岡谷新

ハートフル(Hurtful)な短編小説「オカえもん」と、様々なエッセイを不定期で連載し…

岡谷新

ハートフル(Hurtful)な短編小説「オカえもん」と、様々なエッセイを不定期で連載しています。

最近の記事

オカえもん ~無能社員機械化ボタン~

はじめに 「オカえもん」の世界は、現実世界とは似ているけど別物だよ!  「オカえもん」の世界と現実世界との区別が付かなくなったり、気分が悪くなったりしたら、インターネットを閉じてゆっくり休んでね!  このことだけは、オカえもんとの約束だよ!  それでは本編、はじまりはじまり~! 無能社員機械化ボタン 「あああ!!! また客に怒鳴られた!!!」  事務所に中年男性の声が虚しく響く。モンスターバイトも悩みのタネだ。  「お客さんの笑顔が楽しみだしお金が心配だから、この仕事はやめ

    • オカえもん ~厄病神生成AI~

      はじめに 「オカえもん」の世界は、現実世界とは似ているけど別物だよ!  「オカえもん」の世界と現実世界との区別が付かなくなったり、気分が悪くなったりしたら、インターネットを閉じてゆっくり休んでね!  このことだけは、オカえもんとの約束だよ!  それでは本編、はじまりはじまり~! 厄病神生成AI 「あああ!!! また海川にやられたあああ!!!」  今日も部屋に青年の叫び声がこだまする。機嫌の良し悪しをバイト先でも露骨に出すのはお手の物だ。  「相変わらずインターネットでは俺を

      • 巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#11.023(終)】

         「嘘でしょ、何でアンタが……。私だけの世界、私だけの夢、私だけの力。私は平和な世界の創造主。そうなったはずなのに……」  「カッスのくせに、何で死んでないのよ!」  「カッスって誰だ。俺はそんなヤツは知らん。俺の愛する『地球』という世界を壊すヤツは、許すわけにはいかないな」  「じゃあ……あなたは……?」  「俺は『ガッツ』だ」  そう言い残すと、ガッツは魂のフルスイングで「超絶最かわてんしちゃん」の羽を粉砕。世界もどんどん元に戻っていった。  「あれ……。私は今ま

        • 巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#11.01】

           インターネットエンジェルこと「超絶最かわてんしちゃん」と化したあめちゃんに、キンタマを引きちぎられているカッス。  「うっっっわ。やっぱりこんなもんよね、人間は」  超絶最かわてんしちゃんは冷ややかな笑みを浮かべる。  そして、カッスの意識はどんどん遠くなっていく。  「ああ、世界がバグっていくみたいだ。段々壊れていってる」  「俺はどうして、こんな……人生を……」  「もう……ダ……メ…………だ………………」  その時。どこからともなく声が聞こえる。  「喝だ、喝!」

        オカえもん ~無能社員機械化ボタン~

        マガジン

        • 「オカえもん」
          2本
        • 巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する(完結!)
          14本

        記事

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#11.】

           「大変です!小笠原さんの点滴チューブが外れています!」  病院に大声が響く。ガッツの命が危ない。  医師は美代子夫人に説明する。  「何とか最悪の状況からは持ち直しましたが、依然としてまだ危険な状況です」  「どうしてですか!これは医療ミスですよ!」  「いいえ、しっかりチューブは入っていました。証拠の写真もあります」  「なら、どうして」  「我々にも分かりません」  一方、カッスはあめちゃんを起こそうとしていた。  「おはよう、あめちゃん」  「おはよう、カッスさん。

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#11.】

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#10 頂点での、渇望】

           フォロワー100万人記念配信の準備をするのは巨人小笠原(48)。  色々な過去の出来事が思い起こされ、謎の頭痛に襲われる。しかしながら、何とか配信のセッティングを完了させた。  「これで僕のやることは終わりだね。29日目に記念配信、なかなか考えるじゃないか」  「ありがとう、カッスさん!じゃあ、行ってくるね!」  「ああ、僕は隣の部屋で休んでるよ」  カッスは29日間を振り返る。  散々股間を蹴られたこと、何かを思い出して何度も死亡したこと、コミュニケーションをめちゃくち

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#10 頂点での、渇望】

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#9 非凡が、平凡に】

           今日もあめちゃんとのスキンシップを欠かさないのは巨人小笠原(48)。  コミュニケーションと言いながらも、実態はセクハラそのものだ。  「あめちゃん、今日はまたASMRかい」  「うん、アンタのせいでね」  ち~ん(笑)。  案の定、股間を蹴られてしまった。  「好きな女が寝取られて喜ぶのがオタクだなんて、終わってるわね」  「あー、もっと貢いでくれないかなー」  「こんなことしてるだけでお金もらえるなんて、やっぱり配信者って最高だねー」  最近のあめちゃんは、カッスが股間

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#9 非凡が、平凡に】

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#8 禁断の、果実】

           フォロワーを増やすためにとんでもないことを思い付いたのは巨人小笠原(48)。  早速あめちゃんを起こすと、こう言い放った。  「あめちゃん、今日は別の男と付き合ってみないかい。ホテル代は僕が出すよ」  「何言ってるの!カッスさんがいなくなったら、私……」  「何でも僕任せにするのは間違ってるぞ。僕がいなくなってもやっていける人間になれないといけないのに……」  そう言いながらマッチングアプリを開く。アイコンは犬、ロボット、ゴリラ、などなど、顔が分からないものばかりだ。  

