#レイクスとのすてきな関係vol.14 〜メタルアート〜
2016年5月に創業100周年を迎えた「メタルアート」は草津市に本社を構える鍛造(たんぞう)業のリーディングカンパニー。金属を打撃や加圧で強くして成型する高い鍛造技術で国内外のモノづくりを支えている。
そんな企業が積極的に進めているのが「コトづくり」。近隣のゴミ拾いや子会社メタルヴィレッジの農園を活用したいちごやサイツマイモの収穫体験会といった地域貢献活動に加えて、滋賀レイクスのパートナーになった2017-18シーズンからは「びわ湖一周クリーンウォークwith RethinkPROJECT 草津市」への参加や高校生招待企画などを通して、レイクスとともに地域を盛り上げる“コト”に取り組んでいる。メタルアート代表取締役社長の友岡正明さんは「我々の2030年ビジョンは『ワクワクする会社になろう!』です。一緒にワクワクの輪を広げていきたいです」と話す。
-みなさんの人となりを知る上でスポーツ歴を聞いています。友岡正明さんは何かスポーツをされていましたか?
友岡さん)バスケットボールをやっていました!と言いたいところですが、中学校はバレーボール部です(笑)。高校では何もやらず、大学でテニスを少々、今はゴルフという感じです。でも、息子がバスケットボールをずっとやっていたので応援にはよく行きました。息子がバスケットボールをはじめたきっかけはbjリーグの大阪エヴェッサの試合を観に行っていたからだと思います。
-ということは…、大阪エヴェッサのファンですか?(汗)?
友岡さん)“当時は”ファンだったかもしれません(笑)。自宅が大阪なもんですから。今は草津で単身赴任中です。要約すると、大阪生まれ、滋賀育ち、自宅は大阪ですが、実家は滋賀。ちょっとややこしい感じですよね(笑)。
-中学のバレーボール部は強かったのですか?
友岡さん)滋賀県2位。私はキャプテンでした。中学3年生の時には滋賀県の選抜チームの一員として台湾のチームと国際親善試合もしました。
三ヶ本 真さん(管理統括室 兼 コトづくり推進センター)実に話しにくいですね(笑)。私も高校の時にバレーボールをやっていましたけど弱小でした。(友岡社長の)話を聞いてびっくりしていたところです。
梅辻雄大さん(管理統括室)私は踊る方のバレイです、という冗談を挟みたいところですが、残念ながらスポーツはかじっていません(笑)。バスケットボールも体育でやったくらいです。
三ヶ本さん)でも、漫画『スラムダンク』世代ですので昔からバスケットボールには興味があります。自分でやる勇気はなかったですが。つまり、本日のインタビューはバスケットボール大好き未経験者3人で対応させていただきます(笑)
-では、友岡さんにお聞きします。滋賀レイクスの試合を初めて観られたのはいつですか?
友岡さん)メタルアートが会社として滋賀レイクス(当時、滋賀レイクスターズ)を応援すると決まってからです。ウカルちゃんアリーナに社員数名で観に行ったのが最初だったと思います。
三ヶ本さん)そうですね。会社として応援するのが決まってから、企画を考えるために観戦に行ったのが最初でした。社長とは別の日に観に行ったのですが、その試合がすご過ぎて忘れられません。延長戦で最後にレイクスが勝つ。これはすごいなぁと感動しました。
友岡さん)私はずっとレイクスが勝つのを生で観たことがなかったです。それこそB2リーグに降格して初めてレイクスが勝つのを生で観ました。やっぱり勝つと面白いですし、ダイハツアリーナになってエンターテイメント性が高くなったのでさらに観戦が楽しみになりました。
-2017-18シーズンからパートナーになられましたが、その経緯を教えていただけますか?
友岡さん)経緯はあまり覚えていませんけれど、今と一緒で地域貢献の一環として応援させていただいたのは確かです。我々は今年で創業108年目ですけれど、なんとか100年を越えるまでやって来られたのは地域に恵まれたという思いがあります。交通の便もいいですし、県民性というのか真面目な従業員にも恵まれたからだと思います。金属を叩く鍛造業は騒音や振動も大きいですし、環境負荷もかかります。もちろん、国の規制値は守っていますが地域にご迷惑をおかけしている部分もあると思います。その中で100年以上も続けられたことには感謝していますし、恩返しではないですが地域に愛される企業になっていく必要があると思っています。レイクスの応援もそうですが、草津市でいちご農園“湖と苺”の開園(2025年2月頃予定)など地域のために何かできることは無いかと常に考えています。
-パートナーになられてから従業員さんに何か変化はありましたか?
