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7番目のシャルル:第六章〈救国の少女〉編、狂王の教訓

カクヨムにて『7番目のシャルル、聖女と亡霊の声』を新規投稿しました。
第六章〈救国の少女〉編、本編2話目!

あらすじ:不遇な生い立ちの王が百年戦争に勝利するまでの貴種流離譚。
フランス史上最悪の国王夫妻——狂王シャルル六世と淫乱王妃イザボー・ド・バヴィエールの10番目の子は14歳で王太子になるが、母と愛人のクーデターで命からがらパリから逃亡。母が扇動する誹謗中傷に耐え、19歳で名ばかりのフランス王に即位したシャルル七世は、没落する王国を背負って死と血にまみれた運命をたどる。

noteでは紹介を兼ねて、今回の更新分から一部引用します。

 3月7日、少女がシノンに到着した翌日かつ謁見の前日、少女の護衛を務めた二人の騎士ベルトラン・ド・プーランジとジャン・ド・メスを城に招いた。

「シノン城へようこそ」

 二人の騎士は、ロレーヌ・シャンパーニュ地方ヴォークルールの守備隊長ロベール・ド・ボードリクールによって選ばれた。

 ロレーヌ地方はブルゴーニュ派だが、ロレーヌ公の娘婿ルネ・ダンジューは幼い頃からずっと私を慕ってくれている。老齢のロレーヌ公は半ば隠居状態で、19歳になったルネが実質的な統治を任されているようだ。ボードリクールはルネ・ダンジューに仕えているからか、ブルゴーニュ派が大多数を占める地域では数少ないシャルル七世支持者だった。

「長旅、大義であった。道中で危険はなかったか?」

 顔を上げるように促すと、ベルトラン・ド・プーランジが進み出てきた。
 三十代半ばで、少女を護衛する一行の責任者だ。

6.2 ラ・ピュセル(2)3月7日:狂王の教訓 - 7番目のシャルル、聖女と亡霊の声(しんの(C.Clarté)) - カクヨム


ジャンヌ・ダルクの初期からの従者といわれる2人。
それから、ジャンヌを送り出したヴォークルールの守備隊長ロベール・ド・ボードリクール。

本作はシャルル七世視点だから登場する機会はほとんどないと思いますが…
プロットを作り込んでないお話だから、先のことはわからない。

とりあえず、名前だけ出しておく。

続きはカクヨムにて。

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よろしくお願いします!

第六章〈救国の少女〉編



自著の紹介

既刊:デュマ・フィスの未邦訳小説『トリスタン・ル・ルー』

2022年10月21日、シャルル七世即位600周年記念にリリースしました。
Kindle版(電子書籍)とペーパーバック版があります。

新刊:『十九世紀の異端科学者はかく語る』

ジョン・ラボック著『The Pleasures of Life』第一部を翻訳・書籍化しました。訳者・序文で「ダーウィンとラボックの師弟関係」を書き下ろし。

web小説『7番目のシャルル』シリーズ

シャルル七世が主人公の小説(少年期編青年期編)連載中。

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