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#8 禁断の、果実】

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#7 平静を装う、堕天使】

           初めて感じる恐怖に怯え、あめちゃんの家を出たのは巨人小笠原(48)。  とにかく知り合いに会いたい。  そんな想いで五反田にある二岡店長の居酒屋へと向かった。  ち~ん(笑)。  入店を知らせるベルが鳴る。  「いらっしゃいませ……あっ、カッスさんじゃないですか!」  「こんばんは二岡くん。今日も五反田セットを頼むよ」  カッスは334gで9800円である超高級品を注文した。店長の気分によって、おまけでもらえるチケットが変わるという。  しばらく雑談をするが、やはりカッ

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#7 平静を装う、堕天使】

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#6 大は、小を兼ねる】

           フォロワーが50万人を超え、あめちゃんが掲げていた100万人という目標に間に合いそうになり安堵するのは巨人小笠原(48)。  今日もいつものコミュニケーションをとろうとする。ところが、カッスはあめちゃんに異変が生じていることに気付く。  「あめちゃん、段々と顔がやつれてきていないかい」  「半分アンタのせいでしょ」  ド正論だ。  「アンタがセクハラしなかったら、私は今頃元気だった!そしてアンタがエx動画を見せなかったら、私はもっと元気だった!そしてアンタがいなかったら、

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#6 大は、小を兼ねる】

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#5 非凡な、日常】

           この2日間で男としての自分を思い出したのは巨人小笠原(48)。  「動画サイトの時間だね」と昼間からエx動画を見せようとするなど、今日もあめちゃんにやりたい放題だ。  ところが動画サイトを開こうとした時、あめちゃんは大事なメールに気付く。  「今日はカッスさんに、大事な報告があるの!」  「妊娠でもs」  ち~ん(笑)。  カッスはまたまたキxタマを蹴られてしまった。  「二度と精x出ないようにしてやろうか?」  「はい、すみませんでした」  「なんと、企業案件が来まし

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#5 非凡な、日常】

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#4 男女の、仲】

           自分が畜生であることを徐々に思い出しつつあるのは巨人小笠原(48)。  「このままだと男として情けない」と、早速リリーフカー……ではなく電車に乗り込み、オモチャを大量に購入して帰宅した。  「朝からどこ行ってたのよ」  「そろそろ君に、女の子としての姿を見せて欲しくてね」  キモイ。  カッスは絶対にそう言われると思っていた。  「じゃあ、昼からだけどやっちゃう?」  この返答にはカッスも思わず一瞬ためらったが、ここで断らないのは畜生ではないと334分にわたり、あめちゃん

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#4 男女の、仲】

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#3 コミュニケーションと、配信と】

           同じ夜型ということもあり、段々と同棲にも慣れてきたのは巨人小笠原(48)。今日もあめちゃんとのコミュニケーションを欠かさない。  「何でこんなことやらなきゃいけないのよ」  「配信者だからってコミュ力を磨かないのは間違ってるぞ。昨日なんて早口で自分の言いたいことだけ言って……」  ひたすらに頭を撫でる。これならもう、キxタマを蹴られることはないだろう。  「オタクくんたちにも、この感覚を味わってもらいたいな。よし、次の配信はASMRにしよう!」  「楽天の浅m」  「また股

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#3 コミュニケーションと、配信と】

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#2 配信者って、そういうこと】

           理由はどうであれ若い美女との同棲が始まって喜んでいるのは、ご存知「人類の戦犯」こと巨人小笠原(48)。「コミュニケーションをとらないとね」と少し過激なスキンシップをとるのは恒例行事だ。  「カッスさん、ちょっと触り過ぎだと思うんだけど……」  いくら同棲中とはいえ、同棲生活が始まってからはまだ2, 3日しか経っていない。あめちゃんの反応も無理はないだろう。  「それで、配信のネタは集まったのかい」  「アンタが触りまくるから集まらないんでしょ!」  ち~ん(笑)。  あめち

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#2 配信者って、そういうこと】

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#1 謎の頭痛】

           「よし、あとはヒゲを剃って出発だな」  読売ジャイアンツの春季キャンプが開かれる宮崎市へ向かおうとしているのは、ご存知「ガッツ」こと小笠原道大2軍打撃コーチ(48)。前日は家族とちょっとしたパーティーを行い、準備万端だ。  「何か最近はヒゲを剃るときに変な感じに……、うっ、頭が……」  「あなた、しっかりして!あなた!」  一方、日本とは似て非なる世界にて。  「誰かから認められたい!誰かから認められたい!」  「だってアンタ、まーた会社クビになったんでしょ。こんな娘に育

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#1 謎の頭痛】

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#0 キャラ設定】

           こんばんは、岡谷新です。  カッスレのシリーズ作品を作りたいと思っていたところ、「NEEDY GIRL OVERDOSE」という期待度・超高のゲームを発見しました。そこで、主人公(?)の「ピ」というキャラを見ると、「性別・年齢・あらゆるものが不詳。つまり、あなたなのかも?」という記述があり、僕はこう考えました。 「ピが巨人小笠原だったらどんなことが起きても大丈夫なのでは?」  そんなわけでこういうタイトルにしました。  ここからは登場人物の紹介です(公式サイトからの引用

          巨人小笠原、メンヘラ配信者と同棲する【#0 キャラ設定】