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不登校の長女とASD・ADHDの次女と旅に出たなら

「おなかのお薬飲む」

今日も長女が
こっそりと私のそばに来てささやいた。

薬が飲めない長女が不登校になったきっかけ


そのとき私はというと、
風呂から上がってタオルを頭に巻いて、
クレンジングオイルを塗りたくって。
何重にも重なった化粧を
「親の仇!これでもか!」と落としている最中であった。
(クレンジングはやさしくするのがいいそうです、ハハハ)


「あの、今じゃないとだめっすか?」

マスカラを落としていて目も開けられない私がそう尋ねる。

「あとででもいいよ♡待ってるね♡」
と言い残して、長女はそそくさと退散していった。


やれやれ、まだだめか。

私はしっかりと素の状態でリビングに戻る。
長女はビオフェルミン2錠とラップとこん棒(?)を用意してスタンバイしていた。

小3になる長女は、
「なんだかこわい」
「喉につまったらどうしよう」
という不安があって、錠剤が未だのめない。

私がいつもラップにくるんでこん棒で再び、「親の仇これでもか」の熱量をもってして砕いてから飲む。
(親の仇、多め)


何度も練習してもだめ。
ゼリーもアイスもだめ。
結局砕くのが一番早いのだ。
(効果が落ちるかどうかわかりませんので真似はしないでよいです)


「ママにお願いするのが一番、効くんだよ。ありがとね」
そういって、食後の薬を飲むとほっとした表情になり、またゲームやYoutubeに戻っていく。


***

小学校2年の冬。
教室で、盛大に嘔吐する友人を見た長女。

教室は騒然となった。
給食も教室では食べられず、異例の体制を急遽取ることになり、先生もドタバタ。

「私も。もしかしたら、ああなっちゃうかもしれない……」


そんな恐怖を感じた。

それは、きっかけのひとつに過ぎない。
けれど恐らくこのときの恐怖が、
長女の不登校の始まりの要因だった。



それからじわじわと不登校、進行。

私が職場復帰したのが4月後半。
それからおよそ1か月。
今は全く、長女は学校に行けていない。

たまに、次女のお迎えについてきたり、保育園についてきたり。
週末は家族で出かけたり。
外出は連れ出せば付いてくるけれど。

学校の教室はまだまだ難しいようだ。
校舎を前にすると、
涙が溢れて止まらないのだ。

私も、「少しでも行けそう?」の声掛けはすっかりなくなった。
それは、「諦め」ともいえるかもしれない。
まあ周りからすれば、そう思うだろう。

でも。
彼女が涙をこらえきれずにあふれさせて、
まだまだ小さな手を握りしめて。
校舎の前で立ち尽くしているあの姿を目の当たりにしたら。


もう、言えない、私には。

私は彼女の口から
「もう家にいるのも飽きたし学校に行ってみる」
このレベルの発言が出るまでは、
アクションはなるべく控えておこう。
そう思っている。

いつもお家でがんばっている長女へ


家で、毎日妹と弟を見送ったあと。
ひとり、リビングでYoutubeやゲーム。


やるべきことをさぼっているともいえる。
でも、彼女は自分にきっと語り掛けているんだろうと思う。


自分は、なにをしたいだろう。
どうしていれば楽しいんだろう。


ふと、Youtubeを観ているようでなにも観ていない瞬間があることも私は知っている。
どれだけの思いが、つまっているんだろう。

最近、ひとりで部屋にこもることも増えた。
かと思えば
「ママ、ちょっとついてきて」
そういって一緒に部屋にいって、
なにをするでもなく
「そこにいてほしい」という。

私はnoteを見ながら、横目で長女をちらちら確認する。
彼女はゲームをしたり、絵を描いたりしている。


3LDKの我が家では子ども人数に対し、部屋数が圧倒的に足りないので。
部屋の代わりとして、自分のスペースが作れるように組み立てた2段ベッドの上が、長女の部屋。

ぬいぐるみに囲まれたその空間で、
彼女がいろんな思いを巡らせているのをこっそり見つめる。


がんばってる。
十分、がんばっているよ。


私が、妹弟を叱り飛ばしたあと。

「双子兄くん、それはいけないでしょ」
「次女ちゃん、それは自分もされたら嫌なら、やっちゃダメなんだよ」
「三男くん、痛いから噛んだらダメ!だよ」
「ほしいなら、ちゃんと先にいえばいいんだよ」

フォローをすかさず入れる長女である。
これだけ周りを見れる彼女。
見えすぎるものも、たくさんあるんだろうね。


ゆっくりゆっくり。
深呼吸していこう。



七五三の時の長女。背中をみて泣けたよね


いつも学校でがんばっている次女へ


長女が全く学校に現れなくなって。
一番さみしくて困っていたのは、次女だろうと思う。

朝も、1人で行っていたのが
「教室に入るまでついてきてほしい」
と、最近はよくいうようになった。

帰りも、お迎えにきてね。という。
私は無理なので、在宅の夫が休憩をシフトして向かっている。


朝、教室に入っていくのを見届けると、
担任の先生がいつも声をかけてくれる。


「ちょっとやっぱり、最近もまだ不安定みたいで。
避難訓練でも異常に怖がったり。腕や足が痛いって、保健室に行ったり。お腹が痛いからって、給食当番を交代してもらいたがったり」


