忘れないための記録続き

自然流産したときのことを書いたあと、どうしても眠れなくて、リビングに行き夜中に一人で絵を描いた。お地蔵様の絵。ネットで検索して、いろいろなお地蔵様を見ながら、自分なりに出来るだけ優しい顔になるように描いた。色鉛筆で色を塗って、周りにいろいろな色の花を描いて、背景は黄色で塗った。柔らかく明るく見えたらいいなと思った。裏にお正月に引いたおみくじも貼った。お産、安し、母子共に健康、結果は違ってしまったけど、この子のことだからなと思ったから、どうしても一緒にしたかった。それを玄関にいる、赤ちゃんを入れたタッパーを包んでいたタオルに挟んだ。最初から最後まで泣いていた。絵を描きながら、なんでこんなことになったんだろうと思った。離れがたくてタオルを何度も撫でた。抱きしめたかったけど保冷剤が溶けてしまうかもしれないしな、と諦めた。

寝室に戻ってからも涙が止まらなくて、いろいろな方が経験したことを読ませていただいて、また泣けてきて、心の中で息子がつけてくれた赤ちゃんの名前をたくさん呼んだ。ごめんねもありがとうも大好きも何回も言った。夜が明けてきたな、と思ったあと気づいたら寝落ちしてしまっていた。

5/5の朝。みんなでご飯を食べ、旦那の解熱剤が効いたころに外に出た。ここがいいかな、と庭の土を掘った。最初旦那の体調を心配して穴だけ掘っておくよと言ったら、全部一緒にやりたいと返された。ちょうどいいくらいの穴が出来て、連れてこないとなと思って、「連れてくるね」と言おうとしたけど言えなくて、一人で玄関に迎えに行った。もう抱きしめても大丈夫だとたくさんぎゅっとした。外では泣かないようにと思って我慢していた涙がたくさん出てきた。抱きしめて撫でたあと、タオルを外して、保冷剤も取った。旦那と息子の元へ向かい、袋からキッチンペーパーに包んだ我が子を出した。血が滲んでいた。今から土に埋めちゃうんだ、寂しい、悲しい、嫌だ、ちゃんと産みたかった、そう思いながらそっと穴に置いた。その上にお地蔵様の絵も置いた。旦那が可愛いねと言ってくれた。よかった、裏におみくじも貼ったんだ、大吉だったから、いいことあるといいな…それ以上は言えなかった。土をかぶせる時、ありがとうと言った。言えてなかったかもしれないけど。わたしが手を合わせると、旦那も手を合わせていた。もっと土遊びがしたいとごねる息子を宥めて家に入った。置いていくのが心苦しかった。

それから何度も思い出しては泣き思い出しては泣きを繰り返した。あっという間のことすぎて妊娠したことも流産したことも本当にあったことなのかな、と思った。でも昨日赤ちゃんの名前を書いたアルバムはあるし、トイレに行ったら流すには多過ぎて袋に入れたティッシュの山があったし、キッチンにはずっと飲み続けていた張り止めの薬と止血剤があった。確かにあの子はお腹にいた。今はもういないけど。トイレに隠して置いたままの、陽性が出た妊娠検査薬。捨てないとと思っているのに未だに捨てられない。写真を撮ってエコー写真のアルバムに入れようか迷いながら、それが出来るまでにはまだ時間がかかりそうだと思った。

5月4日に産まれていなくなってしまった赤ちゃん。本当は12月に産まれるはずだったから、7ヶ月も早かった。いくらわたしがせっかちだからって、そんなに早く出てくることなかったのに。今これを書いている間も涙が止まらなくて、目の下は擦り過ぎて真っ赤で、結構痛いけど赤ちゃんはもっと痛かっただろうなと思うと苦しい。もう天国に着いたかな、見守っていてねとかは言わないから、いっぱいいっぱいいっぱい頑張ったから、あとは楽しいことだけ、嬉しいことだけありますように。いつかどこかで会えたらいいな。わたしは天国には行けない気がするから、もう会えないかもしれないけど。頭の中は今でもぐちゃぐちゃです。体は出血もだいぶ減り、元に戻ろうとしています。でも心は全然追いついていません。泣いてばっかりだと心配して天国に行けないかもしれない、けどお地蔵様と一緒に天国に行ったって信じてるからね、本当はわたしも一緒にいたかった
泣かないで思い出すには多分まだまだ沢山の時間が必要で、もう一人子どもは欲しいことは確かで、多分体の調子が整って妊娠したら悲しみは薄れるかもしれないけど、でも次を考えることはまだまだ出来なさそうです
弱いお母さんでごめん、泣いてばっかりでごめんね
それくらいあなたのことが大好きで大好きで仕方ないんだ、本当に大好きだよ
5月9日になったら妊娠がわかった日から1ヶ月。まだ1ヶ月経ってなかったことに驚いて、こんなに短い人生だったのに、たくさんの気持ちをくれた我が子。本当に僅かだったけど、心臓を動かして、生きてくれた大切なわたしの子どもで、旦那の子どもで、息子の弟か妹で。本当にありがとう、あとはゆっくり休んでね
ずっとずっと大好きだよ



これでしばらくは更新しないと思います。こんな拙い文章を読んでくださった方々、本当にありがとうございました

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