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#349 「今後もテレワークを行いたい!」と思っている人の割合は?

竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織作りやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。この番組が面白かった。あるいは参考になったらフォロー・コメントなどいただけると嬉しいです。


日本生産性本部「働く人の意識に関する調査」レポートから

いまですね。日本生産性本部の「働く人の意識に関する調査」というレポートから、気になったポイントについて、ピックアップしてお話をしています。

いままで何度か取り上げてきて、一応、今日が最後にしようかなと思っています。今日はテレワークについてです。「今後もテレワークを行いたいか」というテーマについてお話をしてみたいと思います。

先ほどお話しした通り、日本生産性本部の「働く人の意識に関する調査」ですが、この調査はコロナ禍が始まった2020年5月から、定期的に行われているものです。

そう考えると、テレワーク自体は以前から言葉としてもあるし、ごく一部の人はやってもいましたし、僕自身、2017年からフルリモートでテレワークをしているので、言葉自体、あるいは、働き方自体は以前からあります。

しかし、世の中一般的に広がったのは、なんだかんだ言ってコロナ禍ですよね?

個人的な意見では、テレワークの広がりは、コロナ禍がなければ、現在のようになるまでに、あと10年はかかったんじゃないかなと思います。それが、ある意味、強制されることによって「働き方が変わった」ということを踏まえると、コロナ禍は大変なこともたくさんありましたが、さまざまな「制約を外す」とか、「新たな可能性を見いだす」という意味では、大きな、ポジティブなインパクトでもあった出来事だったと思いますね。

「今後もテレワークを行いたい人」は約8割

さて、すでにお話ししたように、「今後もテレワークを行いたいか」という調査について、このレポートでは2020年5月から行われています。

今回の2024年2月7日発表のレポートにおける調査結果については……

 テレワーク実施者を対象に、今後もテレワークを行いたいか、意向を確認したところ、「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」の合計は、前回2023年7月調査の86.4%から78.5%へと減少した(図43。ただし統計的有意差はない)。

出典:第14回 働く人の意識に関する調査 | 日本生産性本部

となっています。

これは、2024年に加えて、2020年5月からの時系列で「どうなっているのか?」をみたほうがいいと思います。noteのほうにはグラフをはっておきますが……簡単にお話すると、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」……まるっとまとめて「テレワークをしたい人」の割合は、2020年5月が6割強。それから――グラフは棒グラフなので右肩上がりではありませんが――右肩上がりに上がっています。

出典:第14回 働く人の意識に関する調査 | 日本生産性本部

2024年1月調査では、前回の2023年7月の調査よりも若干下がって。78.5%、ざっと8割ですね。でも8割の人が「テレワークを行いたい」と言っている……というのは、事実として見ていいんじゃないかと思います。2020年5月からの時系列をみても、そう解釈していいと思います。

テレワークを行いたい人が増えたのは、「少しずつ経験値を重ねてきたから?」

2020年5月、そもそも、「テレワークでどうやって働くの?」「在宅勤務ってどうやるの?」っていう状況でしたよね。

それから、強制的に在宅勤務がはじまって、それから、みんなが少しずつ慣れていく中で、「こういう働き方も、アリだよね」とか、必ずしもフルタイムじゃないけど「週に何度かは、テレワークできたらいいよね」と思う人が、徐々に徐々に、経験値を積む中で増えていったんじゃないかと思っています。

さすがに、コロナ禍から4年が経過して、現時点ではある程度「認知された働き方」としてみていいと僕は思いますし、「できる/できない」とか、「フルタイム/フルタイムじゃない」とか、イチがゼロかで見ないほうがいいと思いますが、必ずしもフルタイムではないけれども、何か用があった時とか、ちょっと集中したい時とかに、「今後もテレワークを行いたい」という人が、8割に上っている……

この事実は、企業側の制度を設計する人や、人材育成をする人、人事の人、あと経営者……そういった方々は特に、働く側の人たちの本当の気持ちは隠さずに、事実を把握していく必要はあると思います。

「テレワーク万歳!」というわけでもない

一方で、必ずしもテレワークで「すべてが解決する」とは思わないし、在宅勤務も「在宅勤務が完璧なんだ」「それができればハッピーなんだ」「最高なんだ」なんていうつもりはサラサラないです。

僕自身、ずっとテレワークをしてきて、やっぱり、ときには人と会って、会話をするというメリットも、すごく感じますし、必ずしも「テレワーク万歳」というつもりはありません。

けれども、「臨機応変に働ける」「何かあった時には対応できる」といった働き方の柔軟さは、すごく大事なことだと思っています。

迫る未来の「労働供給制約社会」に備えて

あと……これからは人材不足、人口減少が猛烈にやばくなっていきます。労働供給制約社会――労働力が供給できなくなる社会――が到来します。

このような状況の時に、さまざまな人たちが、時間と場所の制約がない働き方ができることで、問題を解決できる可能性があります。なので、いまから、このような働き方が「対応できるか/否か」で、2年後、3年後の働き方は、変わってくると思います。2年後、3年後ってすぐですが、このぐらいの危機感でいいと思っています。

今後、会社として「存続できるか/否か」ぐらいの課題感になっていくので、いまから対応できるようにしておきたい……というのが僕の願いです。

ということで、ここしばらく、日本生産者本部の「働く人の意識に関する調査」のお話をしてきましたが、今日で終わりにしたいと思います。

じゃあ、今日の話はこれで終わりにします。じゃあね、バイバ~イ!

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