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初めての分野での係長「素人係長」は大変ですが、悪いコトばかりではない!?


昨年度の春に主査から係長になり、うまくできないなりにもうすぐ係長として過ごす2年目が終わろうとしています。

そんな私が、本で学んだり先輩などから教わったことなどを参考に私なりのやり方で取り組んでいる「係長」という仕事について、不定期でマガジンに記事を追加させていただいています。


今日は、「素人係長は大変か!?」というお話です。


係員として業務に携わったことがないチームで係長に着任することってありますよね。

これが「素人係長」です。
結論から言うと、結構大変だと思います

素人係長は、係員と比べて担当業務における知識や技術が不足している状態で人(係員)と業務のマネジメントをしなければなりません。

判断のための相場観がなくて悩む場面が多くなったり、係員の進め方に対してよりよい代案を立てにくかったり、あとは気持ちの面で大きいのは「この業務のこと、あなたよく知らないんですよね」という視線を受け止めながら係員の相談を聴いたり、仕事をお願いしたりしなければならないことでしょうか。


私の場合、若い頃は環境部門が長く、その後内閣府/内閣官房で地方創生や規制緩和などの業務に携わった後、都市整備系の部門で公有地活用に携わっていました。

そこから保健関係の検査・研究機関の総務係長への着任(←今ココ)。

当然、関連する法令や制度についても無知で、界隈の文化や雰囲気も分からない中で「今日からここでマネジメントに取り組んでください」と言われた典型的な「素人係長」です。


一方で、「玄人係長」というのもあります。

これは過去に経験したことのある部署の係長に着任したり、3月まで係員として所属していたチームで係長に持ち上がる場合です。

「玄人係長」であれば、業務の内容や職場環境(文化、人間関係)などにある程度精通しているため、素人係長のような大変さはないかもしれません。

自分がそうなったことがないのであくまで推測ですが、身体と心の負担という意味では玄人係長の方が負担が小さいのかもしれません。


こうやって比べると、自分が着任するなら玄人係長がいいなと思うのが自然でしょうが、私は自分で着任してみて、素人係長には素人係長なりの意味があるのではないかと思うようになりました。


例えば、そのチームにおいてこれまで同じやり方で長い間取り組んできた調査があったとして、素人係長は違和感を覚えて「そもそもさ……」と問いやすい気がします。

玄人係長ではそれができないとまでは言い切れませんが、やはり外から来たひとの方がその違和感に敏感でしょうし、「ゴメン、詳しくないから教えてほしいんだけど……」と言い出しやすい立場でもありますよね。


また、私自身が素人係長として着任してみて感じるのは、プレイングマネジャーであることは免れないけれど、結果的にマネジメントの方に多くの時間を配分しやすい気がしています。

玄人係長は、業務に精通しているがゆえに、本来係員に指示すべき作業を自ら手を動かしてしまいがちではないでしょうか。自分でもできてしまうから。でも、それでマネジメントによる貢献が小さくなっては本末転倒。

係員と一緒に金曜の深夜まで資料づくりをするのではなく、週明けに作業すればいいように上司や他の部署と調整することを忘れないようにしたいのです。(もちろんそのチームの状況によって、やはり深夜まで一緒に作業することが求められる場合もあります)

素人係長にはどうしても限界がある「プレイング」の部分はできるだけ係員に任せ、その結果としてマネジメントに時間を配分できる可能性があるのなら、むしろ積極的に「マネジメント」でチームに貢献する意識を持つというのも在り方のひとつだと考えています。


違和感に敏感であり「そもそも」を問うことで改善や改革につなげやすいこと、「プレイング」に押しつぶされがちな係長職にありながら「マネジメント」に力を入れやすいこと。

素人係長の特徴をこのように整理しましたが、一方で、業務内容に対する理解不足を解消するために学ぶ必要がありますし、マネジメントに力を入れるためにはマネジメントの理論を学び、実践して身に付ける必要があります

本稿で整理した2つのポジティブな特徴は、ただ漫然と素人係長を務めているだけで享受できるわけではないことを忘れないようにしたいところです。自戒を込めて。


また、稀に(それほど稀ではない?)初めて係長になるタイミングで「素人係長」になるという、「初めて×初めて」の「超素人係長」というなかなかハードな人事異動も見かけます。

これは当事者(係長)としても支援者(キャリアコンサルタント)としても、極力避けてもらうようぜひお願いしたいところです。


皆さんは、如何お考えでしょうか。




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