無空真実

心身ともに自由に生きていくことをモットーに。旅、ハイキング、合気道、瞑想と自己啓発をこ…

無空真実

心身ともに自由に生きていくことをモットーに。旅、ハイキング、合気道、瞑想と自己啓発をこよなく愛し、旅行記、空想会話、詩、ショートストリーなどを書いています。生きている道中、いろいろあるけど楽しいがいいっ https://muku-room.com/

マガジン

  • 伊豆天城山でハイキング

    2022年11月3-6日、伊豆天城山などを夫であるたぁと姉家族、六人で旅した日記です。たぁと二人だけでは味わえなかったたくさんの経験を一緒に楽しんでください。

  • エッセイ

  • 鋸山に行って来たよ

    二泊三日鋸山ハイキングの旅行記です。

  • のんとたぁの普通旅

    日本人ののんとニュージーランド人のたぁ、二人は自分たちらしく自由気ままに普通に生きて、普通に暮らしています。行きたい時に行きたい場所に無理せず行く、そんな二人の旅行記です。各地での体験談に加え、得た学びや思念についても触れています。

  • 真実の詩

    真実から生まれる様々な詩をご紹介しております

最近の記事

伊豆天城山でハイキング-44

丁度よい温度でもずっと浸かっていればのぼせてくる。だけどまだこの至福な露天風呂タイムを楽しんでいたい。 お風呂の端に座り、体が完全に冷めてしまわないように足だけはお湯につけて、波打つ海の音と景色を楽しむ。寒さを感じたらまたお湯にお湯に浸かる。 それを何度か繰り返し満足してから部屋に戻るとすでに16時を過ぎていた。 ドアの鍵は開いていて、たぁは景色を見ながらギターを弾いていた。 「お風呂、ゆっくり楽しめた?」 「うん」 「鍵持っているからって焦らなかった?」 「大丈夫

    • 伊豆天城山でハイキング-43

      「右手が疲れてきた」 そう言って、たぁはラケットを左手に持ち替えた。 確かに30分以上、ろくすぽ休むことなく卓球ラリーを続けている。 彼は右利きでありながら両利きと言えるほど左手も器用に動かせる。以前、右手を痛めてしまい左手で箸を使った時も自慢気な顔をしながら食べ物をつまみ、さほど苦労をしている様子はなかった。それだけに左手でも問題なくラリーを返してくる。 「すごいね」 堅物な私は何事も新しいことを受け入れるのに時間がかかる。左手で文字を書くならまだしも箸で豆つまみ

      • 伊豆天城山でハイキング-42

        ホテルの部屋が利用できるのは15時以降。今はまだ14時だけど一通りのお散歩を終えてしまい、どうしたものかと悩む二人。 旅行中の暇つぶしほど、どうしていいのかわからない時間はない。 なら仕事しようかな。 多くの人はバケーションとなれば仕事のことなど忘れてしまいたいだろう。だけどキャンピングカーで長期旅行をする私たちは暇を持て余している時以外でも仕事のために時間を割くことはよくある。 「今、君は休暇中でしょ。パソコン閉じて」 チームで仕事をしているたぁはいつでも他のメンバ

        • 伊豆天城山でハイキング-41

          地図を頼りに七福神巡りをしよう。 駅からまっすぐ上へと伸びる道を進む。思ったよりも傾斜があり太ももに負担を感じるので、周りの建物を見ながらゆっくりゆっくりリズムを崩さず進んでいく。 温泉街だけに宿やホテルが多く、表は立派に見えても裏側に回るとさびれて年季を感じるものもある。 うんっ、昔ながらの温泉街だ。 ささ家族と一緒の時は自分たちのリズムで行動するなんてことは無理で、たぁにストレスを与えてしまっていた。今は二人だけ、いつものペースで静かに話せる。平穏な雰囲気に安心した

