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「童謡」について語る

私は、現在勤務している教室で、毎週保護者向けに「今週のトピック」なるものを発行しています。

所謂、お通いくださっている皆様へ向けたイベントや休講などニュースをまとめたものです。

前回は「桃の節句」について触れましたが、同様に毎回わずかながらコラムを書いています。

今回は、3月初めのトピックということもあり、「春」をキーワードに「童謡」というものについて考えてみました。

一部を引用し、皆さんにもご紹介したいと思います。

”春よ来い 早く来い”
”歩き始めた みいちゃんが”
”赤い鼻緒のじょじょ履いて”
”おんもへ出たいと 待っている”

”春よ来い 早く来い”
”おうちの前の 桃の木の”
”蕾もみんな 膨らんで”
”はよ咲きたいと 待っている”

お父様やお母様は、1度くらい耳になさったことがあるのではないでしょうか?

暦の上での春「立春」を迎え、本格的な春の訪れを心待ちにする様子が伝わる、素晴らしい歌詞ですね。

また、

”春が来た 春が来た どこに来た”
”山に来た 里に来た 野にも来た”

”鳥が鳴く 鳥が鳴く どこで鳴く”
”山で鳴く 里で鳴く 野でも鳴く”

”花が咲く 花が咲く どこに咲く”
”山に咲く 里に咲く 野にも咲く”

こちらは、まさに今頃、明るく景色が変わっていく様をわずかな語数で見事に表現しています。

「童謡」とは、実は言葉の宝庫、読み聞かせと同じくらい子供の語彙力、国語力、イメージする力を高めるものなのですよ。

小さな子供たちが語彙を増やすためには、短く端的に、そしてリズミカルに、幾度も親しむことが不可欠です。

とは言え、何度も何度も同じ言葉を繰り返し教えるのは容易なことではありませんよね。

「童謡」に用いられる歌詞は、短くわかり易くなければなりませんので、「名詞」も「動詞」も「助詞」も無駄なく使用されています。
また、1番、2番、3番と続く中で、韻を踏んだり、文字数の揃う言葉を選んだり、時系列での変化を表現したり・・・様々な工夫が凝らされています。

普段何気なく聞き流してしまっている「童謡」ですが、ぜひ一度、かみ砕いて聞いてみてもらいたいなぁと思います。

今週のトピックより

私は、小さな頃から歌は好きでした。

ただ、幼少期に風邪をこじらせたことでカナリアボイスを失い、それからはしゃがれた低音域だったので、合唱曲や子供向けの歌を歌うことを避けてきました。

そのため、子育て中を除き、現職に就くまでほとんど「童謡」を歌うことはなかったと記憶しています。

そんな私が、なぜ「童謡」に惹かれるのか…と言えば、やはりそれは、口ずさめば情景が浮かび心情が伝わる語彙・表現の豊かさがそこにあるから…にほかなりません。

現在も多くの子供に向けた曲が作られ歌われています。
それらも時代を反映した楽しく素晴らしいものですが、願わくば長年歌い継がれている「童謡」を化石にしないでいただきたい。

その歌詞の中に、今の子供たちが見ることができない景色や空気・文化が息づいているから…。

ちなみに、皆さんが好きな「童謡」は何ですか?
なぜ、その歌が好きなのですか?

是非、あなたのストーリーを教えてください。
コメントお待ちしております。

今回も最後までお付き合いくださり、本当にありがとうございました。
実は、今回のトピックで2冊の絵本を取り上げました。
別途ご紹介できればと思いますので、楽しみにしていてくださいね。

最後に・・・
せっかく訪問してくださったのですから、ぜひ「スキ」で足跡を残してください。
よろしくお願いいたします。

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