島田豊実

『健康』『美容の基礎』『人生100年社会での健康の話』『定年後の生かし方』など、それら…

島田豊実

『健康』『美容の基礎』『人生100年社会での健康の話』『定年後の生かし方』など、それら歯科医の立場でなければ書けない内容を、できる限り多くの方々に伝えて行きたいと思いから、かなり多岐にわたった本を一冊書きました。それらの内容を少しづつ配信してまいります。

最近の記事

第五章 健康は促進するためにある-011

11.人間の叡智とは何か? 街中を歩く年を重ねた人の姿を若者と一緒に見ながら、 このような質問を投げかけました。 「あの人は年齢相応に運動能力が低下しているように見えますが、 脳の動きはどのようになっていると思いますか?」と。 すると若者は、このように述べました。 「運動機能と同様に、脳の機能も(比例するように) 衰えつつあるのではないかと思います」と。 このことを年を重ねた方に伝えると憤慨され、 このように述べました。 「私たちを何だと思っているのだ」と。 た

    • 第五章 健康は促進するためにある-010

      10.人生の醍醐味を磨くには備えが必要 私たちの祖先は、 つい数十年前から近代国家として人生50年社会としての確立を夢みました。 統計調査により平均寿命の約10年前に定年制を設け、 誰もが社会保障を享受できる理想郷を作り始めました。 なぜなら、 国民それぞれに次世代を育てやすい環境を平等に整えることを 目標として掲げたからです。 しかし人間の未来を予測する力は、いまだ皆無です。 どのような理由かはいまだ定かではわかりませんが、 人生が100年社会へと転換をしました。

      • 第五章 健康は促進するためにある-009

        9.待ち合いはサロン とある独居老人である90歳を迎えたご婦人が、 ぽつりと申されました。 「電話する友人が一人も居なくなった。寂しい。 昨日の夕方に娘からの電話を取るまで、1日の中で 一度もしゃべる機会がなかった」と。 一人で生きる中で、 誰ともコミュニケーションを取ることのできない シチュエーションについて述べたのです。 人間という動物は、コミュニケーションを取らなくなると、 必然的に五感からの入力データを脳に入れることができなくなります。 このことによって脳は

        • 第五章 健康は促進するためにある-008

          8.両親へのマネージメントはあなたの人生後半の大事なターニングポイント 老後を迎えた両親についての話をします。 両親に不健康問題を生じると、 必ずや子ども家族を巻きこみ始めます。 このことをきっかけとして、 必ずや次世代を育てるための必要なエネルギーを、 投下せざるを得なくなります。 医療機関に同伴する。 親の抱える不健康問題について理解を求められる。 やがて、そのマネージメントに翻弄され、 必然的に思いもよらぬさまざまなストレスを浴びることになります。 なぜこの現

        第五章 健康は促進するためにある-011

          第五章 健康は促進するためにある-007

          7.女性を大事にする 一家の大黒柱が誰か?という質問をしますと、 大抵はお父さんと答えます。 (いまだ経済的にはそうなのかもしれません。) 子育てや女性の社会参画、さらに親世代への世話のために、 近年女性のトライアンドエラーは急速に増大を始めています。 とある女医が「どこまで女性に求めるのか?」と、 独り言を呟いていたことは、印象的です。 (このことをもう少し男の人は真摯に受け止めていただきたいと思います) 私が男性だからというわけではありませんが、 女性を大切にするこ

          第五章 健康は促進するためにある-007

          第五章 健康は促進するためにある-006

          6.健康を促進するための環境を耕そう 『体が壊れるのをただじっと待つのではなく、 促進させることにこそ人生の醍醐味があります』 第一章でもご紹介しましたように、 人間という動物は健康を作り、作られる存在です。 人間は他の動物に類を見ない、(高度な相互扶助の精神を伴った) 社会的動物として、食べて生きています。(これ重要です) それにしても年を重ねるほどに不健康になることは仕方のないことだ、 と思い込むことに意味を感じません。 決してそのような訳ではないからです。 年

          第五章 健康は促進するためにある-006

          第五章 健康は促進するためにある-005

          5.付随する症状は消えていくあごで噛めるように施術をすると、 治療前のさまざまな不健康問題から生じていた症状は いくつか消失をしていきます。 冒頭にもご紹介しましたように、 脳と腸、そしてこころが健康へと回復し、 不健康問題を解消していくケースについて、 幾つか症例をご紹介していきたいと思います。 皮膚科の先生からこのような話を聞いたことがあります。 皮膚科に関わる問題は、 少なからず内臓疾患が絡んでいるケースが多いとのこと。 偏食家だった70代の方が、全身の皮膚科疾

          第五章 健康は促進するためにある-005

          第五章 健康は促進するためにある-004

          4.不健康問題にお金を浪費するのはやめましょう ここで少し話を脱線させてください。 人生100年社会を健康的に過ごして頂くために、 老後のお金の問題を無視しないでいただきたいと思います。 人生後半に不健康問題を噴出させそれを放置すると、 人に頼らざるを得ない終活へと人生を切り替えなければいけないことをご存知ですか? (なぜ終活という言葉をあえて使ったのか?と申せば、人の役に立つ世界に戻ることができなくなるからです) このことをきっかけとして、訪問介護の世界に足を踏み入

