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メキシコでは、自己紹介で「名前と職業、〇〇」を伝える【語学学校レポ】

念願のスペイン語学校に通いはじめた。

さぁ始めよう!となったとき、どんな言語でもはじめに学ぶのはまず、挨拶。そして、簡単な自己紹介。

今回は、スペイン語を学ぶ上で勉強になった文化について共有したい。


さぁ自己紹介だ!

まずは、先生から自己紹介を始める。

名前、出身。
「Soy 〜.」ですべて言えるからわからない人でも大丈夫よ、とのことだった。
さらに「私は結婚していて、今3歳の息子がいるのよ。あと、私はクリスチャン。」と付け加える。なるほど宗教もsoyで言えるのね、と理解する。

■ちょこっとスペイン語
soyはスペイン語のSER(セル)動詞といって、英語のbe動詞と同じです。
- I am Taro.  だったら
- Yo soy Taro. (でもYoに当たる主語はスペイン語では省略されるので)
- Soy Taro.  でOK!

先生のこれに則って、クラスのみんなは名前、出身、婚姻状況、子どもの年齢などを伝えた(クラスの人、みんな子どもいた…!!)。

と、ここまでの話だと、クラスメートを知るのに自己紹介をした、という自然な流れに思える。
個人的には結婚していない学生がいないのがちょっと不思議だった。ここは社会人専門の語学学校というわけではないのだが。

テキストを解きながら、疑問が大きくなる。

自己紹介が軽く終了した後、概ねテキストに添いながら学習を進めていく。

「じゃあ、この会話読んで」
「じゃあ、この文章を読んで」
と先生は学生たちを指名していく。

不思議は、このテキスト文たちだ。わかりやすく日本語にしてあります。

① 不思議な会話
「こんにちは、あなたの名前は?」ー「わたしはアダムです。」
「出身はどこですか?」ー「カナダです。」
「結婚してる?独身?」ー「独身です。」
「そうなんですね。よろしくおねがいします。」ー「こちらこそ。」


② 不思議な説明文
「このクラスには教授が3名います。リタはアメリカ出身で、離婚しています。エルネストはウルグアイ出身で、奥さんと死別しています。グロリアはメキシコ人で、結婚しています。…」

結婚、独身、離婚、死別…。
お気づきの方も多いと思いますが、

テキストでは自己紹介時に『婚姻状況』を話しているのだ。


なぜ、初対面の人に
①名前を聞いて
②出身を聞いて(ここまではよい)
③「結婚してんの?」
が来るのか…。いくらSER動詞の勉強だからって、無理くりsoyで使える内容盛り込まんでよくね?と思う私であった。


ここで、一人の学生が質問する。

「自己紹介のときに婚姻状況を伝えるのは普通なんですか?」

!!
やっぱり!そう思うよね!
同じ気持ちになる人は文化が違ってもいるみたいだ。

先生は、手を顎の下にもっていき、ん〜と考えるポーズをしたあと、

「Yes」と答えた。
先生が言うには、「メキシコでは自己紹介で婚姻状況を訊くのは普通。私は同僚の婚姻しょうはみんな知ってるよ。…うん知ってる。みんな初対面で結婚しているかとか訊くね。」と教えてくれた。


情熱の愛は冷めやすいのか

メキシコは、情熱の国とも言われる。

たしかに、公園ではベンチに座ってイチャイチャするカップル、信号待ちでチューしている人。出勤前のオフィス前で長時間ギューとハグする人。

日常茶飯事、というかすでに通常運転モードがこれである。

彼らのアツアツさは素晴らしい。
ということは、熱しやすく冷めやすいんじゃないの〜?と思い、調べてみた。

しかし、メキシコは離婚率は断じて多いとはいえない。むしろ日本よりも少ないくらいだった。
結構昔の記事ですが、面白かったので。

婚姻率などを見ても、飛び抜けたところはない。


このようなメキシコの文化から考えると、自己紹介時に婚姻状況を伝えることの意図として、以下の2点を考えた。(自論です)

婚姻関係を訊く=
① 次の人生への最短ルートをゆく(次の出会いを早めに見つける)
② 早く相手の懐に入る(すぐに打ち解けられる)


こういった文化の違いを知ることができて、とてもおもしろい。現地の知り合いにこの理由を訊くことができる機会があれば、また記事を書こう。

日本人は、初対面で婚姻状況を聞いたら、まず怪訝な顔されるのがオチだ。そういうところを気にせず、オープンに生きている、メキシコの人はそういったオープンマインドの持ち主なのだろうか。


230209



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