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魂を救う、科学とスピリチュアルの融合  ~飯田史彦『生きがいの創造』シリーズほか

 元福島大学教授で、『生きがいの創造』シリーズの著者として知られる飯田史彦さんの本を続けて読んでいる。
 四半世紀前からどんどん本を上梓されていて、日本で前世療法や生まれ変わりについて科学的に論考しながら広く伝えてきた人だけれど、私は不勉強で最近まで存じ上げていなかった。

 過去の単行本に手を入れて文庫化を重ねているようなので、『生きがいの創造』については2012年に[完全版]としてPHP研究所から出た文庫のリンクを貼っておきます。

 このリンク先の説明にもあるように、科学的スピリチュアル人生論というのがふさわしいキャッチコピーだと思う。

 私は『ツインソウル』も好き。サブタイトルに「死にゆく私が体験した奇跡」とあるとおり、2005年の12月、著者自身が脳出血で生死の間をさまよったときの体験が綴られている。いわゆる臨死体験だ。
 これも[完全版]として出た文庫のリンクを貼っておきます。


 いま読んでいるのは『人生の価値』という著書で、臨死体験をされる前の2001年に出版されたもの。そのせいか、著者自身が信念に揺らぎを覚えている様子が書かれているけれど、『ツインソウル』ではそうした揺らぎは払拭されている印象だ。

 著者は一貫して、宗教的には中立の立場にいる人。
 ただ私自身のキリスト教の信仰と特にぶつかるところはないし、むしろ親和的な内容が多いように感じる。
 というか著者は、愛する人に先立たれて苦しんでいる人や、重荷を負って悩んでいる人たちへのカウンセリングを無償で続けてこられている。人間にはフィジカル・ケアとメンタル・ケアのほかにスピリチュアル・ケアが必要だというのが持論で、そのスピリチュアル・ケアの部分を社会奉仕として実行されているのだから、素直に尊敬してしまう。
 本来なら教会だったりお寺だったりが担う役割でもあるだろう。

 飯田さんのそうした活動については、下記リンクの公式サイトで情報が得られる。ご自身でつくっておられるサイトのようで、手作り感漂うデザインとどこか懐かしい雰囲気にほっとする。


 ブームになっていたとき(20年ほど前?)は私のアンテナには触れなかった。しかしいまになってこれだけ共感を抱いて読めるのだから、それはやはり「ここで出合うのがベストタイミングだったから」ということになるのだろう。

 文章は話し口調でやわらかく、どの本を読んでもあたたかい人柄に安心感を覚える。特に『生きがいの創造』はスピリチュアル系の話が苦手な人でも、科学的視点からの論考として読みやすいと思う。


◇見出しのイラストは、みんなのフォトギャラリーから
mioartyさんの作品を使わせていただきました。
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