野球場で蛙が干からびてる
一枚の布が世界だとして、大きく浮かび上がる無数の顔が見たい。展開図だとかナスカの地上絵みたいな俯瞰して組み立てたときにやっと捉えることができる点を線にする瞬間に立ち会いたい。
彼らの大半はこの世に沈殿したままだ。だが、恥じる必要は無い。その静寂こそが無音の空気を揺らして響いている。無音空間に行くと常に聞こえるあの地虫の如き共鳴の正体は一枚布の影に隠れた死者たちのものなのである。
そんな講義を夢で受けた。ありそうな話だ。ありふれたくだらない口ぶりだった。Nightmare