鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎を観てきた

『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』
SNSでめっちゃ話題になってたので観てきた。

事前知識は下記要素のみ。

・ゲゲゲの鬼太郎の誕生秘話である。
・目玉親父の本体(本人?)が出てくる。
・目に傷のある人が鬼太郎? らしき赤ちゃんを抱っこしていた(二次創作イラスト)。

ゲゲゲの鬼太郎に対する知識は下記要素のみ。
・昔なんか見たことがあるので、ねずみ男とかねこ娘の有名どころはぼんやりと分かる。
・作者が水木しげる。戦争経験者で、よく寝たので長生き。
・お風呂が大好きな目玉のおやじ(声がかん高い)がいる。
・鬼太郎が髪とか伸ばしたりして戦う場面があったような……。

以下、本編に関するネタバレが含まれますので、ご留意くださいませ。

大雑把な感想

昭和の解像度が高くて面白かった。
見終わった後、嫁が血液銀行って何? と聞いてきたので簡単に解説。
だから『M』の色が黄色だったんだねーみたいな話をした。
※献血により赤血球の数が減ったままさらに献血を行うと、その血は黄色になる。社会問題になり血液の売買が禁止となった話。

話の流れ的に最初は『ヒロポン』で覚醒剤的な話かと思ったけど、普通に妖怪っぽい感じにいったね。
鬼太郎がどういった話かすら覚えてなかったので、陰陽師的なのが出てきてびっくりした。

終始背景美術とか時代考証が面白い作品だった。

ヒロインの沙代さんが出てきた時、いかにも男慣れしていない初な生娘が東京から来た男に絆されるみたいな描写がされていたので、

あっ、この娘って多分村の男どもの苗床にされてるパターンだ。妖怪の話だし最悪あらゆる妖怪にぶち犯されてるわ」

って最悪な感想を抱いたけど、そうじゃなくて安心した。
てっきり水木がお父さんやる話とかゲゲ郎×水木みたいな話ばかりかと思ったけど、沙代さんが不遇だからかSNSでは沙代さんifも見かけた(後から検索した)。

でも一番可哀想なのはどう考えても時弥くんじゃない??

どうでもいいけどこの時代、沙代さんの「沙」って人名として登録できたっけ?

個人的にメリバはとっても好きなので、「制作側が当初想定していた人気で終わるのはもったいないけど、SNSで持ち上げられてるほど期待はしない方がいい」くらいの評価かなぁ。
過去の自分に観た方がいい? って聞かれたら絶対観た方がいいって言うけど、他の人に「絶対観た方がいい!」とは言わない、みたいな。

昔と今のホラーのテイストというか定石って微妙に違うから、「因習のある村、何かの祟り、井戸の穴=地獄!」みたいな解釈をしてテンション上げてるとちょっとずれて感じるかもね。

墓とか母親の死体から生まれる妖怪だったり話のモチーフって色々あるけど、幽霊族の鬼太郎がそういう生まれだというのは言葉遊びみたいで何か好きだなー。本編でもあった話なんだろうか?

個人的にはあの作品で満足したけど、エンドロール中に流れる話がなければ薄い本が頒布されてたな。
みんなの解釈的にあそこはどうなってるんだろう。もし水木が記憶を失わなければゲゲ郎も奥さんも生きていたのだろうか。まあゲゲ郎は正確に言えば死んではないけど。

最後の部分、突然現れるゲゲ郎(呪われの姿)にびびって逃げる水木だけど、ゲゲ郎的には「水木〜」みたいな感じで無事に出会えたことを喜ぶハグだったであろうことを想像すると面白いな。


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