仮想ドラフト2021の指名について Part2

こんにちは。
今回は、昨日あげた「第二回仮想ドラフトの指名について Part1」の内容をもとに、実際の指名との照らし合わせを行なっていきます。

もちろんこのnote単体でも分かるような構成で書いていきますが、Part1を閲覧いただいていることが前提となっておりますので、よろしければそちらをご覧いただいた後、このnoteを見ていただければと思います。

Part1はこちらhttps://note.com/shikabane_draft/n/ncb3df2e03143

では早速行ってみよう。

指名選手一覧
1位小園健太投手 市立和歌山高校
2位大塚瑠晏内野手 東海大相模高校
3位森翔平投手  三菱重工WEST
4位小木田敦也投手 TDK
5位松永知大外野手 創成館高校
6位竹山日向投手 享栄高校
7位ワーネル・マニュエル・リンコーン・デ・ラ・クルーズ投手 大阪偕星学園


育成
1位ダビット・バウティスタ・モレロ外野手 大阪偕星学園
2位芦谷汰貴投手 九州大学
3位鈴木空吾内野手 習志野市役所(軟式)
4位坂口大輔外野手 近畿大学産業理工学部
5位山下聖也投手 OBC高島


1位 小園健太 投手 市立和歌山高校

これを見てこう思った方いると思います。
「高校生に行っている余裕なくね?」

確かにその通りで、真っ当な意見かと思います。事実私も、即戦力の大社投手の獲得は最も優先するべき事項として、Part1で優先度Aと記載しました。

では、なぜ小園の指名に踏み切ったのか。
理由は大きく分けて二つあります。

①横浜DeNAに必要なものは「即戦力」ではなく「将来の絶対的な存在」であると考えた

Part1でも記載した通り、横浜は近年高卒右腕を中位〜下位で獲得し競争させる方針を取っています。反面上位には大社のいわゆる即戦力投手で占めることが多く、戦力の補充に重点を置いていると捉えることができます。
その分、(怪我などのリスクは置いておいて)安定した活躍を見せる選手が多く、Aクラスに常に入れる戦力が整ってきたと考えています。
そこで、今年ドラフトで1位で取るべきは「将来の絶対的な軸」になりうる選手という結論に至りました。小園選手は完成度が高い上に、まだまだ底を見せておらず、条件に最も合致すると考えています。

②仮想ドラフトの「野手偏重」と「高卒偏重」を考慮した
過去の仮想ドラフトの結果などを参考にし、割と野手と高卒の選手が早めに指名されると個人的には見て感じました。ハズレ一位ではもちろん、横浜はウェーバー5番目であり、2位で即戦力投手を獲得するとしても、1位クラスになりうる投手が残る可能性が高いと判断しました。逆にいうと、小園に来る球団が多いと踏んでいましたが、実際はバラけたので運が良かったかもしれません。

将来的には背番号18を受け継ぎ、横浜の顔、日本の顔へと成長をしていってほしいです。小園選手にはそのポテンシャルがあると確信しております。

2位 大塚瑠晏 内野手 東海大相模高校
これを見て、こう思った方、いると思います。

「即戦力投手にも行かず、おまけに森とポジションが被る高卒ショートに上位の枠を使うっておかしいだろ!」

はい、その通りです。まさにその通りだと思います。ぐうの音も出ません。

実際、今回は横浜DeNAドラフトチームの総意として、大塚選手を3位で指名する予定であり、仮想ドラフト前日に私が「大塚を2位に繰り上げる可能性」を提示するまで上位候補に名前が上がることはありませんでした。
ではなぜ、急転直下での上位指名となったのか。理由は二つあります。

①大塚選手は今ドラフトのスペシャルワンだから
大塚選手は、「1.5倍速に見える」と言われるほどの守備のスピード感を備えており、正確性も兼備しています。実際に見てみると、1.5倍速というこの言葉がいかに誇張ではないかがよくわかるかと思います。
Part1でも触れましたが、ことショートに関しては「守備」というものの重要性は説明不要なほどで、今ドラフトにおいてその部分で圧倒的な実力を誇る大塚選手は是が非でも欲しい存在でした。
また、今回の横浜チームの面々は「打撃力」と共に「守備力」というものがもっと評価されていくべきだという考えを持っており、今回はある意味そのメッセージも込められています。
また、森選手とポジションが被っていますが、P art1でも触れた通り、森選手の可能性を拡げるものだと考えています。もちろんショートを諦めてほしくはありませんし、この頃には一軍の壁に挑戦していって欲しいとも考えています。ただ、森選手の身体能力を持ってしても、プロである以上椅子は固定されていません。大塚選手を良きライバルとし、切磋琢磨しながら昇っていくことに期待します。

