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ニセコクラシック 2023 85km

今年前半戦の締めくくりとして人生初のラインレースに参戦。同じカテゴリーには、チームメイトを含めて3人が参加。スタートリストを確認し、マークしなければならない相手を把握。アクチュアルスタート前に先頭に上がったが、最初の下りで落車が発生。かろうじて回避。しかし、先頭と距離が開き全力で踏み抜きなんとか追いつく。幸いにもチームメイトも残っており、一安心。ロッポンギの遠藤さんやトライクリングの田渕さんなど、マークしていた人たちがアタックを繰り返し、都度チェックに入る。

試走の段階で、名駒の登りは先頭で入るように打ち合わせしてたため、位置取りして先頭で進入。割と限界ギリギリのパワーで踏んでいたがチェックしてた選手を必ず目視で捉えられる位置でキープ。わずかに遅れてたチームメイトも合流する。

約20kmでロッポンギさん2人を乗せた逃げグループが発生。見送るか迷ってるとトライクリングの田渕さんが強烈なスプリントでブリッヂに入る。流石にこの選手まで入ってしまうと、逃げが決まると瞬間的に判断して玉砕覚悟でジョイン。しばらく逃げが続くが、集団で玉木君がペースを上げてくれ吸収。数的にも不利だったしメインが上げてくれたのは本当に助かった。



新見の登りに入る前に脚の攣りの兆候が出て若干焦りが出る。福山さんの表情が冴えなかったが「新見までは連れていきます」と声かけを行いお互いに鼓舞。先頭がスプリンター揃いでコーナーの立ち上がりが急激だったので間で緩衝材の役割をして、福山さんをサポート。

新見の突入まえに福山さんが一気に先頭に出る。ハイペースの登りだったが、遠藤さんが福山さんをピッタリマーク。正直言ってかなり限界近かったけどここで離れては全てが終わるため必死にジョイン。

感覚的には5倍以上出してるつもりだった。途中で私が先頭からドロップ。それと同時に田渕さんが右から軽やかなダンシングで先頭に合流。これ以上遅れると勝負が終わってしまうと焦る。しかし踏める足もなく途方に暮れる。
福山さん含めたグルベットとなるが、ここで福山さんの絶妙なペースコントロールが開始。足も攣ってたけど、ここで終わるわけにはいかないと言い聞かせる。2段目で先頭が若干ペースダウン。ここで奇跡的に復帰する。弱虫ペダルのような展開になり、福山さんに心からの感謝の念を送った。あの背中は本当に震えた。

安心してたの束の間で、田渕さんが「もう1回行くよー」とペースアップ。遠藤さんはジョインせず、福山さんがチェックに入る。自分は落ち着いて集団に食らいつくことを意識する。
足攣りを何度も誤魔化しながら黄金温泉の登りへ。ここは集団もペースだが、千切れては復帰してを繰り返す。

ニセコ関門前でついに追いつけない距離が開いてしまう。福山さんから「いけるところまでいけー!!」と背中を押され、玉砕覚悟で踏み続ける。途中、千切れたであろう2人を捕まえる。しかし、このペースでは前に追いつけないと判断。「一か八かで回して先頭に復帰しましょう」とローテを提案。みんなギリギリだっため、5分も持たずに崩壊。

しかし、その5分のおかげで先頭集団の背中を捉える。明らかにペースが遅く、お見合いが始まっていた。踏めば追いつけるかもしれないと思い「最後の1滴まで出し切れ!やれることをやるんだ!」と言い聞かせる。残り2km看板で先頭集団に復帰。何人かの驚いた顔は今でも覚えてる。

同じカテゴリーのゼッケンを確認。自分を含めて4人居ると把握。スプリント勝負になると覚悟を決める。

最後の400m左コーナー手前で田渕さんがあげる。他の選手も食らいつくが足の軽さが違った。

なんとか表彰台を目指すんだ!!と踏み抜くためにダンシングをするけど攣った脚ではまともに踏めず4位に沈む…

敗者は下を向く



ゴール後は動けなくなり、立つのが精一杯だった。ここでめちゃくちゃ写真を下から撮られた。

5分くらい動けなかった

終わってみれば先頭に残ってた人も脚が攣ってたりと、ギリギリの勝負だったらしい。けど、やはり最後のスプリントまでのレース展開や、ゴール直前の仕掛けるタイミングは百戦錬磨の猛者たちとは格の違いを実感。

表彰台までとても大きい3秒



シモガク結成当初からやりたかった念願のチーム戦。最初は自分がアシストして、誰かが勝ってくれたらいいなという考えだった。実業団入ってトレーニングしていくうちに自分の脚質はスプリンターと認識。そこからゴールを託されることは大いにあると福山さんに言われる。

託される重圧が耐えられなくて、潰されそうになることがたくさんあった。実業団レースも思うような結果も出ず、自分なんかに託さない方がいいと思う時も何度もあった。何度もメンタルが病んで練習に身が入らないことも。1週間前から前日まではまともに寝れないくらい緊張とプレッシャーに押しつぶされていた。

しかし、レースが始まって、チームメイトの走りを見て自然と心が震えた。ホビーレースではなく、北の大地のラインレースでチーム戦をしてる。この事実が本当に嬉しくてたまらなかった。

結果としては決めきれなかったけど「出せることは全てやったよ」「俺が残ってればアシスト出来たね。ごめんね。」とチームメイトから言われて、より悔しさが増した。

夜に妻に電話してたら蓋が外れたように泣いてしまった。これまで妻も食事面でサポートをしてくれたが故に、良い結果を報告できなかったのが悔やまれる。

パワーデーターを見返しても、やれることは全てやった上で届かなかったと認識。この壁はとても、とても高いもの。けど決して越えられない壁でもないと知ることは出来た。そして、やってきたことは間違いではなく、通用するんだと知ることができたのは大きな収穫だと思う。

不甲斐ない結果となったけど、初参加で年代別4位。これはあらゆる面でサポートしてくださった皆様のおかげです。練習会等含めて本当にありがとうございます。

叫びたくなるほど悔しい。そしてロードレースは難しい。けど人生初のラインレースは本当に楽しかった。

この悔しさを常に胸に練習を重ね、沖縄100kmを狙っていきます。

最高のチームメイト

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