見出し画像

【最強の自己肯定感】「ありのままの自分を受け入れる」ということ

『自己肯定感』という言葉を、耳にする機会が増えました。

<自己肯定感>
自己肯定感とは、その言葉の通り「ありのままの自分を肯定する感覚」のこと。

GLOBIS CAREER NOTEより引用

しかし、一般的には『自分に自信が無い状態』として語られることが多いように感じます。

Amazonで『自己肯定感 本』と検索すると、大量の本がヒットすることからも、現代人が『時事肯定感の低さ』に悩んでいることが伺えます。

僕はHSP(Highly Sensitive Person)の気質を持っており、昔から自己肯定感が高い方ではありません(HSP = 自己肯定感が低い、わけではありませんが、HSPは自己肯定感が低いと言われることが多いです)。

では、自己肯定感をどのようにして高めれば良いのでしょうか。
そもそも、自己肯定感を高める必要があるのでしょうか。

先日下記の本を読んだので、『自己肯定感』について考えてみたいと思います。


自己肯定感とは

『鋼の自己肯定感』では『自己肯定感』を、次のように定義しています。

・「自己肯定感が高いとは、ありのままの自分を〝無条件で〟受け入れ愛している状態
・「自己肯定感とは、何があっても自分の味方でいること。つまり、 自己肯定感を上げるとは、自分を世界一の親友にすること」

宮崎直子:『鋼の自己肯定感「最先端の研究結果 × シリコンバレーの習慣」から開発された"二度と下がらない"方法』.かんき出版.2022

ちなみに、「自己肯定感」と混同されやすい「自己効力感」、「自己有用感」は下記のように定義しています。

自分は何かができる = 自己効力感
自分は他人の役になっている = 自己有用感

なぜ現代人は自己肯定感が低いのか

自己肯定感の定義を踏まえたうえで、なぜ私たち現代人は自己肯定感が低いのでしょうか。

ぼくは下記の原因を考えています。

①外部環境による圧力
②自分自身による圧力

①外部環境による圧力

私たちは、子供の頃から社会や学校、両親や友人など、多様な外部環境に囲まれています。そして、社会で生きやすくするため「社会が求める人間性や人格への成長」を余儀なくされます。

つまり「社会にとって不都合な性格や人格は良くないもの」とし、抑圧するように育てられます。

・人と遊ぶことが苦手なのに友達と遊ぶことを強制される
・少し変わっていると「神経質」「変わった子」などと揶揄される

とりわけ日本や世界では「外向的な性格」が望ましい性格とされており、「内向的な性格やそれに従属する「内気」「人見知り」「繊細さ」などは克服するように求められます。

そして、「社会で生きていくのに不都合な性格」は、どんどん内面に閉じ込められます。この状態は、人格の一部を否定している状態なので、自己肯定感が下がる原因になると考えています。

②自分自身による圧力

外部環境に伴い、自分自身による圧力も原因になります。
「自己否定」と言ってもいいかもしれません。

学校教育や両親からネガティブなレッテルを貼られると自分自身も「それを隠さなければならないもの」と認識します。
すると、「確かに自分の中にあるもの」の一部を、隠して生きていくようになり、自分の中に「周りからも自分からも認めてもらえない人格」を構築してしまいます。

そして、①②の圧力を受けた結果、下記の状態に陥ります。

・ありのままの自分を受け入れることができず、世界に自分を適合させる
・自分自身が敵となり、自分の一部を否定している

ここで、自己肯定感の定義を再度確認しておきましょう。

・「ありのままの自分を〝無条件で〟受け入れ愛している状態」
・「自己肯定感とは、何があっても自分の味方でいること」

つまり、①②が原因で「自己肯定感が高い状態」と、真逆の状態になってしまうということです。

自己肯定感とシャドー

これでは、自己肯定感が上がるはずはありません。
それどころか、今まで抑圧していた自分が『自己肯定感の低さ』という津波となり押し寄せて、自分を飲み込んでしまいます。

