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【2018夏の高校野球沖縄大会決勝】興南VS糸満の試合結果、感想とドラフト注目宮城大弥投手(2年)の評価

【試合結果】
沖縄決勝:興南5-0糸満
興南010 020 020=5
糸満000 000 000=0
※2年連続12度目の優勝

・投手
興南:宮城
糸満:金城龍

・本塁打
興南:
糸満:

【感想】
点差以上に力の差を感じた一戦。
糸満の金城龍史郎投手はオーソドックスな右投手。
球に凄みはないが、安定したコントロールと低めに変化球を集めて興南打線を抑えていたが、着実に点を奪われてしまった。

元々は2017年にスーパー1年生として話題を集めた宮城 大弥投手(興南)の成長をチェックするのが目的。
またしても新たに注目1年生も出てきたので、早速注目選手の寸評を行う。

【興南の甲子園注目選手】

・宮城 大弥 左投左打

フィジカル的な成長余地がどこまであるのか不安だったが、順調に成長している姿を披露。
全国の打者との成長が楽しみ。

投球としてはシンプルで、ストレートとスライダー中心の組み立て。
スライダーの軌道はやや斜めで、いわゆるスラーブ。
特に右打者のインローに決まるスライダーを得意としており、面白いように決まっていた。

見逃せばボール、打ってもサードゴロと、右打者にはなかなか裁くのが難しいボール。
さらにそこにクロスファイアーからのインロー直球、アウトローにも決める制球力がある。
ストレートの質も1年間で増しており、重そうな球質に変化。
1年の時のひ弱な印象は薄くなった。

問題は投球の引き出しをどこまで出せるか。
実況曰くスプリットもあるような言い方をしていたが、右打者の外のボールも欲しいところ。
ただ、そこまでのものを高校時点で求めるかは難しいところ。
まずはストレートとスライダーの更なる質の向上を目指すのか、チェンジアップで投球の幅を広げるのか。

前者なら松井裕樹(桐光学園→楽天)、後者なら田浦文丸(秀岳館→ソフトバンク)。
二人の投手は縦回転の投球動作に対して、宮城投手は横回転。
そもそもの投球モーション的にチェンジアップ習得が向いているのかはわからないが、将来的にはスライダーとは逆の変化を習得してくれると面白い。

・根路銘 太希 内野手 右投左打
1年夏から宮城投手と共に、甲子園の舞台を経験した元スーパー1年生。
身長165センチながら、この1年間で見違えるほどに力強さが増しており、理想的な1番セカンドに成長。

糸満の金城投手のストレートにも振りまけず、引っ張って右中間にヒットを放った。
今後の成長にも注目したい。
西巻賢二(仙台育英→東北楽天ゴールデンイーグルス)のように、身長167センチでもプロに進んだ内野手はいるので、今後も順調にレベルアップして、3年の時には九州・沖縄地区を代表する内野手に成長して欲しい。

・西里 颯 内野手 右投右打 
この試合で新たなスーパー1年生候補が登場。
身長178センチの三塁手で、7番でスタメン。
打撃では思うようなスイングができなかったものの、難しいサードゴロを難無く裁く野球センスの高さを見せた。

宮城投手が右打者のインコースにスライダーを投げる以上、引っかけたサードゴロが多くなることが想定される。
そんな中で西里選手がどういう守備を見せるのかが、一つ鍵を握る。
将来的には中軸を担うであろう選手なので、2年後が楽しみ。



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