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【本】「1分間でやる気が出る146のヒント」ドン・エシッグ著より⑦

勝手にライフワークになっているビジネス本再読シリーズ。ドン・エシッグさんの「1分間でやる気が出る146のヒント」の最終回になります。今回も改めて「目から鱗」体験ばかりで、時には読み返すのもいいものだな、と再確認させられました。それでは一緒に見ていきましょう!


失敗を楽しむ

1000を超える発明、うまくいかなかった数百におよぶ実験、失敗に次ぐ失敗。しかも、それらはすべて暖房設備すら整っていない薄暗い研究室で行われたことである。楽しそうにはとても思えないが、これはエジソンが全生涯に渡ってし続けたことなのだ。彼は死の直前に、「私は今までの人生で一にも仕事をしなかったんだよ。私のしてきたことはみんな、ただの楽しみだったんだからね。」と言ってのけた。エジソンが世界最高の成功者の一人に挙げられるのも不思議ではない。彼にとって、失敗とはさらなる挑戦をするチャンスであり、それもこれも楽しいことの連続だったのだ!もしかすると、私たちの仕事も楽しいことの連続なのかもしれない。そういう視点で自分の仕事を見直してみよう。

「1分間でやる気が出る146のヒント」ドン・エシッグ著より

HONDAの本田宗一郎さんも、無類の機械いじり大好き人間だったとか。どんなに偉くなられても、白いつなぎ(作業着)がオレの正装だと言っておられたという逸話が残っています。とにかく車やバイクをあれこれイジっている時間は本当に楽しかったのでしょう。エジソンも同様で、いろいろなことを考え、実行に移す。失敗したら、気持ちを切り替えて、どうやったら上手くいくだろう?とまた考える・・・この作業が堪らなかったのでしょうね。

根っからの文系人間としては理系脳の技術者の方々のこうした姿勢に尊敬しかないのですが、「自分ではとても・・・」というのが本音です。しかし、チームで事にあたる、ということはとても好きなので、どんなに大変でもチームみんなで目標に向けて取り組んでいるプロセスはそれこそ「楽しい連続」であるように思いますね。

人を幸せにして自分も幸せになる

贈り物の季節になると、多くの人はモノのことばかり考える。一方で、贈り物をするという心そのものを重視する人もいる。自己啓発の分野の有名な著者であるナポレオン・ヒルは、「他人に幸せをもたらそうとすれば、自分に戻ってくる」という短い言葉で、与えることの意義を見事に表現した。人に与えることの中に幸せがある。そして、それを喜びと感謝の気持ちで受け取った人の反応の中にも幸せがある。与えれば、何らかの形で必ず返ってくることを覚えておこう。

同上

行動経済学的に言うと「返報性の法則」という行動かもしれませんが、ここでそうやって解説するのは野暮ってやつですよね(笑)。コレに関しては何度も登場していますが、経済評論家の勝間和代さんの「GIVEの5乗」理論でしょう。GIVE & TAKEではなく、GIVEを5回してようやく1つのTAKEだ、というのは本当にその通りだなと思います。みんながそういう気持ちだったら、もう少し世の中がギスギスしないような気がするんですけどね・・・。1つもGIVEしたくない相手もいるのが現実なので、仕方ないですよね・・・涙。

自分の意志で前進し続ける

あなたは絶えず自分の人生の質を高め、前進しているだろうか。二十世紀前半の実業家で「鉄鋼王」と呼ばれたアンドリュー・カーネギーは、「本人が自分から登る意志を持たない限り、ハシゴを登らせることは誰にもできない」と言った。自分の今いる場所に留まろうとせず、前に進もうとする人は、自らハシゴを登っていく意志を持っている人だ。少し手伝ってあげる必要のある友人を見つけ、努力を惜しまない気持ちさえあれば登っていくことは簡単だということを教えてあげよう。

