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血の通った1人の人間として、ね

さぁ、今日はどんな価値を創ろうか?

こんにちは、大鹿です。
noteを開いてくださって感謝です。

本日のテーマ:「聞く」と「聴く」の違い

自分が切羽詰まっているときほど、本当は「聴か」なきゃいけないのに「聴く」ほうに偏ってしまいます。それで自分がイヤになることがある。

誰かの悩み・心配事・問題をいつでも「聴く」ことができる人間でありたいと考えています。

「聞く」と「聴く」の定義について私がしっくりきた説明はこれ。

■ 聞く…事柄(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、誰に、どうやって、どのくらい、という6W3Hのこと)→頭の中でイメージ化することができる
■ 聴く…気持ち(見えないけれど、感じられるもの)→頭の中でイメージ化できない

岩松正史『「聴く力」の強化書』(自由国民社)を参照

2つはまったく違うアプローチ。物事を視覚的に捉えることが「聞く」で、心で分かろうとするのが「聴く」、みたいな感じかな。

「聞く」に徹するほど物事の効率は上がります。見えなかった問題が1つひとつクリアになり、解決への糸口が分かるから。デキる人ほど「聞く」のウェイト・精度が高いイメージ。

その反面、効率ばかり追い求めると冷たいマシーンのように感じられてしまいます。物事を一直線に解決“しようとする”のも実は考えもので。

それは往々にして、問題にかかわる人の感情を置き去りにすることがあるから。

会社員をしていた頃、いろんな企業を得意先として担当してきました。自分のいた会社と規模も業務内容も似たような中小企業。誰もが名前を知っている大企業。あれこれ。

糾弾するわけじゃないけれど、大きな組織の人ほど「聞く」の濃度が高かったように思います。

なぜかというと、1つひとつの取引や問題に時間をかけていられないから。それこそ私のいた会社が相手先のルールにハマらないものなら、

「なんでこのリードタイムで商品を手配できないんですか?」(できて当然でしょ?)

一事が万事、この調子。

いやですね。うちは御社みたいに大きな会社じゃありませんから、限られた人員のなかでかくかくしかじか。それに対して、「なんとかしてください」と極めて冷たい対応をされ…。

もうちょっと事情を分かってくれてもいいんじゃないかなぁ? 血の通った1人の人間として、さ。

会社が大きくなるほど効率やシステムを重視する風土にならざるを得ないから、仕方がないのも分かります。

・・・でもさぁ、もうちょっと感情で話し合いはできないもの?

逆に中小のお得先ほど、「ええよ、ええよ。まあしゃあないわな」のひと言で片付くことがあります。似たもの同士だから、お堅いルールは抜きにしてお互いの立場を尊重し合うことができる。信頼関係がありきですけどね。

誤解していただきたくないのは、大きな企業の人にもしっかり、感情を起点でコミュニケーションをしてくれる人はいます。

そういう人ほど周囲に慕われ出世していくものだから、組織って面白いな、と外側から見ていて感じたものです。とはいえケースとしては稀。

効率対感情、みたいな構図をイヤというほど見てきて、大企業に勤める人間が優秀でそれ以外はそうじゃない、みたいな見方はまったくの間違いだと気づかされました。

こうした風潮はたぶん、大企業やそれに関わる人の立場だけから見たポジショントークですね。

自分は少なくとも、効率やルールの順守ばかりを優先するのはイヤだ。

感情をしっかり受け止めたい。受け止めて欲しい。

だからこそ、自分が切羽詰まっているとき、話を「聞く」モードになっていることに気づくと自己嫌悪に陥ります。

焦っているときほど平常心で「聴く」。心と心。回り道をしているようで、実はその方が早く問題が解決することもあります。

もちろん「聞く」も使いようです。問題の論点を見える化し、スピーディーに問題を解決しなければならない場面もありますしね。

AI化が急速に進み、環境がシステマチックになる今。

AIは「聞く」タイプのコミュニケーションによってその力をいかんなく発揮します。私もその恩恵をおおいに享受している1人です。

しかし、効率を受け入れれば受け入れるほど、「聴く」という本来の人間らしさが失われる危険性もまた、あるのでは。

物事の価値は、決して1つの側面からでは見えないものだと思います。

「聞く」と「聴く」の使い分け。あなたはどのようにしていますか?

今日はこの辺で筆を止めておきます。


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