- 運営しているクリエイター
記事一覧
ことばの根っこをどう育てるか。
ゲスいことは書かない。
もしも若いライターさんに文章力向上についてアドバイスを求められたとしたら、ぼくはそう答えるかもしれない。テクニック以前の、身の置き場として。自分がどういうフィールドで切磋琢磨するかの話として。たぶんこれ、多くの人が思っている以上にたいせつな話だと思う。
たとえば、「あの人、書いてることはゲスくて賛同できないことも多いんだけど、文章はうまいんだよなあ。なーんか読ませちゃう
運がいいとか悪いとか。
誰かを誰かに、紹介することがある。
この人とあの人を会わせたらおもしろいだろうなあ。この人とあの人は気が合うだろうなあ。この人があの人に会っていないなんて、もったいないよ。ほとんどの場合、そんな感じで紹介する。
一方、誰かから「あの人を紹介してください」と頼まれ、それに応じることはあまりない。いや、もちろん「よしきた!」と動くことはある。博多弁で「まかせんしゃい!」と立ち上がることはある。けれ
おとなが苦労話をするのは、それが楽しい思い出だから
おとなが苦労話をするのは、それが楽しい思い出だからです。
およそカネで買えるような享楽に、心の底から満足に浸れるようなものはありません。
そりゃ1日や1週間くらいなら、そういうことを楽しいと感じるかもしれません。でもモノを所有することから得られる満足は、持続しません。
たとえばアメリカではヨットを所有することは裕福層のひとつのゴールですが、「ヨットを保有していて嬉しい瞬間が2回ある。それはヨ
読者をバカにしてはいけない、の意味。
「いまの読者は、ほんとにバカなんですから」
以前よく一緒に仕事をさせていただいていた年長の編集者が、ある時期からそんなことを言いはじめた。ぼくが30代の前半だったころの話である。
いまの読者はバカだから、むずかしい話はわからない。いまの読者はバカだから、長い話は読んでくれない。いまの読者はバカだから、ひと見開きで完結する程度の情報しか求めていない。いまの読者はバカだから、図版やイラストを使わな