ベイビーわるきゅーれを観て嫌な上司を思い出した話

「ベイビーわるきゅーれ」
ここ最近観た中でかなり面白かった映画である。

この映画の良いところは、

可愛い見た目の主人公たちのポップさと
バチバチ本格アクションのギャップもさることながら、

日常社会の嫌な人の解像度が高いところだ。

例えば、主人公のちさとがアルバイトをしているカフェで、
同じシフトの先輩にワッフルの盛り付け方を教えてもらうのだが、
この先輩の当たりがなかなか強い。

明るいが要領の悪いちさとに対し、
行動一つ一つにため息をつく。

盛り付け用のマンゴーの場所が分からないちさとに、「目の前!」と教えるが、
見つけられず、探し回るちさとに「目の前!」「だから目の前!」とだけ言い続ける。

最終的に、ちさとが立っている前の棚の扉の中にあったマンゴーを自分で取り出し、「ここ!」とため息をついていた。

ちさとは苛立ちつつも耐え、ワッフルを無事盛り付けるが、
とあるきっかけでブチ切れ、先輩の首を変な方向に曲げてバイトをクビになってしまうのだった。

この先輩のような人は本当に居て、まさしく私の職場の上司を思い出した。

以前、会社で、Wi-Fiの調子が悪く相談した時
「じゃあGlobalProtect繋いで、」と言われた。

GlobalProtectとは、社内のネットワークに接続する、地球儀のアイコンのPCアプリのことだが、基本名称を呼ぶことがないため、
なんだっけそれ、となり、すぐにピンとこなかった。

あきらかに分かっていない私に対し、上司は、
「だからGlobalProtect!」「グ・ロー・バ・ル・プ・ロ・テ・ク・ト!」と名称だけを連呼してきたのだった。

地球儀のアイコンのやつ、とか、社内LANに繋ぐやつ、とかちょっと言い方を変えてくれればいいのに、あえて名称しか言わず、詰めてくる上司に、
首をへし折るまで行かずとも、寝違えさせたいくらいムカついたのを覚えている。

なので、映画の中で、ちさとが先輩の首をへし折ってくれて大変爽快だった。

この日常社会の嫌な人の解像度の高さと、
非日常のバランスが絶妙で、
突飛な設定ながら主人公たちに感情移入できるのである。

他にも、
もう1人の主人公のまひろのコミュ力の低さと、アクションの凄さのギャップがカッコ良過ぎたり、
ラバーガールが出てたりするのも好きポイントである。


アマプラ、ネトフリで観れるのでぜひ。

あらすじ:
プロの殺し屋である女子高生コンビが、卒業を機に表の顔として普通の社会人を演じることになる。しかし、人殺ししかしてこなかった彼女たちは、社会に馴染もうと悪戦苦闘する。

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