛い黒歴史にはなるかもしれないが、今しばらく転職活動の糧にしていきたいとは思う。


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