友岡さん)まず、従業員がペーロン大会に参加したり、草津のランフェスティバルを走ったりといった地域のみなさんやご家族も応援に参加したりと一緒に楽しむ「コトづくり」を会社として続けてきました。その一環としてバスケットボールがあって、ご家族でレイクスの応援に行っている従業員もいます。それぞれ好きなものに参加しながら従業員たちの取り組みが多様化しています。「ご家族とつながるコトづくり」と我々は言っていますが、それらの活動を通して従業員のエンゲージメントは少しずつ上がってきていると思います。みんな喜んでくれていますし、それらを通じて従業員間の会話も増えていると感じています。
三ヶ本さん)これまで2〜3年、レイクスさんといろんな企画をさせていただいている中で、団体観戦などはだんだん恒例行事のようになってきました。バスケットボールの試合は展開も早くて面白いので「もう1回行きたい」と言われる方も多いです。楽しさが増えた点は大きな変化かなと感じています。
-レイクスとはどんな取り組みをされていますか?
友岡さん)大きいところでは高校生の無料招待が挙げられると思います。我々としては高校生とつながりが持てるきっかけになればと思っています。すぐに効果を求めているわけではなく、メタルアートという会社を知っていただく一つのきっかけになればいいなと感じています。
-その背景には若者のものづくり離れなども関係がありますか?
友岡さん)コロナ禍の影響もあって工場で働きたいという若者はどんどんと減っています。デジタルなどのソフトな世界を志向する傾向が強く、工場で働くことはあまり望まれていない。レイクスの試合を一つのきっかけにして、メタルアートは鍛造業だけではなくいろいろな取り組みを行っているというのを知っていただきたいと考えています。
三ヶ本さん)先ほどの話では無いですが、恒例行事としてメタルアートの招待試合があるというのが定着すれば、会社の名前を覚えてくれる機会になるのではないかと思っています。「コトづくり」は継続が大事ですのでコツコツと続けていきたいです。
-レイクスとともに「びわ湖一周クリーンウォークwith RethinkPROJECT 草津市」にも参加されていますね。
友岡さん)本社周辺地域のゴミ拾いを毎日行っています。また、労働組合と一緒に月に一度の「びわこクリーンキャンペーン」にも参加してきました。そういう背景があった上で、レイクスさんが「びわ湖一周クリーンウォークwith RethinkPROJECT」という活動をされているのを知り、それなら我々も参加させていただこうと思いました。
-草津でのびわ湖一周クリーンウォークはゴミが多かったと聞いています。
三ヶ本さん)あの時期(2023年11月18日実施)は風向きでゴミが流れ着くみたいで予想以上に多くて驚きました。メタルアートからは20名ほどが参加しましたが、中には以前から別の琵琶湖清掃活動に参加されている方もいます。環境保全に対する従業員の意識は高いと思います。
友岡さん)メタルアートでは2030年のビジョンとして「ワクワクする会社になろう!」というグループスローガンを掲げています。「メタルアートでないとあかん」と言ってもらえるような愛される会社になるのが目標です。そのためにはモノづくりはもちろん、企業文化も良くしていかないといけない。地域に貢献し、CO2の排出量も下げないといけない。さまざまな角度の取り組みを通じてメタルアートを選んでいただけるように努めています。
-滋賀レイクスのパートナーになったメリットをどのあたりに感じていますか?
友岡さん)「コトづくり」の地域貢献イベントとして従業員とご家族、我々が一体となれるイベントを企画できることだと思います。レイクスの純粋なファン(ブースター)になった従業員もいますからね。
三ヶ本さん)家族と一緒に団体観戦に参加されて、お子さんがバスケットボールを始めたとか、チアリーダーに憧れを持たれたなどの話も聞いています。レイクスさんのパートナーになっていなければ、そういう従業員とのコミュニケーションも生まれていなかったと思いますので、そのあたりもメリットではないかと思います。
-では、これからの滋賀レイクスに期待することはなんでしょうか? コメント控えめの梅辻さんも、お願いします!
三ヶ本さん) ほんまや。このままだと最初の方に話した「バレイ」のくだりだけになってしまう(笑)
梅辻さん)やっぱりB1リーグに昇格していただきたいですね。きっとB2リーグよりももっと盛り上がると思いますから。あとはもっとレイクスさんと一緒にいろんな企画を考えて「コトづくり」の場を増やしていけたらいいなと思います。
友岡さん)パートナー企業訪問みたいな形でレイクスの選手にぜひ工場見学に来ていただきたいですね。鍛造の工程とか観ていただいて、ジャスティン・バーレル選手など大きな選手がダンクしても「絶対に壊れないバスケットゴールの開発を一緒に考えたり、いちご農園“湖と苺”での収穫体験をレポートしていただいたり…(笑)。いろんなイベントをしていきたいですね!
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