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アメリカンドリーム #3

高校卒業後は、英語と演技を勉強するため単身渡米。世界中の人と自分の言葉で意見を交わしたいという思いと、ずっと憧れがあった舞台や映画の世界に挑戦したいという想いがあり、そのどちらも学ぶことができるということでアメリカへの留学を決断をしました。

いま考えると若気の至りというか、若さゆえの勢いのある行動だったなあと思います。そして、それを許してくれた両親には本当に感謝しています。

アメリカではユタ州のシダー・シティという小さな田舎町に暮らしていました。日本人も少なく大学以外にはほとんど何もない町だったので、友達と毎晩パーティーをしたり山の中でキャンプをしたりして過ごしていました。

ユタ州は砂漠なので、町の周りはほとんどこんな感じ。

そんなドがつくほどの田舎にも関わらず演劇が盛んな町で、ニール・サイモン作品の演劇祭や全米から人が集まるシェイクスピア・フェスティバルが開催されていたので、学生で貧乏だった私ですがほぼタダ同然で多くの良質な舞台を観ることができていました。これは本当に貴重な経験だったと思います。

舞台での一コマ。

しかし、そんな楽しい大学生活でしたが、結局3年で帰国することになります。

母国語でない言語で演技をするということのハードルの高さ。そして、そもそも日本語でも演技をしたことがないという経験値の低さ。さらに、そこに追い討ちをかけた極度のホームシック。そのため、このまま留学を続けることが難しいと感じ帰国することに。

自分の決断で行ったにも関わらず、やり切ることができなかったことが悔しかったし、自分の心の弱さにずいぶんと落ち込みました。帰国後はしばらく塞ぎ込んでしまいました。

しかし、ここで諦めて後悔したくなかったので、気持ちを新たに日本でイチから演技の勉強をすることにしたのでした。

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