避難訓練で異常に怖がるのは保育園時代からで、
怖い話も大嫌い。通常運転。
でも、いろいろな体調不良を訴えるのは最近のこと。

家では、同じようなこと言ってずっとお休みしている長女がいるわけだ。
当然ながら、影響はあるだろうと思っていた。


私は、ここで次女も「お休みしたい」「行きたくない」というのならば。
それはそうだよね?と、受け入れるつもりだ。
こんなにがんばっているんだ。
当然の権利なのだ。


親友とも呼べる子もできた次女。
その子がいることで支えられている彼女は、
なんだかんだで楽しく通っているので、
まだその域では無いようだ。


でも、もし休みたいといえば。
受け止めるようにしていたい。


ただ、学校ではその調子らしいのだが、
家ではなんとも健気で働き者な次女。

「あ、洗濯物たたみしてる。ぼくは、タオルをやるよ!」

「三男くん、いっしょにあそぼ~もぐらたたきごっこやるよ!」


これに関しては、次の欲しいゲームがあるので、
買ってほしいらしく頑張っているのもあるが。
(愛いやつよのう)


家でも学校でも、がんばっている次女。
でも眠りにおちるその時は、
私の耳を欲しがる赤ちゃん。

今夜も耳をふにふにとしながら、
「明日は足が痛くないといいな」とささやいて、
眠りにおちた。

ただのワガママじゃないって、わかっているよ。


次女ちゃん。
これ以上とは、いわないよ。
やりたいようにやってほしいな。

笑ってくれたらそれでいいのです


長女と、次女と。旅に出たなら


大きな変化のうねりの最中にいる、
長女と次女。
それは、見守っている私も同じ。


こんなときだからこそ。
新しいことを始めたりしてもいいかもね。


私が今、そんな彼女たちと始めてみたいと思うこと。

それは

女子による女子のための3人旅~!!
(ドンドンパフパフ)


普段、まあ~~~~
shiiimo家はうるさいわけなんですよね。
ご近所のみなさまごめんなさい。


我が家にとってはそれがもはやBGMなんで、
慣れたもんではあるんですけれど。
気をつかってくれる子どもたちなので…
というか、子に気を遣わせているなんてダメダメなんですね。

でも多分、気を遣って、
双子に怒ってしまった私の側に、女子たちが寄ってきてくれたり。
逆に双子のフォローに入ったりするわけなんですよね。

子どもって、本当によく親を見ている。

そういうとき


なんかほんまごめんね~~~~!!!!


と、私の中の情けない部分が嗚咽を漏らしちゃうので。

もう、こりごりってほどに、
特別な場所で。
甘やかしたいんです。

さて。
どうしようか。

思い切って、
どこか女子だけで知らない港町にでも宿をとって。


学校に行ってようが行ってなかろうが、
関係ない場所で。


ゆっくり朝から海辺を散歩したり。
気に入ったものを気兼ねなく買ってあげたり。
2人が好きな貝殻モチーフのお土産なんていいね。
きっと、港町のお土産やさんには、かわいいのがいっぱいあるね。

「双子も、三男もいないから!」


って、思う存分ふたりを抱っこして、手をつないで、
いろんなお店をまわったりしたい。

すごくすごく背がのびたけど。
まだまだ抱っこさせてほしいのよ。


「これかわいいね~~!」
「これもいいんじゃない?」

って、お土産屋さんでしか見ないような
誕生日が刻まれたご当地キーホルダーとかおそろいで買いたい。


なぞの古いプリクラ機を見つけて、
「なにこの背景はーー(笑)」
って笑いながら、プリクラを撮りたい。


大好きなマグロもイクラもサーモンもたっぷり載った海鮮丼も奮発しちゃう。

すごい大きいね!って
小さいお顔のふたりと比較して
写真も撮りたい。


帰りの車内で
くたびれて座席で眠る2人を
バックミラー越しに見つめて、

さぁ、みんなの所に帰ろうね。

ってささやきたい。


たまにはね。
たまにはさ。


ほんとうはさ、
たまにじゃなくて。
いつでも、こんな日々がいいけどさ。


まだ今の私じゃ
たまにのご褒美かな。
でも。
やってみようと思うよ。


こうして、
長女と次女をねぎらう時間も
たくさん作れるといいな。


そんな風になれるように。
母も、懸命にがんばるからね。


でもまあ、ほどほどにね。
あなたたちのがんばりすぎる癖は実は、
母と父によーく似ているんだよ。


だから、母と父は
適当にがんばるよ。
それが我が家にとってのベストなのよ。



言葉にすれば。
書いてみれば。

事は前に進むと思うよ。
母は、そう信じてるよ。


さあ、計画を始めよう。

あなたたちはどんな場所に行きたいのかな。

今度、2段ベッドの上に集合ね。

女子旅作戦、開始しよう!



男子たちにも
お土産とお姉ちゃんたちのとびきりの笑顔
ちゃーんと持って帰るから、安心してね。

いつもいっしょの姉妹。お互いがいて、よかった

子どもたち、今回は女子にフォーカスしたけど。
みーんなかわいいです。

双子もおバカさんでまっすぐでかわいいの。


みなさんもお疲れ様でした。
明日も元気で🍀



#いま始めたいこと

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