歩く旅は根本的な人の営み

2回目のnoteは前回に続いて代表理事の藤江が担当します。

まずは藤江について簡単に自己紹介します。簡単に。
千葉県佐倉市出身。一番はじめの登山は4歳の時に家族と行った茶臼岳。登った後の景色の素晴らしさと爽快な気分をなんとなく覚えている。

はじめての登山 茶臼岳

中1で筑波山、中2で日光白根山に学校の遠足やキャンプなどで登り、その時もとても楽しかった。そういった年少期の思い出や、異常なまでに雪が好きで天気予報も好きだったこと、地球温暖化にも関心があり、大学で新潟に行き、理学部自然環境科学科に入学。特に山岳部とかに入るわけではないが、学科の友人たちと新潟の山をほぼ制覇するくらい登った。

大学の研究室の先輩と越後駒ヶ岳

民間の気象情報会社で10年営業・マーケティング職に従事し、仕事一筋猛烈サラリーマン生活を送る。最後の3年間で東北に赴任した時に、東北の自然と共にある人々の生活を垣間見ながら、自分の生き方を見つめ直し、学生時代に北アルプスの麓の温泉宿でリゾートバイトした時の心地良さ、いつかは宿の主人でもやってみたいと思っていたことを再認識し、退職を決意。

2015年の秋に、そのリゾートバイトの地に近い長野の乗鞍高原で旅館を事業承継で引き継ぎ移住し、ゲストハウスとしてリニューアルして事業を開始した。今は乗鞍高原で宿とカフェ2件と地域作りに関わってます。興味ありましたら以下の会社のサイト等をご覧ください。

乗鞍高原に住んでからは、乗鞍岳はもちろんのこと、上高地エリアも庭。時間があれば北アルプスの山に出かけていた。そして、2016年に美しい自然景観がみたいと思って行ったタスマニアのクレードルマウンテン国立公園に滞在した時に、Overland Trackを発見。その時はほんの一部だけ歩いたが、ロングトレイルという言葉はもう少し前から知ってはいたが、ここから長く歩く旅というのにハマっていく。

タスマニア クレイドルマウンテン

2017年 NZ Great Walk Kepler, Routeborn, Milford Track
2019年 NZ Great Walk Tongariro, Abel Tasman(途中捻挫リタイア)
2019年 Nepal ACT ABC 340km
2022年 南伊豆トレイル
2022年 Patagonia Fitzroy, Torres Del Paine W&O 120km
2023年 NZ Great Walk Milford Track, Abel Tasman
2023年 剱立山-上高地
2023年 Peru Santa Cruz Trek, Bolivia ワイナポトシ

とまあこんな感じで歩いてます。
代表理事のくせに、ハイキングの聖地、アメリカがないじゃないか!!
はい、なので来月の2024年6月にJMT行ってきます笑

とまあ、僕のハイカーとしての経験は全然大したことないんですが、代表理事をさせてもらってます。

なぜ、僕が代表理事を勤めているのか?自分なりに自己分析して理由を記載したいと思います。

その前に少しだけ背景を説明すると、2022年から中部山岳国立公園を跨いで、松本-高山Big Bridge構想という広域観光圏を作ってこの地を世界からのデスティネーションにしていこうという取り組みが始まりました。できるだけこのエリア内に長く滞在してもらうため、周遊観光ルートなどの検討がされる中、Big Bridge構想の一つの部会としてトレイルルート検討会というのが立ち上がり、そのメンバーに地域住民として入っていたのです。そして、1年間数回のワークショップやトレイルルート検討の調査をして、このトレイルルートを立ち上げて行くには、民間の運営組織が必要だということになり、一般社団法人信飛トレイル準備委員会が立ち上がりました。
背景についてはこちらも参照ください。

さて、ここで僕が代表理事をしている理由ですが、
・地域で一番この信飛トレイル立ち上げに想いと熱意があった
・一応ハイカーであった
・地域で事業を展開していて信用と信頼、そして実績があった

ということだと思っています。他、何かありましたら関係者の皆さん突っ込んでください(笑)

そして、僕の中で熱意や想いがあるというのは、
そもそも歩くのが好きなので、この大好きな松本・高山でトレイルを作れるなんて最高!!っていう気持ちの部分がまずあるのですが、

1. この信飛トレイルはこのエリアの持続可能な地域作りに直結している
2.現代そしてこれからの時代の人に、この長く歩くという時間が必要

と思っているのです。
1.の部分はまた別の機会でお話しするとして、今日は2について最後にお話ししたいと思います。

毎回僕は歩く旅に出てる時に、同じ問いを自然と自分にかけます。なぜ歩くのか?と。人って、すぐ大切なことを忘れるんです。忘れるというか曇るというか見えずらくなるんですよね。だから毎回確認の意味で僕は自分にいくつか同じ問いをかけをして、その自分の答えを自分で再確認したり、変化があるところはなぜそう変化が出ているのか確認します。こんな時間普段作れないじゃないですか。

特に現代は情報洪水時代で、不要な情報が沢山シャワーのように浴びさせられます。スマホ時代からはさらにですね。そんな世の中を見てて思うんです。冒険せず、誰かの真似ばかりしていたり、失敗を恐れたり、他人軸でしか物事みてなかったりと。大切にしたいこと、大切にしているのか?と。
沢山のノイズの中でさあーっと時間は流れていっていき、いつの間にか自分を見失ってしまうこともある。あくまで僕がそう見えるだけなのですので、そうでない人ももちろんいます。

僕は日本の登山も含めて、ライフスタイルの中に歩く旅を組み入れています。数ヶ月続けてロングトレイルを歩く人もいますが、僕は今の段階では長くても300kmから400kmくらいのロングで良いかなーって思っています。30kmでも長いと思います。その中で、僕は人生で大切にしたいこと、実現したいことなどを整理してます。そしてまた歩き終わって自分の住んでる場所に帰って、その大切にしたいこと、実現したいことを実際に行動に移していきます。そうやっていると自然に成長して、また新しい未知なる自分に出会えるんですよね。

 信飛トレイル Section 3 焼岳・中尾峠 かつての飛騨と信州の人が行き交った 鎌倉街道

そもそも人って歩いて、冒険して、未知なる世界に踏み入れてきた生き物ではないですか。その旅を多くの人が辞めたのって、実はこの100年くらいで車社会になってからですよね。

だから、このノイズの多い時代において、そのノイズを断ち切って、みんな自分らしく生きるために歩く旅を広めたいと思うのです。それを信飛トレイルを通じて表現していきます。

あと、日本一のトレイルにしようと思っています笑
何を持って日本一なのかはまた今度。

以上、拝読ありがとうございました!

次回は別の理事にバトンタッチします!

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