同上

「アメリカンドリーム」を体現したような言葉ですね。でもやっぱり、成功するためにはそういう精神が大事なんだと思います。昨今では、やれワークライフバランスだとか、○○ハラスメントだとか、コンプライアンス遵守という風潮がメインとなり、多少の「負荷」というのがなかなか難しいですよね。私は超氷河期時代の就職難世代で、昭和平成のまあまあ古い体質も経験できた世代なので、今のそうした清潔すぎる風潮からすると、もはや「化石世代」なのかもしれません(涙)。しかし、それはそれで、大変だったけどもだからこそ、成長できた面もあるわけで、現在はそうした「負荷」が一切(概ね?)NGが主流。そうなると、意志を持って向上していこう、というのはなかなか大変だろうな・・・なんて思ってしまいます。

思考力を最大限に発揮する

「コンピュータは役に立たない。答えしか出さないじゃないか!」これは思想家としても知られる偉大な芸術家パブロ・ピカソの言葉だ。私たちは時には答えだけを必要とすることもあるから、コンピュータが全く役に立たないとは言い切れないかもしれない。確実に言えるのは、私たちは質問を考え出さなければならず、それをするには脳が必要だということだ。私たちにはコンピュータに比べて大きく勝っている点が一つある。それは自分で考える能力を持っているということだ。自分で考えることこそ、最高の自分に到達するプロセスなのだ。自分の思考力を最大限に発揮しよう。

同上

コレなんですよ、コレ!!!この本を最初に読んだときには、今のようにAI全盛時代ではなかったのですが、まさにそれを予見するような内容ですね。しかし、私はアナログ人間なので、このパブロ・ピカソの言葉には共感しかないですね。また、AIが人間の仕事を奪っていく・・・という話がありますが、もともと別なモノなので、AIでも出来ることにはAIにやってもらい、それ以外のことを人間がやればいいんじゃないか、つまり、過度に煽らなくてもいいんじゃないか、という考えです。

恐らく、今のところはAIは、0から1を生み出すというよりは、過去にあるモノから最適解を見つけるというレベルだと思います。もちろん今後、さらに進化していくことになり、いつかは人間を追い越すのでは、というシンギュラリティが話題となりますが、とはいえ、人間の複雑な感情や考え全てをAIが把握するにはまだまだ時間が掛かるんじゃないでしょうかね?と勝手に楽観しています。特に日本人の「阿吽の呼吸」のように言葉や表情に出さないコミュニケーションなんてのはAIはどうやって理解するんでしょう?

ということで、AIを恐れるよりは、人間の武器である「考える」ということをもっと常日頃から、活用すべきだと思いますね。と、同時に本を読んだり、人と話したり、といった普通のことが実は大事なのではないか、とも思っています。

成功するために必要なことをする

「やる人はやる」-これはある友人の口癖だ。口ばかり達者な人はいくらでもいるが、彼らはいざ実行となると、さっさと姿を消してしまう。成功者とは、成功するために必要なことを実行してきた人だ。あなたはどれだけのことを実行してきただろうか。最近、あなたが実行したことは何だろうか。自分が言うだけではなく、実行してきたことについて考えてみよう。

同上

いますよね、口だけ番長。または、自分は行動に起こさないのに、誰かが行った行為に対して「オレもあれくらいは思いついていた」的にマウントを取ってくる残念な人。今回もまた中島みゆきさんの「ファイト!」の歌詞が聞こえてきそうなネタですが(笑)。本当にそういう輩が多すぎる。ましてやSNS全盛時代を迎えて、素人さんがプロの方へ簡単に「ダル絡み」できることもあり、そうした雑音によって、プロの方が心の動揺を生んでしまうというケースも出ています。

とにかく「行動する人」が一番カッコいい。社会人になったら「結果」が大事ですが、とはいえ、まずは実行に移し、挑戦し、時に失敗もするかもしれませんが、何度も何度も改善・改良を加え、そして成功する。そんなプロセスを経ることで絶対に人として成長できるはずです。それを横目に見て「大変だね・・・」といった傍観者でいるような人は、ちょっと斜に構えて評論家みたいで一見、カッコをつけていますが、実は一番カッコ悪いと思いますね。皆さんはどう思われますか?

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