順位縛り、育成拒否の一体何が悪いというのか
どうも、しかばねちゃん(@shikabane_draft)です。
今年のドラフトも一夜明け、指名選手の喜びの声が届く一方、複雑な心境の選手の情報もちらほら入ってきました。曰く「育成の場合は辞退すると事前に伝えていた」というものです。
この件について、今回は私なりの考えを伝えていきたいと思います。
今回は、下記4つの項目で進行してまいります。
1.順位縛り、育成拒否を行う理由
2.順位縛り、育成拒否の一体何が悪いというのか
3.プロ側の「品性のない行動」は痛手となる
4.まとめ
1.順位縛り、育成拒否を行う理由
まず、選手が順位を縛る、もしくは育成指名の場合辞退するという行動について考えていきましょう。大まかに分けて3つの可能性が考えられます。
①契約金が安く年俸のベースが低い
②低い順位から這い上がる自信がない
③進路先から指示をされた(○位指名より下ならうちに来て欲しい、など)
①、②は選手の気持ちの面や人生のプランの問題、③は契約上の問題です。無論、①②、そして③の3つの要素が全て重なる場合もあります。
2.順位縛り、育成拒否の一体何が悪いというのか
「プロ野球選手」は特殊な職業です。私は常々思っておりますが、人の就職先にこれほど多くの人が熱中する、というのはかなり異常なことです。ただ、興業であり選手一人一人の人気に左右される業界である以上、それはそれで「当たり前」なのかもしれません。
ただ、指名される選手は普通の人間です。もちろん、これからプロ野球選手になるような人たちですから、強いメンタリティや素晴らしい技能など、どこか普通の人とは違う要素を持っているかもしれません。ですが、人間ですもの、不安になることは沢山あります。それを払拭するための「順位縛り」なのです。
「そんな気持ちで今後プロでやれると思うな」と仰る方もいるかもしれません。その意見ももっともかと思います。ただ、前述した通り契約金と年俸のの問題があります。特に契約金は「プロ野球選手に先に渡される退職金」と言われ、順位により大幅に変わります。年俸は活躍次第で変動しますが、契約金は入団時で既に決定してしまうのです。
大学野球や社会人野球の担当者から「ぜひ来て欲しい」と請われ、プロ野球と天秤にかけて順位縛りをする。人の生き方によっては「私は絶対プロに行きたい」という気概で臨む人もいるでしょうが、「下の順位だと不安だ」と思う人もいます。なので、私は順位を縛ることはごくごく自然なことだと考えています。
3.プロ側の「品性のない行動」は痛手となる
今回のドラフトでは、育成なら拒否という人が指名されるケースが多発しており、私は個人的にとても悲しいです。なぜなら、指名候補選手は、ドラフト前に希望球団に対し「調査票」を渡し、その中に必ず特記事項として書かれているはずだからです。
指名される対象選手は多くの場合10代か、20代前半です。周りの力を借りながら、悩み下した決断に対して、横槍を入れるような行動はやめたほうがいいと考えます。そしてなにより、彼らには大学野球や社会人野球など、多くの場合次のステージが待っています。希望順以外で指名をするということは、本人だけでなく、周りの家族、指導者、そして次のステージの担当者など、関わっている人全てを慌てさせ、不安にさせます。今後の関係性なども考えると、決していい行動とは言えないはずです。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。
プロに入る決断と共に、プロを拒否する決断というのも、私は大きな決断だと思っています。今回拒否する選手たちは、ぜひ次のステージで活躍し、再度プロの門戸をこじ開けて欲しいですね!
では。
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