        伊豆天城山でハイキング-44

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        記事

          伊豆天城山でハイキング-40

          ささ家族と別れ、たぁと二人になった今、気づく。 ここはどこ? ついでに 私は誰? はよくわかっている。 ナビにお任せしながらららの運転でここまで来た。旅行のほとんどはささ家族まかせの車移動だったから「自由にしていいよ」と放り出されたことにちょっとした寂しさを覚える。 でも優しいささはちゃんと別れ際に重要アイテムを私たちに授けてくれた。 MAP「熱川よりみちガイド」 フムフムフム・・・・・・。 地図によれば駅は道を上ったすぐ先にあるらしいので、とりあえず行ってみ

          伊豆天城山でハイキング-40

          伊豆天城山でハイキング-39

          満腹なお腹をなでなでしながらゆっくりしたいところだけど、隣の席にも人が来て、角に座る私の居場所は少ない。 お客さんは尽きることなくやってくるので、そろそろお暇しよう。 おあいそをお願いし、御勘定をもとに私たちの分を計算する。 「わぁ、高い」 いくら丼、他のどんぶりの1.5倍ほどの値段だわ。 「明日葉の天ぷらと烏賊のコロッケはどうやってわければいい?」 「それはいいよ。私たちが勝手に頼んだものだし」 確かにたぁは一口も食べず、私も少量もらっただけだ。でもなんだか悪

          伊豆天城山でハイキング-39

          伊豆天城山でハイキング-38

          お店の入り口に置かれた長椅子に座り、開店を待ちながら壁に貼られているメニューを見てみる。 へぇ~、海鮮丼のほかにいくら丼もあるのか。 たぁはいくらが大好きだ。 「暖簾をかけさせてください」 お店から出てきた女性が私たちの傍に立っているららに言う。 「はい」 そう返事したけどスタッフのおばさんはもう一度彼女に尋ねた。 「暖簾をかけてもいいですか」 ららは不思議顔をしてから、彼女が立っている場所の上に金具があることに気が付いた。 「あぁ、すみません」 笑って答

          伊豆天城山でハイキング-38

          伊豆天城山でハイキング-37

          海沿いの道をまっすぐ車で一分、歩いても数分の場所にある広場に到着。中央には墳泉塔があり、その周りにお湯が流れて足を浸かれるようになっている。 ここは熱川ほっとぱーく、混んではいないものの既に数人の人が楽しんでいる。 「あっ、タオル持ってくるの忘れた」 ホテル預けたばかりのバックの中に入っている。 「これ使っていいよ」 ささは手拭いを一枚貸してくれた。 ありがとう、これで安心して浸かれます。 お湯は適温。浸かったときは多少の熱さを感じるものの、次第に慣れてくる。

          伊豆天城山でハイキング-37

          伊豆天城山でハイキング-36

          ららの運転で山道へと出る。 今日もゆっくり運転。 「止まって」 「はい」 対向車が来てささが支持を出し、ららは素直にそれに従う。 彼女は助手席にささを希望しただけあり、彼女の指示に本当によく従う。そして今日もささのアドバイスは適格だ。 対向車がゆっくりと通り過ぎようとしている時、ららがアクセルを踏んだ。 「今、動かさないで」 「はい」 再びささの指示に従うもの、変に動かしてしまっただけに狭い山道に車は斜めに止まっている。 この状態が怖い。 何年も運転してい

          伊豆天城山でハイキング-36

          伊豆天城山でハイキング-35

          数時間後に昼食を食べることを思いながらもお腹いっぱい、おいしい朝食をいただいた後、一人に一枚支給された無料コーヒー券を使ってコーヒーをいただくことにしよう。 二人家族の私たちは二枚なのに三人で来たささ家族は四枚持っている。 昨夜、ささは私の隣の列で研修中のスタッフの元、のんびりゆっくりとチェックインをしていた。 「三人なのに四枚もらっていいんですか」 「いいからもらっておきな」 そう言ったのは私だ。 スタッフにこれ以上、無駄なストレスをかけたくもなく、かけられたくもな

