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絵本作家のヨシタケシンスケさん「否定するのではなく選択肢を増やしたい」

昨日に引き続きですけど、「モヤ対談」という本のヨシタケシンスケさんパートがあまりに良かったので、もう少しだけ。


以前ヨシタケさんのもとに、未来を予測して子供に伝える(統計学的に未来がひどくなるというデータを正しく子供に説く)内容の絵本を描いてくださいと出版社から依頼があったそう。
子供に悪い未来をちゃんと伝えて覚悟を持ってもらおうというのが意図の絵本です。

どうしてもその内容が納得いかなくてお断りをしたそうですが、そのモヤモヤから生まれたのが『それしかないわけないでしょう』という絵本。

悪い未来だったり「こうなってしまうんじゃないか」という不安に対して、「それは違う!」と真っ向から否定するのではなく、優しく「こういう考え方もありますよ」とか「こうなる未来もあるかもよ」と囁いてあげるのがヨシタケさん流。

大人は子供に、年長者は若者に、メディアは消費者に、自らのものさしで予測した未来を押し付けがちですが、「それしかないわけない」のです。

不安を煽るよりも、本当は選択肢を広げてあげることの方がはるかに重要です。

「それしかないわけないでしょう」は、未来が不安になったときの魔法の呪文のよう。

ヨシタケさんの絵本は、子供だけでなく大人にも大切なことを思い出させてくれる作品が多いのでおすすめです。


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