見出し画像

他の球団とは異なる中日ドラゴンズのファン層について

突然ですが、私は中日ファンです。
中日ファンになった経緯を説明すると、元々巨人ファンであった私が敵として不気味でなぜかよくわからないうちに負けているという状況に興味を持ったところがきっかけとなります。
その時、ベンチで無表情で腕組みしていたのが落合監督になります。
つまり、私は中日というより落合の野球に惚れて中日ファンになったと言ってよいです。

中日という球団は12球団で唯一の特別な性質を持っていると思います。
球団の親会社が大島派と小山派の派閥争いしているのは、ファンであれば知っている人もいるでしょう。
会社の派閥争いというのは他の球団でもあるかもしれません。
しかし、中日に関してはファンに関しても思想が2つに分かれている唯一の球団と言っていいでしょう。

例えば、巨人ファンで原監督なら応援するけど、高橋由伸監督だと応援しないという人はいないでしょう。
阪神ファンで金本、矢野監督の時は応援したけど、どんでん監督は応援しないという人もいないと思います。
いずれの球団であっても誰が監督をやろうが勝ってほしい、勝ったらうれしいというのが当然だと思います。しかし、中日においてはそこが異なります。

中日ファンを政治界隈の用語で例えるなら、保守とリベラル、右派と左派と言えると思います。
中日ファンにおける保守、右派は星野仙一や高木守道が監督をやっている時代の中日です。
名古屋あるいは東海地区の代表となる地方球団でバンテリンドーム(ナゴヤドーム)というよりはナゴヤ球場の雰囲気を残したチームです。

ここまで説明すればリベラル、左派もわかると思いますが、落合博満の影響を受けたチームになります。
名古屋の代表というよりも全国的なヒールあるいは職人集団と言ってよいでしょう。
落合以外の左派の監督としては谷繁元信、森繁和あたりになります。
ナゴヤドームでロースコアのゲームを手堅く勝っていくチームというのが特徴になります。

ちなみに現監督の立浪和義は完全に右派の監督になります。
そしてこれは私の感覚ですが、名古屋のファンは右派が多く、左派のファンは私も含めて全国に散らばっていると思います。
だからこそ東京ドームで立浪がファンから罵倒される一方で、バンテリンドームの観客動員数は最下位にもかかわらず絶好調という状況なのです。

この対立は誰が好き、誰についていくかという簡単な話ではありません。
2011年のペナントレースではシーズン終盤に中日がヤクルトを追いかける展開となりました。
全国的に有名な若狭敬一アナが司会を勤めるサンデードラゴンズの中で中日のOBの解説者は躊躇なくヤクルトの優勝を予想していました。
他の球団であれば信じられない話です。
虎バンで、阪神優勝の可能性があるのに阪神以外のチームを優勝予想する解説者はいないと思います。
それくらい異常なことです。

さらにyoutubeでは中日の名監督として星野と落合が並んで比較されることがありますが、監督としての実績はかなり差があります。
星野は2期にわたる11年で2回の優勝、Aクラス8回、Bクラス3回
対する落合は8年間で優勝4回、日本一1回、Aクラス8回です。

この二人を並んで比較しているのは中日ファンや名古屋のメディアは右派が多いということでしょう。

ここまでいくと右派が嫌な感じに見えると思いますが、左派に関しても同じ要素があります。
2011年、球団史上初の連覇を置き土産に落合は退任、2012年はミスタードラゴンズの高木守道が監督に復帰しました。
2012年のシーズンは優勝した2010年、2011年より良かったのですが2位に終わりました。
優勝を逃した部分も非難されていましたが、勝っていても高木監督に対する非難の声が多かったのが印象的です。

このような状況になっているのはやはり落合博満を監督にしたことが原因でしょう。
逆に言えば落合以外であればこういう状況にはならなかったわけで、元々名古屋、東海地区の代表球団でしかなかった中日に新たなファン層ができたのはすごいカリスマ性だなと思います。

そして落合以後に中日ファンになった層はあくまで私の推測ですが、落合が別の球団で監督をやるとなればその球団の応援を行うのではないかと思います。
おそらく私もそうだと思います。
これは他の誰もできない部分です。
巨人で監督をやった王さんがダイエーの監督になるといって巨人からダイエーファンに鞍替えした人はほとんどいないと思います。
ただ落合の場合はおそらくそれが起きると思われます。

来シーズン、中日が同じような結果であれば監督が変わる可能性が高いです。
その時に右派と左派どちらになるのかについても観察するとさらに面白く?見れると思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?