②3位で即戦力投手が残ると感じ取ったため
2巡目横浜チームに回ってきた際、チーム一同困惑しておりました。なぜならば、上位と目論んでリストアップしていた大社の投手がかなり残っている状況だったからです。ある意味私の「高卒」と「野手」の読みは当たっており、素晴らしい流れでした。ただ、ここで私が欲を出します。「これ、3位でも上位候補と目論んでいた選手が取れる」と。
これは私の頭の中で作動するバランス感のセンサーの問題ですが、2位指名で直前で徳山選手(チームとしては椋木選手と共にハズレ1位筆頭候補)が指名された際、会場が誰も反応しなかったことを見て、私はこれは3位でも大社の投手が残るとある意味で確信しました。ちなみに、その時に2位で当初指名するとしていたのが森翔平投手(三菱重工WEST)でした。それ以外にも山下投手(法政大学)森圭名投手(青山学院大学)桐敷投手(新潟医療福祉大学)鈴木投手(創価大学)など、今年一年の出来によっては十分上位で名前が上がってもおかしくない選手がまだまだ揃っておりました。最後まで悩み、最終的に自分の感覚を信じて大塚選手を指名するに至りました。

3位 森翔平 投手 三菱重工WEST

この指名は正直褒めてほしい。
森翔平投手は1位で名前が上がると個人的には思っていました。大学4年秋から急成長を遂げ、同じ関西地区の坂本投手(当時立命館大学、現横浜DeNA)よりもいいピッチングをしていると言う人もいるほど評判でした。社会人でも留まることをしらず、三菱重工WESTではエース格の期待を受けています。先発でもリリーフでも一年目から目処が立つと考えております。
2位を繰り上げる決断をした結果、3位で2位に指名する予定だった投手を獲得できたのは、今ドラフトの横浜チームのハイライトといっても過言ではありません。(ハイライトは支配下の最後だという人もいますが...)2位で森選手に行ったとして、3位で大塚選手が取れる保証はありませんでしたし、結果的に最良の指名ができた、ということになります。

4位 小木田淳也 投手 TDK
元々横浜チームとして小木田選手は高く評価しておりました。妥当なラインを探した結果、4位で指名となりました。昨年指名されなかったことが不思議なくらいの好投手で、高卒5年目と大卒社会人よりもまだ若いため、まだまだ指名される可能性はあると思っております。
身長が懸念材料ではありますが、貴重な速球派として、横浜では手薄なリリーバーに回るということが考えられます。
優先度を高く設定していた大社投手ですが、森投手、小木田投手と当初の想定以上の指名ができたと考えています。

5位 松永知大 外野手 創成館高校
Part1でも触れた通り、二軍で育成する段階の外野手がいない問題にピリオドを打つ選手です。上背はないですが走攻守全てがパワフルで、「ミニ藤原恭大」と称される身体能力は、プロ仕様となった時にどこまで開花するか、非常に楽しみです。
センターができるかはプロに入ってから見極めが必要ですが、少なくとも1年目に二軍のセンターを任せられる存在として指名をしました。

6位 竹山日向 投手 享栄高校
小園選手の一位指名が決まった時、ライバルとなりうる右腕を一枚は獲得したいと考えておりました。俊足を兼ね備えるため、将来的には打者の道もあり得ますが、近年飯塚投手(日本文理)、浅田投手(有明)と二刀流で注目された選手をピッチャーで獲得しており、トレンドに即しているとも言えます。小園選手に追いつけ追い越せで実力を磨いていってほしいです。

7位 ワーネル・マニュエル・リンコーン・デ・ラ・クルーズ 投手 大阪偕星学園高校

これを見てこう思った方、いると思います。
「お前何言ってんの?」

ええ、私もそう思います。
担当は度ハマりスカウトですが、彼と育成一位のドミニカンコンビを指名するためだけに忙しい中ご尽力いただきました。本指名の途中、「ワーネルマニュエルリンコーンデラクルーズ」と定期的に誰かが口にするたびに、横浜チームから笑みが溢れたのは言うまでもありません。
私もその熱意に負け、本来育成での指名予定ながら支配下での指名を決断しました。
中学時代はショートだったようですが、高校入学後、140km台まで球速を急激に伸ばしており、さすがに中南米の血は伊達ではないところを見せております。ネタ枠と捉えられがちですが、今後の注目度次第で指名はあり得ると私は本気で思っております。
横浜DeNAは近年、外国人の育成枠をかなり多用しており、中南米の選手が馴染みやすい土壌が形成されております。高校3年間通ったことで、日本人枠であることも、大きなメリットとなるでしょう。
マグロが好きです。

育成指名は、各担当スカウトがTwitter上で各々選手評を書いておりますので、総評は割愛させていただきます。三軍の設立を見越して大量指名する予定でしたが、各球団の指名が想定より多く、5人で終わってしまったことは心残りではありました。

最後に、当初の指名方針との照らし合わせを。

一、来年から動ける投手を何枚か取る
⇨○
森、小木田と来年から回れる即戦力投手を2枚獲得できた。上位にさけなかったことはマイナス?

二、絶対的エースとなり得る高校生投手の獲得を目指す
⇨◎
小園は球界のエースとなり得る逸材。
竹山も切磋琢磨して成長に期待。

三、森の可能性を拡げる守備型ショート
⇨○
これを書いてた時から大塚を取ると決めていました。獲得できてよかったです。

四、高校生外野手(センター候補or打撃型で)
⇨○
走攻守に超人的なプレーを見せる松永選手を獲得。本当は池田選手(大阪桐蔭)を指名予定でしたが、想定よりかなり早くオリックスが獲得したためリカバリーとなりました。

以上です。
質問、疑問などについてはTwitter上でお受けいたします。お気軽にお寄せください。

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