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鈴木涼美のすすめ 2017年5月12日

  自称「ハマった女」神垣です。

 今、わたしが最も注目している書き手

 それは・・・


 鈴木涼美さんです。

 大卒、元銀座ホステスという肩書の
 女性作家は何人かいますが

 彼女の場合、
 帰国子女、慶応大学卒、東大大学院修士であり、
 元キャバクラ嬢で、元AV女優
 かつ、元日経新聞記者。

 このプロフィールの
 振れ幅の広さが、まずスゴイ!

 ジェーン・スーさんも彗星のごとく現れた
 新時代の女性の書き手と思いましたが
 (なぜなら、彼女は本をほとんど読まないというのに
  文章が達者!)

 鈴木さんはさらに新しく、かつ
 ハイブリッド!

 この色んな意味で
 ハイスペックなプロフィールばかりに
 注目が集まりがちですが

 彼女の文章は上手い
 独特かつクールで非常に上手いんです。

 実は、今日紹介する彼女の本は
 一昨年すでに買ってはいたものの
 ずっと本棚に入れっぱなしでした。

 「はじめに」を読んだ時点で
 「よう分からん」と思ったからです。

 しかし、最近になって
 ネットで配信されている彼女のコラムを幾つか読むうち

 面白くて、すっかりハマってしまい、
 本棚の著書を真剣に読んだ次第。

 正直、好き嫌いの分かれる書き手だと思います。

 わたし自身も、彼女について
 よく分からないところもあるのですが
 書くものについては非常に好感を持っています。

 今までにない分野に切り込み
 冷静かつ骨のある達者な文章で書いている点が
 魅力的だと思うからです。

 彼女の著書
 「身体を売ったらサヨウナラ」に関しては
 なんだか分かったような、分からなかったような
 ぼんやりした印象なのですが

 女性が身に付けるべき下着の定義について書いた
 「下着にまつわるエトセトラ」と

 母親とのやりとりを綴った
 「寺山修司も澁澤龍彦も鈴木いづみも墓の中だし」
 「ワタシたちのことが嫌いな男たちへ」
 は興味深く読みました
 (ちなみに彼女の母親は昨年亡くなった、児童文学者の灰島かり氏)。

 鈴木さんの新刊も5月下旬に刊行される模様

 今後の彼女の著述に注目しています。

鈴木 涼美 著 「身体を売ったらサヨウナラ  夜のオネエサンの愛と幸福論」

(VOL.2855 2017年5月12日配信 メールマガジン あとがきより)


 
 





     


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