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もう1人の私が言う「ぜんぶ、私のせい」#3

週に一度、息子は3時間目の途中に別室登校すると、本人の同意で実行してみることにした。

息子もなんだか楽しみにしているようだった。

さぁこれで学校とはなんとか繋がりができる! と思っていた矢先に私がコロナになってしまい、次週に持ち越しとなってしまった。

そして本来なら別室登校2度目だったはずの日、朝から息子の機嫌を見ていると、いまいち乗り気ではない様子。

この前はあんなに行きたそうだったのに。

息子にはポジティブな声かけをしつつ、時計をチラチラ見ながらPCで作業をしていた。

そう、私は「行かせる」気だった。

時間が近づき、そろそろ準備しようかーと言うといつもの

「うーーー嫌やぁ。嫌や嫌やぁ。」

が始まった。

こうなってしまうと、なかなか厄介だと知っている。
あの手この手でどうにか上着を着せて靴を履かせようとしたが、履こうとしない。

あ、これ行かんやつや。

そう思った瞬間、裏切られたような気分になって、

「なんでよ!!なんだったら行くのよ!!」

と大声を出してしまった。

その瞬間、息子はランドセルを蹴飛ばし、ソファでうずくまりずっとクッションをバタバタと蹴っている。

私はやってしまったと思うよりも先に、自分のせいで、行く気があった時に連れて行けなかったことを恨んだ。

私も上着を脱ぎ捨て、カバンもそこらへんに投げて机に突っ伏した。

なんで、なんでそうなるの。
私がそうさせた?
そうだよ、私がこの子をそうさせてしまったんだ。

と、もう1人の私がどんどん自分を責めてくる。

目をぎゅっとつむって小さくなっていた私の身体を、あったかい優しいものが包み込んだ。

「ママのせいじゃないから。ごめんなさい。」

なんであなたは私の心がわかるの。私はわかってあげられないのに。

少なくともこんなことを言わせてしまうのは、間違いなく私のせいだよ。

勝手に期待して、行かせようとしていた私のせい。

そのときは首を振り、抱きしめ返すことしかできなかった。


お昼ご飯は給食をアテにしてしまっていたので、おにぎりと卵焼き、みそ汁といった朝ご飯みたいな献立になってしまった。

せめておにぎりは味を何種類かにしてみると、息子はバクバクと食べ「おにぎりパーティや!卵焼きサイコー!」と私を元気づけてくれた。

もう、どっちが大人なのかわからない。

最後の手札として残しておいたフリースクールへの見学を申し込んだ。

今はとにかく息子と外の世界との結びつきを探している。

いや、探しているのは私のほうかも。

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