元ソニー上席常務の天外伺朗さんは、これをシャドーという言葉で説明しています。

「シャドー(影)」 というのは、ペルソナを形成するときに「こうあるべきだ」という自分の規範からはみ出した衝動や部分人格が抑圧されて無意識でモンスター化したもので、ユングが発見しました(狭義のシャドー)。
自分にとって都合が悪い汚れ物をゴミ箱に放り込んで隠したら、それがごみ箱の中で巨大に膨れ上がった、といった状況を想像してください。

天外伺朗:『実存的変容 人類が目覚め「ティールの時代」が来る』.株式会社内外出版社.2019

ペルソナとは「仮面」の意味で、「こうあるべきだと自分で規定した姿」のこと。

つまり、「社会の規範に伴う、ペルソナ(仮面)」を着け続けた結果、自己肯定感が下がるということです。

自己肯定感を高めるために、ありのままの自分を取り戻す

そもそも、自分自身を「良い自分と悪い自分」のように、2つに分けることはできません。存在そのものが「あなた」であり、分断することはできないのです。

前述したように「現代における自己肯定感の低さは、自分自身を抑圧(分断)した結果起きているもの」と考えることができます。

つまり、自己肯定感を高めるためには「分断した状態を認識すること」から始めなければなりません。

メンタルモデルの提案者である由佐美加子さんは、著書『メンタルモデルワークブック』で「ありのままの自分を受け入れるには内省が重要である」と述べて、ワークブックを出版されています。

人の意識変容は概念や知識だけでもたらされることはありません。概念は呼び水にはなりますが、体験を通して実感することで気づきが起こり、それによって内なる真実につながることができる、これがこの外側の世界に起きることや体験の認知そのものの変化につながる意識変容の本質です。なので、このワークブックは数々のワークを通じて自分を見つめる内省的な体験を通して、自分の潜在意識に眠っている真実を「思い出す」ことを意図しています。

由佐美加子,中村伸也.:『ザ・メンタルモデルワークブック』.ダイヤモンド社.2017


つまり、「知識を得るだけでは、意識変容は起こらない」。
本記事のテーマと絡めるなら、「自己肯定感を上げるためには、知識を得るだけでは不十分で体験を通す必要がある」と、捉えることができます。

ワークを通して、ありのままの自分を取り戻す」。

そして、その中に「分断した自分を見つめ直すワーク」が存在します。具体的なワークを知りたい方は、ぜひ下記の本を読んでみてください(おすすめです)。

ありのままの自分で生きる

本来、「自分らしさ」や「ありのまま」に、他者は関係ありません。
自分が「どう生きたいか」「どう在りたいか」は、100%自由意志です。

ありのままの自分を受け入れ愛することに、誰の許可も要らない。

宮崎直子:『鋼の自己肯定感「最先端の研究結果 × シリコンバレーの習慣」から開発された"二度と下がらない"方法』.かんき出版.2022

そして、何を成すでもなく、存在しているだけで美しい。
そう思えることが、「本物の自己肯定感」であり、人生を幸せに生きる秘訣だと考えています。

この「存在レベルの愛情」こそ、「ありのままの自分を無条件に受け入れ、愛すること」 に他ならない。
そこには、良い自分も、悪い自分も含まれる。 調子がいい時だけではなく、人に 酷いことを言ってしまった自分、逆に人から酷い仕打ちを受けた自分、仕事で大失敗した自分、勇気がなくて行動できない自分、落ち込んでいる自分、病気で何もできない自分、全てが含まれる。過去も含めてありとあらゆる自分を無条件に受け入れ愛すること、それが真の自己肯定感だ。

宮崎直子:『鋼の自己肯定感「最先端の研究結果 × シリコンバレーの習慣」から開発された"二度と下がらない"方法』.かんき出版.2022

本物の自己肯定感を高めるためにも、存在レベルで自分を愛していきませんか?

本記事で紹介した書籍

どれもおすすめの本なので、興味があればぜひ読んでみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?