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「人と比べる」との付き合い方、をやってみて。

4月19日に、こじんまり語り合おう会を初めて開催しました。コーチ仲間と、2人が気になる大切だと思うテーマについて、ほかの人も交えてこじんまり語り合うのが会の趣旨です。

1回目は「人と比べる」をテーマに語り合いました。振り返ると、濃さと重みと広がりがある場だったように思います。その場のインパクトと語り合ったこと、2つが自分の中でたぷたぷして、今どんな感じなのか、書き出して記録とします。


理想的虚像が手強い

「人と比べる」って、他者や、あるいは勝手に優れてると思い込んでる他者と比べちゃうののほかに、理想化された自分との比較があるよね、という話が出ました。わっかるー!、し、わたしはそっちによる苦しみが強いなぁと感じました。

頭の中に、もっとステキな自分がいる。ステキな自分は、もっとテキパキとやることを片付けられて、もっとやりたいことに集中して取り組んでいて(ゲームなんかせずに)、なんというか、総じてもっといい感じだ。

もっと、と、なんか、が理想的虚像との距離をあらわしてて、それが遠ければ遠いほど重さとなってわたしを凹ませてくる。

知識をつけて、年を重ねて、すこーし賢くなって(ると思いたい)、虚像との付き合い方を学べてきている。とは思う。が、いやいやまだまだ。みんなと場を囲んで口に出してみると、バカバカしいほどの生々しさでたっぷり自分の中にいることを感じました。

最近は、理想的虚像は頭の中に住んでいて、なんともし難いわたしは体自体、と考えてます。体のわたしは、緊張するとお腹が痛くなり、やりたくないことに取り組むと心と神経が消耗して、回復するにはたっぷり寝ないとあかん。思い通りにいかない体こそわたしの本体。そういう戦略で「人と比べる」と付き合うのが今の暫定だなと思います。

参加者で、「レアな性質を持った自分と捉えて、そういう偏った存在だから仕方ないよね、とあきらめるように考える」という話があり、似てる!嬉しい!と勝手にシンパシーを感じてました。

比べる、は体からきてる?

参加者で、「ほかの人は全員敵で、闘い続ける必要がある。負ければ生きていけなくなってしまう。だから人と比べて、勝ってるか負けてるか確認する」という話が出た(わたしの受け取りです。間違ってたらごめんなさい)。

なんてハードモード!サバイバル社会!!すごくキツそうで(やっぱりキツいとのこと)、こっちもあぷあぷするぐらいの大変さが伝わってきた。そりゃあ比較を止めるわけにもいかんよな…ちゃんとポジションを把握してないと、いつ落ちるかわからない。

でも、そういう社会観て自分の中にもある。ひょっこりけっこう出てくる。同じぐらいにコーチになったのに、自分よりずっとずっと先にいって面白そうなことをしている。こんなんじゃ自分は「買って」もらえなくて、ダメになっちゃうぞ、みたいな。

もしかしたらより素敵な社会を望んで精一杯取り組んでいるかもしれないそのコーチは、その時無意識の中で敵として捉えられている。敵に負けたわたしはとてもダメで、あっという間に底に沈み、シェイクされるような焦りが出てくる。もしかしたら、参加者のあのキツさは、こういう感じなのかもしれない。

これ。この根源的な焦りって、もしかしたら飢えへの恐怖なんじゃないかなぁ、と思う。競争相手に負けてしまったら、食べ物を得られない。食べられないと死んでしまう。死にたくない。焦る。みたいな。

そう思うと、人と比べるって深い。なんというか、人と比べちゃうって現代的で、余裕の出てきた社会の余剰行為ように捉えていた。けれど、もしかしたら、もっと体に根差した手強い根深い行為なのかな、と思うようになりました。なんの解決でもないけれど…。

生がくれるインパクト

友達と話題にすることはあれど、「人と比べる」ことに集中して90分も話したのは初めて。いろんな要素、観点が出てくる。し、それ以上の、参加者それぞれの「生」が出てきてもいたように思う。

闘争的でいるツラさ。いつでもOKを出したいのに出せない自分。そのこわばり。いつでも清く白くいたいのに、存在する黒い部分が許せない、苦しみ。わたしなら比較による焦燥感、凹み。

語り合った内容による新しい気づきや学びもたくさんあったけれど、それ以上に、みんなの生の営み、そのパワーを食べさせてもらったような気がする。

みんなの生のインパクトがじんわりと残っていて、比べてしまった時の焦燥感をすこし緩めてくれる。ほんのちょっとだけれど。同じテーマに違う形で苦しみ取り組んでいる同志がいる。そう感じると、やっぱりいい。

同時に、生ってすごい、と改めて思いました。みんなのインパクトが自分の中に残って力になってくれているのを感じると、他者の生の営みを共有してもらえたその貴重さに感謝するとともに、語り合うことの意義ってこういうところにあるんだな、と思いました。

まとめ

参加してくださった方々、ほんとうにありがとうございました。書ききれない気づきや興奮が他にもまだまだありました。語り合うことの意義も感じ、違うテーマでまたやりたいと思ってます。

反省を1つ。観点や違いがいっぱい出てきてとても愉しかった。が、(おもにわたしが)違いを漁りすぎて、深さ、あるいは奥行きが行ききらなかったな、という感じが残ってしまいました。なんて言えばいいのか、テーマにもっと潜って腹の底で「人と比べる」を語った、そう感じるところまで掘れる場にしたい。次回の宿題です。

読んでくださってありがとうございました。

「人と比べる」を90分話したあとの顔たち

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