          第五章 健康は促進するためにある-004

          第五章 健康は促進するためにある-003

          3.生理的にあごで噛むプログラムはあるのです この仕事を通して、なぜあごに強い興味を抱くようになったのか? と申せば、 動物園の他の動物たちと同様に、私たち人間という動物にも、 一生に渡りあごで噛めるゲノム情報があることに気づいたからです。 なぜなら第一章と第二章でもご紹介しましたように、 そもそも私たちは哺乳類なのです。 このことを前提として治療にあたると、 人生100年社会の前半の50年から生じる(大人の)口腔崩壊への現象さえも、人生後半でも食い止めることができる可

          第五章 健康は促進するためにある-003

          第五章 健康は促進するためにある-002

          2.脳と腸からのアラーム私たち人間は動物の一部です。 動物は食べて生きることが一生の仕事です。 人間が直立二足歩行するようになり、 他の動物と比べて決定的に大きな変化をもたらすようになりました。 それは何か?と申せば、 必要な食べ物をあごで直接捕食することから、 お金を使って食べるようになったことです。 このため、子どもたちに食育の重要性が問われ始めています。 なぜか?と申せば、 人間にとって目の前のものが健康に良い食べ物なのか?を 選別する力を作らなければ、自然淘汰

          第五章 健康は促進するためにある-002

          第五章 健康は促進するためにある-001

          いつもご覧いただきありがとうございます! 第5章では以下の内容で書き進めてまいります。 どこかに良い歯医者はいないのだろうか? 脳と腸からのアラーム 生理的にあごで噛むプログラムはあるのです 不健康問題にお金を浪費するのはやめましょう 付随する症状は消えていく 健康を促進するための環境を耕そう 女性を大事にすることは人生のキーポイント 両親へのマネージメントはあなたの人生後半の大事なターニングポイント 待ち合いはサロン 人生の醍醐味を磨くには備えが必要

          第五章 健康は促進するためにある-001

          第四章 脳はお馬鹿さん、腸は?-010

          10_誰もが知りつつある事実 テレビの健康番組で、耳鼻咽喉科の専門医が 補聴器の勧めについて述べたシーンは、私に深い感慨をもたらしました。 「聞き取りにくくなったら、補聴器を恥ずかしがらずに装着してください。年を重ねると耳が遠くなる現象を生じることがあります。聞こえにくい状態を放置するとと、聞こうとしなくなります。聞こうとしなくなると、コミュニケーションを取ろうとしなくなります。コミュニケーションを取ろうという意欲がなくなると、認知症が始まります。お気をつけください」と。

          第四章 脳はお馬鹿さん、腸は?-010

          第四章 脳はお馬鹿さん、腸は?-009

          9_歯科は最後の砦だ 私は初めてお会いする患者さんに対し、 できるだけ時間を設けるようにしています。 その理由は 歯科での問診に、患者さんの多くがこれまでの長い人生をとうとうと語り、それに付随するいくつもの既往歴と不定愁訴を時系列に沿って述べる傾向があるからです。 このため少なくとも30分から1時間くらいを用意しておかなければ、 問診を完結することができないことがしばしばあります。 そして最後に付け加えるように、できることならば さまざまな体から発する不定愁訴をも治し

          第四章 脳はお馬鹿さん、腸は?-009

          第四章 脳はお馬鹿さん、腸は?-008

          8_健康にとって良い食べ物とは?  新型感染症の到来によって、世界的なパンデミックが生じました。 各国政府は移動制限時に、スーパーマーケットへの買い出しと、 医療機関への受診を許可しました。 私たちはいつまで続くかわからない移動制限という機会を利用して、いくばくかの保存食も買い込みました。万が一、食べるものがなくなれば生きてはいくことができないと想定したからです。 その一方で、 定期的にスーパーマーケットへ行って新鮮な食材を買い求める。 それを調理することによって

          第四章 脳はお馬鹿さん、腸は?-008

          第四章 脳はお馬鹿さん、腸は?-007

          7_現代医療の盲点 2020年の新型感染症の到来は、 現代社会の現実をあらわにする現象をもたらしました。 それは何か?と申せば、 ワクチンや特効薬がなければ、医療機関に受診しても意味がないことを、 政府はあからさまにしました。 なぜなら、医療機関でのクラスター化を恐れたからです。 なぜか?と申せば、 医療機関の多くは感染症外来であり、 しかも入院患者は免疫力の低下した人たちばかりだからです。 政府は移動制限時に報道を通して、医療とは対症療法による自然治癒力を促す行為

          第四章 脳はお馬鹿さん、腸は?-007

          第四章 脳はお馬鹿さん、腸は?-006

          6_体の中の植物と動物 解剖学的に、体を2つの要素から見てみたいと思います。 人体の根幹となる部分は、植物由来の要素である腸に始まりがあります。 腸の入り口は口、そして長いチューブ状の腸、出口は肛門です。 そもそも植物は、空気、水、無機物と太陽エネルギーなどを取り入れることによって、体の中から生命の源を作り出す生物です。 これに対し植物を起源とする動物は、 外部からのエネルギーを取り込む仕組みを体の中に作りました。 自らを養う力を持たない動物は、 この植物由来の要素にあ

          第四章 脳はお馬鹿さん、腸は?-006