          伊豆天城山でハイキング-35

          伊豆天城山でハイキング-34

          8時に朝食を予約していて、ちょっと前にレストラン前でささ家族と合流。外からでもわかるくらい混み合っている。 広いお風呂と部屋でゆったりしたばかりだから、ちょっと引いちゃう。 中に入ると決められた席へと案内された。 朝食はブッフェスタイル。食事を取ろうと皆が並んでいる。私たちもその列に加わろうとするとたぁは言う。 「混んでいるから、今は行かない」 はぁ、なんて人だ。 「どうしていつもそうやって、みんなとの輪を崩すの?」 彼は団体行動が嫌いだ。皆から外れた場所を歩いた

          伊豆天城山でハイキング-34

          伊豆天城山でハイキング-33

          朝6時、目覚ましが鳴る。 消す。 まだ眠たい。 もう一度寝るか。 あぁ、でもお風呂入りたい・・・・・・。 自然光が届き部屋は薄明るい。カーテンを開けてみると昨日は真っ暗で何も見えなかった場所にたくさんの緑、緑、緑。確か海までもそう遠くないはず。 なんて素晴らしい環境なんだろう。 そんなこと知りもせずに一夜を過ごしたことが、なんだか勝手にもったいない。 一度ベッドから離れてしまえば頭は動き出す。今日はささ家族お勧めの店で昼食を頂くだけだから、チェックアウトギリギリま

          伊豆天城山でハイキング-33

          伊豆天城山でハイキング-32

          ほろ酔いでお腹もいっぱい。後は部屋でのんびりしてまたお風呂に行けばいいかな。 「私たちの部屋に来るでしょ」 おっと、予想外なお誘い。 ささはどうやら食後の夜会がお好きなようで。 誘われたらもちろん行きますよ。 だって明日の午後にはささ家族とはお別れだから。 彼らの部屋はリビングが狭い代わりに和室が付いている。 「私たちのリビングのほうが広いからこっちに来る?」 「いいよ」 そうなのね。わかりました。 その後ろには私たちの部屋同様、ベッドが二つ並んでいる。 「

          伊豆天城山でハイキング-32

          伊豆天城山でハイキング-31

          しばらくするとささたちもやってきた。 レストランに向かうと「荷物はこのテーブルにおいて置いてください」と案内書きがあったので、貴重品だけ取ってバックを置く。 席は団体ごとに分かれていて、互いが気にならないような気遣いが見られる。 案内されたテーブルにはすでに豪華な食事が並べられていた。飲み物メニューを見ているとららが言ってきた。 「多分、わからないと思うけど、地酒ってどれがお勧め?」 はい、ご名答。 「わからないよ」 「そうだよね」 「店員さんに聞いてみれば」

          伊豆天城山でハイキング-31

          伊豆天城山でハイキング-30

          広い敷地の明かりが灯った一つの建物にたくさんの車が止まっていたので私たちも同様に停車。 そこはレセプションで、チェックインを済ませようと列ができていた。 受付は二つ。ささと別々に並びしばらくすると彼女の番なった。隣から見ているとなんだか手順はのんびり。ほかのスタッフと確認しながらのやりとりで終わる気配がなく、後から始まった私の受付のほうが先に終わった。  何気なく女性に嬉しいプランを選んだおかげで、無印良品の基礎化粧品ミニセットをもらえ、かわいい浴衣の中から好きな柄を選ぶ

          伊豆天城山でハイキング-30

          伊豆天城山でハイキング-29

          登山口の先にバス停を見つけた。 バスがここまで来てくれるおかげで、車を持っていない人でも天城山シャクナゲコースを楽しむことができる。 もともと本数は多くないけど夕方以降は一時間に一本ほどのペースで数本がお迎えに来てくれる。 「ここで一人で待つのは嫌だよね」 出かけるときは至って車のれんはバスを待つ人を思う。 確かにそうだよね。 もし私たちのように思った以上に時間がかかって、予定していたバスに乗り損ねて一人で待つときは特にだ。 だけど車を持たずに公共交通機関を利用

          伊豆天城山でハイキング-29